1,800円以上の注文で送料無料

魚影の群れ ちくま文庫
  • 中古
  • 書籍
  • 文庫

魚影の群れ ちくま文庫

吉村昭【著】

追加する に追加する

魚影の群れ ちくま文庫

定価 ¥902

605 定価より297円(32%)おトク

獲得ポイント5P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2011/09/09
JAN 9784480428714

魚影の群れ

¥605

商品レビュー

4.4

10件のお客様レビュー

レビューを投稿

2024/06/15

うちは今、けっこうな田舎にあって、この前、2、3日うちを開けたら、ネズミかハクビシンか、アナグマが天井裏に住みついてた。というか東京に住んでた時も、防災用のビスケットがネズミにやられて、そこはあんまり田舎関係ないかも。前に虫に詳しい友達が言ってたんだけど、害虫を家に入れないために...

うちは今、けっこうな田舎にあって、この前、2、3日うちを開けたら、ネズミかハクビシンか、アナグマが天井裏に住みついてた。というか東京に住んでた時も、防災用のビスケットがネズミにやられて、そこはあんまり田舎関係ないかも。前に虫に詳しい友達が言ってたんだけど、害虫を家に入れないためには、たえず「ここは人間のテリトリー!」とアピることが大事らしい。なので天井は、クイックルワイパーでドスドスつついてがんばった。ケーブルかじられて火事とか怖いし。人間さまの尊厳ってないね。虫やハクビシンとタイマン張らないと、家も守れない。 よく「自然を守ろう」とかって言ったりするけど、自然って、ちょっと気を抜くと、自分なんてぷちっと潰してくる。それは不運も大きいし、それこそ「災害級」の確率でしか起こらないかもしれないけど、毎日地味にナワバリ争いは続く。 ナワバリが崩れるのは対自然だけじゃなかった。この本では、「おいおい、他人も自分の力ではどうにもならないのかよ〜!」いう気持ちになった。周囲のすべてにたいして、わたしの尊厳はとってももろい。わたしは、わたしのどんな部分に、わたしの尊厳と存在意義を見出せるか。

Posted by ブクログ

2023/03/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

動物をテーマとした短編4作を収録。 海の鼠は瀬戸内の島で大量発生した鼠に対応する人々を描いた実話にもとづいた話。 鼠取り機、殺鼠剤、蛇など、鼠駆除に様々な方策が講じられ、一定の効果はあるものの、結局人間の力で鼠の群れを壊滅させることはできず、島民は鼠の害にあいつつも、状況を諦め、受け入れていく。そのうち、人口の減少と共に鼠は自然に減っていく。 これはウィズコロナになっていく今の状況にも似ており、自然の力に対して、人間はどうにもできないことを知らされる。 そのほかの話はフィクションだが、いつも淡々とした文体のノンフィクションを書く筆者であるが、心理描写も上手いと思った。

Posted by ブクログ

2022/04/30

『魚影の群れ』の肉体労働者の描写&人間ドラマは、中上健次を彷彿とさせる無駄のない筆致で漁師の厳しさがひしひしと伝わってくる。 『海の鼠』、好きだなぁ、コレ(笑)。子供の頃に「これでもか」と公開された、動物パニック映画を思い出すからだ。鼠映画は『ウイラード』ってのがあった。 そうい...

『魚影の群れ』の肉体労働者の描写&人間ドラマは、中上健次を彷彿とさせる無駄のない筆致で漁師の厳しさがひしひしと伝わってくる。 『海の鼠』、好きだなぁ、コレ(笑)。子供の頃に「これでもか」と公開された、動物パニック映画を思い出すからだ。鼠映画は『ウイラード』ってのがあった。 そういえば『熊嵐』は『グリズリー』か(笑) 人間があの手この手で駆除しようとしても目的を遂げられず、結局解決できない、というのが現実味があって好き。虚ろになった島民たちが、鼠に食われるとわかっていても作物を作ろうとする……シュールだ。 共食いの話は、人間は為す術がない宇宙人が結局バイキンで死ぬ『宇宙戦争』を思い出す。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品