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ピエタ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2011/02/10 |
JAN | 9784591122679 |
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ピエタ
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商品レビュー
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18世紀、"水の都"ヴェネツィアが舞台。 ピエタ慈善院で育ったエミーリアを語り手に音楽教師のヴィヴァルディとピエタの娘たちの人生が描かれていく。 音楽院でのアントニオ・ヴィヴァルディの姿があり有りと浮かんできた。ピエタの娘アンナ・マリーアをヴァイオリンの名手...
18世紀、"水の都"ヴェネツィアが舞台。 ピエタ慈善院で育ったエミーリアを語り手に音楽教師のヴィヴァルディとピエタの娘たちの人生が描かれていく。 音楽院でのアントニオ・ヴィヴァルディの姿があり有りと浮かんできた。ピエタの娘アンナ・マリーアをヴァイオリンの名手に育て上げた話や、オペラ歌手のアンナ・ジローを指導していたことが史実だと知りわくわくしながら読んだ。 冬のカーニバルの日、エミーリアがピエタを抜け出し親を探しに行くところが印象に残った。保護されている小さな世界から外に一歩踏み出すことは、怖くても慈善院のスカフェータに捨てられた彼女にとって通らなければならなかった道のように思う。 貴族の娘ヴェロニカに頼まれ楽譜を探すうちに、ヴィヴァルディに関わる人たちと次々に繋がってゆく。コルティジャーナのクラウディアからヴィヴァルディの違う一面も知った。貴族社会を憂うクラウディアと孤独なヴェロニカが繋がる場面がとても良かった。 終盤、楽譜に書かれた詩の謎が思いがけない形で明かされた時には思わず声を上げてしまった。 むすめたち、よりよく生きよ。 むすめたち、よりよく生きよ。 重なり合った歌声が遠いヴェネツィアの海を越えて聞こえてくるように思えた。 ☆4.5
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浸った。 本を開けば別の世界へゆける感覚。 語られないことや余白が、深みへとつながる。 聞く勇気がなかったのではなく、聞く必要がなかったと気づく衝撃。 終わらせることは話すこと、手放すこと。 独りよがりであったと気付かされると、見方が変わり、他者も自分も受け入れはじめる。
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ピエタ慈善院で孤児として育ったエミーリア。 共に育ったピエタの〈合奏・合唱の娘たち〉でヴァイオリンの才能を発揮したアンナ・マリーア。 音楽院でもあるピエタ慈善院で長期に渡り音楽の指導をしていた作曲家のアントニオ・ヴィヴァルディ。 教養の一つとしてピエタに楽器を習いに通っていた、裕...
ピエタ慈善院で孤児として育ったエミーリア。 共に育ったピエタの〈合奏・合唱の娘たち〉でヴァイオリンの才能を発揮したアンナ・マリーア。 音楽院でもあるピエタ慈善院で長期に渡り音楽の指導をしていた作曲家のアントニオ・ヴィヴァルディ。 教養の一つとしてピエタに楽器を習いに通っていた、裕福な貴族ドゥオド家のヴェロニカ。 ヴェロニカはかつてヴィヴァルディからもらった練習用の譜面の裏に詩を書き、その譜面を見つけ出したら大口の寄付をしても良いと言う。 その譜面探しから様々な人々に出会って行く。 その面々とは、ヴィヴァルディに才能を認められ一躍有名になったアンナ・ジロー、サポートをする20歳離れた姉のパオリーナ。 コルティジャーナ(高級娼婦)のクラウディア。 ゴンドリエーレのロドヴィーゴ。 ヴィヴァルディの姉妹、ザネータとマルゲリータ。 ピエタで育ち、薬屋に嫁いだジーナ。 助け、助けられて生きて行く。 この人とあの人が繋がり、この出来事とあの出来事が繋がり、見つからないと思っていた譜面とも感動的な再会を果たす。 一つ一つのエピソードが濃く、読み応えのある作品だった。 誰にも言えなかったエミーリアの恋。 大きな力によって阻まれた縁談を、静かに受け入れてきたエミーリアだったが、その代わりとでも言う様にヴェロニカが唯1人エミーリアと兄との縁談を今も信じ切ってくれた事に少し心が救われた。 登場人物が皆、知性があり、情に厚く、幸せに満ちた人生という訳ではないが懸命に生きる姿勢で胸を暖かくしてくれた。 時代も国も文化も違うヴェネチアのひと時を味わわせてもらった。
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