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流転の子 最後の皇女・愛新覚羅こ生
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流転の子 最後の皇女・愛新覚羅こ生

本岡典子【著】

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流転の子 最後の皇女・愛新覚羅こ生

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2011/08/25
JAN 9784120042690

流転の子

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商品レビュー

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2015/09/17

中国王朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀については、映画などで知ってはいましたが、その弟、溥傑やそのお嬢さんの嫮生さんについてはまったくの無知でありました。 溥傑の妻、嫮生さんのお母さんは日本人(嵯峨家ご出身の浩さん)、最初は政略結婚だったにも関わらず、お互い信頼と深い愛情で結ばれ、二人...

中国王朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀については、映画などで知ってはいましたが、その弟、溥傑やそのお嬢さんの嫮生さんについてはまったくの無知でありました。 溥傑の妻、嫮生さんのお母さんは日本人(嵯峨家ご出身の浩さん)、最初は政略結婚だったにも関わらず、お互い信頼と深い愛情で結ばれ、二人の子どもをもうけられますが、終戦となり溥傑は戦犯として捕らえられ、五歳の嫮生さんは、日本人ではあっても気持ちは中国人という、確固たる信念を持つお母さんとともに、言い尽くせない辛酸の後、日本に引き揚げてこられたのでした。 時代が時代なら皇女として何不自由なくぬくぬくと暮らして行けた立場の方なのに、戦争により満州国の消滅、日中断絶による家族分裂となんと数奇な運命を歩まれてきたことでしょう。 そんな中にあっても、溥傑や母、浩は自身はいつも清貧簡素、自分より他人、そしてなにより日中友好に心を砕いてきました。 そんな両親を見て育ってこられた嫮生さんも日中友好の架け橋となって力を尽くしておられます。 「命さえあればよろしいのでございますよ。生きてこそ、でございます」という言葉、苦労をしてきた人の心に響く重みのある言葉であることでしょう。

Posted by ブクログ

2012/08/06

ラストエンペラー溥儀の弟である溥傑に嫁いだ「日本の華族であった嵯峨浩(ひろ)」と娘「愛新覚羅生嫮生」さんらが主人公。 昭和20年8月ソ連対日参戦により溥儀らと新京から脱出。飛行機で日本亡命予定の溥儀、溥傑と離れた後、皇后婉容と共に浩、嫮生が身柄を拘束さながら満州を点々とする流転の...

ラストエンペラー溥儀の弟である溥傑に嫁いだ「日本の華族であった嵯峨浩(ひろ)」と娘「愛新覚羅生嫮生」さんらが主人公。 昭和20年8月ソ連対日参戦により溥儀らと新京から脱出。飛行機で日本亡命予定の溥儀、溥傑と離れた後、皇后婉容と共に浩、嫮生が身柄を拘束さながら満州を点々とする流転の日々が綴られています。 【通化事件】での描写は、本の文章からも目を逸らしてしまうほどでした。 日本人が沢山殺害されたという理由ではなく、戦争中、色んな国で色んな国の人が、命を命と思わない方法で虐殺されたのだと思うと言葉がありません。 満州から引き揚げた後の生活、溥傑が釈放され浩が中国に帰国した後の文化革命お二人のその後と嫮生さんの「今」(西宮在住)。 戦争、それによって翻弄された人々の話は決して、昔の話ではない。平和ぼけとも思える今の日本。歴史は「今の生活が当たり前でない」ことを知る大切な教訓を教えてくれる。 引っ越し等で本の整理しても必ず残す本と共に、残して置きたい一冊となりました。

Posted by ブクログ

2012/01/31

見事な大作。満州引き揚げ編がメインと思っていたが、読み進めるとその物語が脈々と2011年まで繋がっていくのがわかる。途切れさすまいとする多くの人々の静かな執念の息遣いが聴こえてくる。謙虚でたおやかな嫮生さんの生き様に背筋が伸びた。必読。

Posted by ブクログ

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