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とっておき名短篇 ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2011/01/10 |
JAN | 9784480427922 |
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とっておき名短篇
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商品レビュー
3.5
33件のお客様レビュー
飯田茂実「一文物語集」が読みたくて選びました。 ジャンルがバラバラなアンソロジーも面白かったです。 「一文物語集」は0から108まで。良い。そしてこちらも二階堂奥歯さんからなんだな……初読は「平成怪奇小説傑作集」だったけど、まとめて全て読みたくなります。 川上弘美「運命の恋人」、...
飯田茂実「一文物語集」が読みたくて選びました。 ジャンルがバラバラなアンソロジーも面白かったです。 「一文物語集」は0から108まで。良い。そしてこちらも二階堂奥歯さんからなんだな……初読は「平成怪奇小説傑作集」だったけど、まとめて全て読みたくなります。 川上弘美「運命の恋人」、塚本邦雄「壹越」、深沢七郎「報酬」、北杜夫「異形」が他では好きでした。 塚本邦雄の文章、ずっと気になりつつ初めて読みましたが好みです。漢字、と一瞬怯んだけれど読めたし。。 「報酬」の「魔人は自分が魔とは知らないかもしれない。予告をして訪れて相手の心を傷つけて帰っていく」からの魔について書かれたところが心に残りました。
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第一部と第二部は好みでした。第三部はうーん・・・・・・なんか凄かった。 [○]穂村弘「愛の暴走族」(怖っ!) [○]蜂飼耳「ほたるいかに触る」(「食べないでください」という題名でもよかったかも? ストレートすぎるか。) [△]川上弘美「運命の恋人」(何? これ。) [○]塚本邦...
第一部と第二部は好みでした。第三部はうーん・・・・・・なんか凄かった。 [○]穂村弘「愛の暴走族」(怖っ!) [○]蜂飼耳「ほたるいかに触る」(「食べないでください」という題名でもよかったかも? ストレートすぎるか。) [△]川上弘美「運命の恋人」(何? これ。) [○]塚本邦雄「壹越/いちこつ」(怖っ!) [○]飯田茂実「一文物語集」より「0~108」(この手のは好きです。全体にむなしさがただよう。) [△]戸板康二「酒井妙子のリボン」(最後の一言が・・・。「婦系図」とリアルが重なるような。) [▽]深沢七郎「絢爛の椅子」(・・・・・・。) [△]深沢七郎「報酬」(魔と報酬。深沢七郎さんの文章は常に独特で読んでるとどこかに連れていかれてしまいます。一種の呪いかと。) [△]松本清張「電筆」(日本の速記の始祖、田鎖綱紀の生涯。中高生の頃読んでた学習雑誌に早稲田速記の広告がよく載ってて気になってました。いまでも興味はあります。) [△]大岡昇平「サッコとヴァンゼッティ」(僕は知らないけど有名らしい冤罪事件について。結局のところ事実がどうだったのかはわからないけど、フィクションで人を死刑にできることがわかります。ラストのセリフがいい、凄い。) [△]岡田睦「悪魔」(・・・・・・怖。) [△]北杜夫「異形」(豊穣な表現となにか醜く崩れたような感覚と。) ■簡単なメモ 元恋人たちは成仏できない幽霊のようだと思う。(愛の暴走族p.13) 人間って奴はしばらく見ないでいると妙な具合に目に映るものだな。(異形p.311)
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北村薫、宮部みゆき共編による名短編シリーズ第三弾。他に、名短編ここにあり、名短編さらにあり、名短編ほりだしもの、読まずにいられぬ名短編、教えたくなる名短編がある。 ゴールデンウイークの娯楽として県立図書館で借りた。三部構成で12作品が収録されている。一文物語集(飯田茂実)は超短編というか、ネタ帳のメモ書きというか、お話のエッセンスを一文にまとめ、それを108文集めている。映画の予告で予告編集をまとめて見たような気持ち。新しい試みだと思う。 全体的に読者へのサービス精神が旺盛で、あっと驚く場面が数多く盛り込まれていた。 愛の暴走族(穂村弘)は、恋愛感情が暴走してしまったときの人間の奇行を集めた作品。携帯電話のああああというメッセージは、お化け話の最後にワッと驚かされたような気分。 ほたるいかに触る(蜂飼耳)は、正直ピンとこなかった。 運命の恋人(川上弘美)は河童?の恋人と孫が千人いる女性とのファンタジー。テーマ設定や文章表現が女性的だなぁと思った。河童?に変幻しても、長い年月が過ぎても淡々と会社に勤める男性が面白い。 壱越(いちこつ)純白(塚本邦雄)は、サスペンスドラマを凝縮した筋書き。やられるゾと思わせつつ、やっぱりという展開。作者は作品ごとにテーマとなる色を設定する方のようで凝っているな〜と思った。個人的には南国生まれなので雪や氷の場面に憧れてしまう。ちなみに、壱越とは、日本音楽の十二律の一つとのこと。 酒井妙子のリボン(戸板康二)は、男色の夫と離婚したばかりの女優という伏線を最後に回収する鮮やかさが印象的。おじさんは意地悪な生き物なのだ。解説を読むと、雅楽シリーズの一つだそうだ。機会があれば読んでみたい。 絢爛の椅子(深沢七郎)は、良い刑事と酷い刑事が逆だったと言う落ち。この辺はサービス精神だよね。悪になりきれない主人公と父親。貧困と犯罪について思うと後味が悪い。SDGsで誰も取り残さない社会を構築しようと思った。 報酬(深沢七郎)は、禍々しいエピソードがいくつか絡みあった作品。通り魔的な魔物がテーマだと思うが、つながりが正直、よくわからない。安全、無事は大事。 電筆(松本清張)は、速記者の第一人者が中央から外されていくストーリー。テーマ設定が清張らしく、客観的文体が寂しさを引き立てる。 サッコとヴァンゼッテイ(大岡昇平)は1920年代、レッドパージの話。高校時代ヤングジャンプでレッドパージの話をよんだような。外国の話は登場人物の名前や単位(フィート、ポンド)がイメージしにくく読むのに時間がかかってしまった。 悪魔(岡田睦)は、庄田君の気持ち悪さが際立っていた。解説で、北村薫の「最後の三行は無い方が良い」という指摘は的を射ている。 異形(北村薫)は、ラストが印象的。連休中どこも行けないので登山を背景とした小説は非日常を想起させて気分転換にちょうどよい。12、3年前の富士登山を思い出した。
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