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花石物語 新装版 文春文庫
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花石物語 新装版 文春文庫

井上ひさし【著】

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花石物語 新装版 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2011/09/02
JAN 9784167111304

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商品レビュー

4.1

8件のお客様レビュー

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2025/02/10

 この本が最初に文庫化された時に読んだのだが、全く記憶に残っておらず、同じ文春文庫から出版されている「青葉繁れる」の続編と言う印象しか残っていなかった。  作者である井上ひさしが大学生となって、まもまく、大学を休学して、東北の地、釜石に舞い戻ってきた時のことをモチーフにはしている...

 この本が最初に文庫化された時に読んだのだが、全く記憶に残っておらず、同じ文春文庫から出版されている「青葉繁れる」の続編と言う印象しか残っていなかった。  作者である井上ひさしが大学生となって、まもまく、大学を休学して、東北の地、釜石に舞い戻ってきた時のことをモチーフにはしているが、自伝的小説というにはかなり創作が入っているような感じだ。  出だしは、いつものように主人公が東京大学へのコンプレックスに苛まれる所から始まる。考えれば、僕も京都の大学に行っていたが、そこまで京都大学にコンプレックスを抱いていない。たぶん、大学の先生以外に出会うことが少なかったからだろうし、もしかしたら入学できたらなんてことも考えることもなかったからだろう。  といいつつも、主人公は、母や隣に住む娼婦あけみや母のお店に通う鶏先生やマドロス先生などと一緒に少しづつ人間として成長していく。  いろいろな失敗をしつつ、周りの人たちに助けられながら一人前になっていく。特に娼婦のあけみは、有形無形の応援があり、無償の愛がある。このあたりは井上ひさしの小説の特徴であるようだ。  途中からは、井上流の「遠野物語」のように民話の中に飛び込んでいく。  最後は、主人公はある所に定職を得ることになるので、それは「新釈遠野物語」の世界にストレートにつながっていくことになる。  戦後間もない地方都市の風俗が、作者独特の饒舌な文体で描かれているのがいかにも時代を表しているようで楽しい。  面白い話に中にどこかしんみりと悲しい気分を感じさせる井上ひさしらしい小説である。

Posted by ブクログ

2015/08/25

 出てくる方言が難しくて最初の方はそれこそ骨をおりましたが20頁も読み進む頃にはそれにもすっかり慣れて、この時代の明け透けな花石のまちにほいっと降り立った気になりました。鷹や桜の学帽とはどこぞいな?と思いながら読み耽りました。井上さんは鷹の上智、自伝的な小説だそうです。  女郎が...

 出てくる方言が難しくて最初の方はそれこそ骨をおりましたが20頁も読み進む頃にはそれにもすっかり慣れて、この時代の明け透けな花石のまちにほいっと降り立った気になりました。鷹や桜の学帽とはどこぞいな?と思いながら読み耽りました。井上さんは鷹の上智、自伝的な小説だそうです。  女郎がまだ明るく街に溶け込んでいた頃のようすがいきいきと描かれています。いくつかの創作?エロ話も抜群でした。ワタシも話すのが大の苦手で、今でも人前ではどもってしまう稲穂の学帽です。

Posted by ブクログ

2014/04/02

もうすぐ4月9日で、井上さんが亡くなって4年が経つ。もうそんな時が過ぎたのか、と唖然とする事がある。 1871年3月18日、パリの民衆がティエール臨時政府に対し武器をとり蜂起した。28日に革命政府「パリ・コミューン」樹立している。 その数年後にマルクスは「フランスの内乱」を書き...

もうすぐ4月9日で、井上さんが亡くなって4年が経つ。もうそんな時が過ぎたのか、と唖然とする事がある。 1871年3月18日、パリの民衆がティエール臨時政府に対し武器をとり蜂起した。28日に革命政府「パリ・コミューン」樹立している。 その数年後にマルクスは「フランスの内乱」を書き、そのちょっきり10年後の1881年3月18日、パリコミューンに居合わせた西園寺公望がその一年後に渡仏して来た中江兆民を主筆として『東洋自由新聞』を創刊した。10年という月日は、それだけ人間と時代を変えるのである。 然るに、私はどうか。「再出発日記」というブログを始めて、はや9年目の春を迎えようとしている。なんにも変わっていない。 いや、この本の感想でした。 小松青年は、上智大学に入学したものの、東大コンプレックスと都会生活の疲れで強度の吃音症に陥る。休学して母親のいる花石(釜石)に帰る。そしてゆっくりゆっくり、ぶざまに、正しく「再出発」してゆく。創作だけど、自伝的要素も色濃く残っている。 ただ、井上作品が読みたいというだけで手に取った本書なのであるが、不思議とその時々の自分にあった本が向こうからやって来るのが、私の読書生活です。 夏夫は不意に、この鶴先生も、自分やマドロス先生と同類なのではないか、と思いついた。自分は、吃音という鎧を着ないと他人に正対出来ない。自信がないから裸で世界と向きあえないのだ。マドロス先生は変装しない限り、女性と話せない。同じように、裸で女性と付き合う勇気がないのである。そして鶴先生は「花石文化人」という鎧なしでは世界に立ち向かえない。だからしょっちゅう、なにか文化的な仕事をしようと画策している。 「民話さ成ってはいねえべか」 自分とマドロス先生と鶴先生は三つ子だ。すると鶴先生が世界に対して自信を持つことができれば自分もまたすこしは救われるのではないか。通る理屈か、通らない理屈か、よくわからないが、夏夫はそう考えた。 「さささっきの馬喰の話のように、もももっと、ぐたぐたぐた‥‥具体的に書いたらどうかなあ」(227p) 付箋紙を付けた処である。なんらかのヒントを貰ったかもしれない。 東北の港町の昭和30年代の人々の街と田舎の生活がイキイキと描かれていた。それが50年後には津波に呑まれてしまう(と、いうのはもちろん描かれてはいない)。けれどもしたたかな人ばかりだったので、みんなきっと大丈夫だっただろう。 2014年3月22日読了

Posted by ブクログ