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うつくしい人 幻冬舎文庫
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うつくしい人 幻冬舎文庫

西加奈子【著】

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うつくしい人 幻冬舎文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 幻冬舎
発売年月日 2011/08/04
JAN 9784344417229

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うつくしい人

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商品レビュー

3.7

350件のお客様レビュー

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2024/11/13

妹のことを思い出した。 今や学生ながら僕より金を稼ぐ妹は、心の底から尊敬してるし、家族として誇らしく思うが、あの頃は、いやかなり長い間、存在を疎ましく、家族として恥ずかしいとすら感じていたことを思い出す。 小学校から他人を虐めたり、傷付けたりしながら、自分の地位を確立してきて、皆...

妹のことを思い出した。 今や学生ながら僕より金を稼ぐ妹は、心の底から尊敬してるし、家族として誇らしく思うが、あの頃は、いやかなり長い間、存在を疎ましく、家族として恥ずかしいとすら感じていたことを思い出す。 小学校から他人を虐めたり、傷付けたりしながら、自分の地位を確立してきて、皆が褒めてくれる有名大学に難なく進学した僕にとって、スクールカーストのてっぺんから蹴落とされて高校を中退した妹、そんな状況下で親に反抗して自由奔放に生きる妹は、僕の考える正しいレールから外れてしまった、あっち側の人間で、自分が一番なりたくなかった人間だった。 妹は強かった。高校を中退するまでは、人の目を過度に気にして、自分の地位を守るためならば、思ってもないことを口にしたり、弱いものをいじめてみたり、まさに昔の自分のような、作中の蒔田のような人間だった。しかし、中退をきっかけに学校というしょうもない社会から解放されて彼女は、はじめて輝き始めた。趣味に没頭すること、お金がたらふく欲しいこと、将来の事なんて到底考えてないだろう特殊な専門学校へ進学したいこと、見た事ない髪色に染髪すること、そんな思ってはいてもどこか口にするのをはばかられるような欲求に素直になった。当時の僕は、そんな彼女の生き方を、やっぱり正しいレールから外れてしまった人として蔑んだし、一方では少し羨ましく思っていたと思う。 今では、彼女の好きなことが世間に認められて、それがお金になって、皆が羨む、好きなことで生きていく生活をしてる。そんな彼女は、めっちゃクールに見えるし、大人になってもやっぱり世間体が気になる僕は、適わへんなと思う。現金な僕は、散々妹の愚痴を聞かせたツレに妹の功績を自慢して回って、そんな自分が情けなく感じる時もあるが、いつも僕の背中に隠れて、僕の真似をしてた、ちっさい頃の妹を思い出すと、心の底から賛辞を送りたくなる。お前が褒めてくれる凄い兄ちゃんより、お前の方がだいぶすごいで!辛い時に、一人で戦ってる時に、手を差し伸べてやれん情けない兄ちゃんでごめんやで。家族全員応援してます。好き勝手に生きろ〜!!

Posted by ブクログ

2024/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

余裕なくて周り気にしちゃうとき、こういうことにしようって自分に設定つける時あるのわかる。冷静にそういうこと考えてる時ある。もし聞かれたらこう言おうみたいなね。 でもほどけてってよかった。実家太いのうらやましい。

Posted by ブクログ

2024/10/16

赤い牛皮のキャリーケースを持って東京を出る主人公。社会の価値がそのまま自身に投影されている主人公は、常に他人から見た自己を意識して生きている。 題名でもある「うつくしい人」とは、自分の中に美しさの価値が備わっている、ある意味では客観性のない主人公の恐れている人である。 この島の風...

赤い牛皮のキャリーケースを持って東京を出る主人公。社会の価値がそのまま自身に投影されている主人公は、常に他人から見た自己を意識して生きている。 題名でもある「うつくしい人」とは、自分の中に美しさの価値が備わっている、ある意味では客観性のない主人公の恐れている人である。 この島の風土とそこに居る人々と関わることで少しづつ美しい思い出が増えていく。とめどなく続く日常から逃げることはできなくて、生きている限りその歯車を止めることは許されない。でも美しい思い出があれば少しでも救いになる、そんな小説だった。

Posted by ブクログ

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