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ローマ帽子の謎 新訳版 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 2011/08/31 |
| JAN | 9784488104368 |

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ローマ帽子の謎 新訳版
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商品レビュー
3.8
45件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
よかった〜…クイーン父子大好きすぎる… 特にクイーン警視がとってもチャーミングでエラリーのことが大好きでかわいい… エラリー・クイーンは『Xの悲劇』以来二作目だけど、かなり読むのが大変だったので、なんとなく足が遠のいていた… だけど今回いよいよ国名シリーズを読むぞ!と思い立って、いざ読んでみたらクイーン父子の魅力にすっかりハマってしまった。 警視は抜け目のない精力的な捜査する一方で、深まる事件の謎に対して感情的になる場面も多くあって、親しみやすい。息子と小間使いのジューナをとても可愛がっていて、最後にエラリーが旅行に行っちゃったときの落ち込み方は本当にかわいかった。 一方のエラリーはつかみどころのないインテリ青年…という感じだけど、警視のことを尊敬しているし大切にしているんだなとところどころで感じられる。 警視は事件の謎にぶつかり続けて四苦八苦しているし、エラリーはのらりくらりとしていて事件に真剣に向き合ってるのかな?という印象だったけど、解決編を読んでいかに二人がお互いの考えを理解して捜査を進めてきたかがわかって、真犯人にもびっくりしたけどそこにもびっくりした! なるほどこの2人はこうやって事件を解決してきたのか…とわかって、その前提がわかった状態で読む今後のシリーズが楽しみになった。 真犯人については、名前が出た瞬間に「あ!そうだよなあ……それしかないよ…」と思ったけど、やっぱり意外だったし驚いた。 解説で、クリスティーはプロット派、クイーンは論理派とりあったけれど、まさにその通りで、「事件現場から帽子がなくなった」という事実に対して丁寧に考えられる方法を潰していった。その過程というか、解決編に至るまでがかなり長く感じたけど、振り返ってみるとクイーン父子が論理的に徹底的に考えうる線を潰していく過程であって、読んでいる最中はそれが場当たり的な捜査に見えたんだけど、実はそうではなかったという裏切りもうれしかった。 今後国名シリーズを読んでいくことができることが幸せだ…
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※このレビューにはネタバレを含みます
なんというか、渋いです。帽子がどこにあるのか? あるいはどうやって持ち出されたのか? という謎一点です。犯人が誰だろうかというところに目が向かないというか、帽子の謎が解ければ自動的に犯人が分かるという仕組みです。 帽子の謎は惜しいところまでわかりましたが、そうするとどうやって犯行現場から逃げることができたのかがわからず、真相を外してしまいました。というか、扉を閉めていたから、出られないはずじゃなかったのかな。なんかよくわからん。 クイーン警視は渋い感じで、なかなかいいキャラをしています。エラリーより好きかも。
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2025/6/20読了(再読) 巨匠E・クイーンのデビュー作。始めに、「人類の頭脳が考えうるかぎりにおいて、ほぼ完璧に近い犯罪」とブチ上げてくる辺り、自信の程が覗える。とは言え、探偵の設定とかを数年先輩のヴァン・ダイン(既に〈ファイロ・ヴァンス〉シリーズは『グリーン家殺人事件』ま...
2025/6/20読了(再読) 巨匠E・クイーンのデビュー作。始めに、「人類の頭脳が考えうるかぎりにおいて、ほぼ完璧に近い犯罪」とブチ上げてくる辺り、自信の程が覗える。とは言え、探偵の設定とかを数年先輩のヴァン・ダイン(既に〈ファイロ・ヴァンス〉シリーズは『グリーン家殺人事件』まで発表)に倣った所や、タイトルからしても、シリーズ化を最初から構想し、なんなら最初3作くらいはプロットを用意した上でのデビューだったのではないか、と勝手に勘繰っている(根拠? ありません。自分だったらそうする、というくらいで)。 既に100年近く前の作品であり、観劇の際にはシルクハットに夜会服という盛装をしているとか、犯行動機とか、現代の感覚ではピンと来ない所もある。また、作中での証拠物件の雑な扱い方は、ミステリファンならずとも、現代なら裁判で不採用になるぞと突っ込みたくなる。――実際、当時の犯罪捜査はそんなものだったのか、綿密なリサーチをしていたとは思えない作者の想像の産物なのか。後者だとして、リアリティの欠如を誹っても仕方ない。そもそも捜査責任者の身内とはいえ、いち民間人が犯罪捜査に協力するという設定がリアリティ欠如の極みなんだから。そんなこんなの突っ込みポイントを、「ま、昔のことだし」と、脳内の“未決・保留BOX”に放り込んで読んでも、「犯罪現場の劇場から消えた帽子の謎」は十分に楽しい。生活スタイルが変わろうとも論理は不変である、と改めて知る。 追記1) ひょっとしたら、本棚表示をみて、おや?と思った方もいるかもしれない。カバーデザインのシルクハットが、隣の『ブラック・ショーマン』と被っている、と。――ただの偶然です。 追記2) 以前にも別のレビューで書いたことだが、自分が本格ミステリに嵌まった切っ掛けが、この〈国名シリーズ〉。中学生の頃、お小遣いを貯めてはあちこちの書店で、〈創元推理文庫〉の旧訳版(井上勇訳、真鍋博カバーデザインのVerです。判る人~!)を買い集め(なにせ、当時はネット通販どころかインターネット自体が黎明期である)、『ニッポン樫鳥の謎』まで揃えて一気読み。これが、今も大型商業施設とかに行けば、まずは書店の場所を確認し、なんやかや本を買い込んでは書棚に収める場所に悩むという今の生活に繋がっている……と思うと、人生を決定づけた作品といってしまうのは言い過ぎか? そんな“聖典”が新訳で出たと知るや、速攻で購入したのも早や10年以上前のことである。'17年に『アメリカ銃』が刊行されてから止まっているけど、取り敢えず新訳版『シャム双子』、早く出ないかな?
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