死刑執行中脱獄進行中(文庫版) 集英社C文庫

荒木飛呂彦(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2011/09/16
• JAN: 9784086192774

商品レビュー

2024/06/08

荒木飛呂彦の短編集。
デッドマンズＱだけで、星五つの価値有りです。
岸辺露伴シリーズみたいに、定期的に描いてくれないかなぁ。

2022/11/10

荒木先生がﾈｺﾁｬﾝをメインに短編書くなんて珍しい……。

デッドマンズQが読みたくて購入。
荒木先生、本当に吉良吉影好きなんだな……。短編の主役にするくらいのラスボス……。
不思議な世界観で、これはこれで好き。割れた卵の描写がグロい。

2021/02/21

1話毎についてくる先生のあとがきがまた面白い

「死刑執行中脱獄進行中」
ワンシチュエーションの短編。

ぽっかり空いた穴を見ながら「いつか脱獄してやる」という一枚絵だけでもう面白いもの。

死刑執行は執行人が分からなくなっているとはいえ、死を背負うこととなる行為であって「嫌なんすよねー」とか言い出した人が作った監獄だったりして。
管理する側としては死刑囚が「望んでそこにいる状態」が一番良いわけであって、そう言った意図が盛り込まれた部屋なわけだ、などと、執行人たちが登場しないことにより、よりその意図を妄想させられる。

「ドルチ」
こちらもワンシチュエーションで、皮肉とホラー臭の強い作品。
極限状態に陥った生物はどうなるかというのは、今までもこれからも非常に興味深いテーマだ。
限界まで行って悟りを開く者もいるが、大概はこうじゃないの、と言われているようだ。
猟奇的に見えてできることなら食べたくないというせめぎ合いが見える所が生々しく、しかしやる時は躊躇なく残酷なことをする恐ろしさに引き込まれる。
一貫してドルチがカッコよくあってくれるのが、救い以外の何ものでもない。

「懺悔室」
「ま……知ってるヤツが多かろーが少なかろうがどうでもいいことなんだが」
「ぼくの名は岸辺露伴マンガ家だ」
の冒頭が大好き。
あとがきより「普段、人をあざむいて生活していると一番幸福な時にバチがあたるぞ」という恐ろしいお言葉が印象的。

「デッドマンズQ」
これもあとがきより「死後の世界(中略)『ルール』があるはずだ」という発想になるほど…と。
魂の掃除屋という存在、荒木先生の描く死後の世界、もっと見たい！