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シャンタラム(下) 新潮文庫
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シャンタラム(下) 新潮文庫

グレゴリー・デイヴィッドロバーツ【著】, 田口俊樹【訳】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2011/10/29
JAN 9784102179437

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商品レビュー

4.2

48件のお客様レビュー

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2022/06/09

リンババの長い小説は一応終わりを迎えた。 ただし、リンの冒険はまだまだ続く。 本当の友アブドラとナジールと向かう新たな人生。 そして真に愛した女カーラとの別れ。 インドの雑多な空気の中、すべての人物が生きるために必死でそれが生き生きとしていて良い小説だった。 最後、スラムの暖かい...

リンババの長い小説は一応終わりを迎えた。 ただし、リンの冒険はまだまだ続く。 本当の友アブドラとナジールと向かう新たな人生。 そして真に愛した女カーラとの別れ。 インドの雑多な空気の中、すべての人物が生きるために必死でそれが生き生きとしていて良い小説だった。 最後、スラムの暖かい笑顔に囲まれたシャンタラムのエンディングは嬉しくなって素晴らしかった。

Posted by ブクログ

2022/06/01

故国の刑務所を脱獄してボンベイにたどり着いたオーストラリア人の冒険譚。 欧米諸国から流れ着いた生業不明な人物たち、そのなかでも特に心惹かれる謎の女性、師とも言うべき地元の大立者などと謎かけのような会話をし、何か大きな力に導かれるようにボンベイ社会に深入りして居場所を作り上げる。 ...

故国の刑務所を脱獄してボンベイにたどり着いたオーストラリア人の冒険譚。 欧米諸国から流れ着いた生業不明な人物たち、そのなかでも特に心惹かれる謎の女性、師とも言うべき地元の大立者などと謎かけのような会話をし、何か大きな力に導かれるようにボンベイ社会に深入りして居場所を作り上げる。 インドを舞台にした村上春樹みたいだな、と思った。もっとハードな「ハードボイルドワンダーランド」という感じ。 ただし、独白部分が多くてストーリー展開が早くない。上中下巻に分かれているが、上巻の半分ぐらいまでは冒険という感じはなく、ここで脱落する読者も多そうだ(私も読み続けるか迷った)。 それを乗り越えると、話が転がり始めるので面白くなる。さまざまな伏線の回収が始まるアフガニスタンの戦場は特にノリがよくなる。 一応、作者の自伝的小説ということで「自伝・伝記」に分類しているが、まあ海外小説と思っておけばよいだろう。

Posted by ブクログ

2022/03/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

下巻はちょっと微妙。ただ全体通して言い回しというか、表現がすきな本だったな。 そして、愛が失われたことは何も言わなくてもわかるように、あるいは友人だと思っていた相手にほんとうは好かれていなかったことが不意に強い確信とともにわかるように、悟った。 彼は変わっていなかった。市も変わっていなかった。家に帰るというのはいいものだった。 私の眉間の皺の意味が読み取れるほど私のことをよく知ってくれている友人のもとに戻ってこられたことを内心喜びながら。 彼女の中に生まれた変化に気づかずにはいられなかった。身のこなしに表れる正直さのようなものに。目元をやさしくしているけだるそうな解放感に。それらは恋によって生まれた変化で、そのためにこそ美しかった。 「…ひどいもんだよ。赦せない相手を愛してしまうなんて」 「自分のものにならない人を愛してしまうよりはましよ」 愛情あふれる真心のこもった瞬間が訪れたら、必ず捕まえなくてはいけない。声に出して言わなければいけない。なぜなら、そのような瞬間は二度と訪れないからだ。声に出さず、なんの行動も起こさず、ただ心と心で分かち合うだけでその瞬間をやり過ごしてしまったなら、嘘偽りのない本物の感情も、思い出にひたる手の中でいずれは萎れ、砕けてしまうものだ。そうなってからではもう二度とつかむことはできない。 愛すべきではなかった相手とふたりきりになるなんて、大馬鹿者のすることだ。

Posted by ブクログ

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