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雨の塔 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2011/02/25 |
JAN | 9784087466690 |
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雨の塔
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商品レビュー
3.6
75件のお客様レビュー
閉鎖された塔の中で過ごす囚われの少女たち。自分の運命を知っていながらも逃げる術を知らないし、世界を閉ざされている。砂糖菓子のように甘く儚い。脆くて、触れると壊れてしまいそうな。綺麗なだけでは無いけれど、執着や愛憎も全て含めて、繊細で美しかった。その可愛らしさに心がときめく。でもや...
閉鎖された塔の中で過ごす囚われの少女たち。自分の運命を知っていながらも逃げる術を知らないし、世界を閉ざされている。砂糖菓子のように甘く儚い。脆くて、触れると壊れてしまいそうな。綺麗なだけでは無いけれど、執着や愛憎も全て含めて、繊細で美しかった。その可愛らしさに心がときめく。でもやっぱり寂しくて苦しくて、心が締め付けられた。どうしようもないくらいに、耽美的で不安定なこの世界観が好きです。
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宮木あや子が2007年に発表した長編小説の文庫版。最初期の作品の一つです。資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大に「捨てられた」4人の少女の出会いと別れを描いた物語です。学校の敷地内、登場人物は4人という限られた舞台の中で濃密な時間が流れます。物語自体は淡々と進みますが、全体の雰囲...
宮木あや子が2007年に発表した長編小説の文庫版。最初期の作品の一つです。資産家の娘だけが入れる全寮制の女子大に「捨てられた」4人の少女の出会いと別れを描いた物語です。学校の敷地内、登場人物は4人という限られた舞台の中で濃密な時間が流れます。物語自体は淡々と進みますが、全体の雰囲気が素晴らしいです。ただし悲劇的な結末が苦手な人はご注意を。4人の行動や心情がかなり細かく描写されていて分かりやすいはずなのですが、誰が誰か分からなくなる瞬間があります。あえて人物の認識がしにくく書かれているのかな?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
資産家の娘達がこの世の果ての塔に閉じ込められる、って設定だけでわくわくしてたけれど、実際は女の子の弱くて繊細で美しい描写がもりだくさんのお話で、胸がいっぱいになる。 ずっと側にいてほしい、どこにも行かないでほしい、って気持ち。捨てられた彼女達がそれを切に願う所が皮肉のようで苦しくなる。 香りが特徴的な小説。 シャンプーの桃の香り、煙草の香り、焼き上がったマフィンの香り、インスタントコーヒーの香り。香りが印象づいているのは魅力的。 ずっと小津はいつか海に帰るのだろうと思ってはいたけれど、凄く苦しい。矢咲は、帰ったらまた顔を合わせて話そうね、と未来を語れたけれど、そう考えられなかった小津のことを馬鹿だとは思えないし、子供の頃から大人びていて、リアリストだった彼女はそう考えるのが必然だったと思える。三島が止めていれば、と言うが、きっともう止められなかったんだろうね。 都岡が帰ってきてくれたシーンが苦しくて切なくて、何故帰ってきたのか分からないけれど、良かった。せめて三島だけでも救われてくれて、良かった。「また会おう、などと…」が1番胸に刺さった。 長々書いたけれど、結局ストーリーよりも、本のもつ雰囲気と香りが大好きでした。
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