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とっておき名短篇 の商品レビュー

3.5

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

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  2. 4つ

    11

  3. 3つ

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  5. 1つ

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2024/07/08

その時々で読みたい本、ちょうどいい本がある。 今の自分にはちょうどよくなかった短編集。 とっておきを理解して楽しめる余裕と知性と好奇心が不足しているのだと思う。 作家と発想と筆力はすごい、と思った。

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2023/10/31

飯田茂実「一文物語集」が読みたくて選びました。 ジャンルがバラバラなアンソロジーも面白かったです。 「一文物語集」は0から108まで。良い。そしてこちらも二階堂奥歯さんからなんだな……初読は「平成怪奇小説傑作集」だったけど、まとめて全て読みたくなります。 川上弘美「運命の恋人」、...

飯田茂実「一文物語集」が読みたくて選びました。 ジャンルがバラバラなアンソロジーも面白かったです。 「一文物語集」は0から108まで。良い。そしてこちらも二階堂奥歯さんからなんだな……初読は「平成怪奇小説傑作集」だったけど、まとめて全て読みたくなります。 川上弘美「運命の恋人」、塚本邦雄「壹越」、深沢七郎「報酬」、北杜夫「異形」が他では好きでした。 塚本邦雄の文章、ずっと気になりつつ初めて読みましたが好みです。漢字、と一瞬怯んだけれど読めたし。。 「報酬」の「魔人は自分が魔とは知らないかもしれない。予告をして訪れて相手の心を傷つけて帰っていく」からの魔について書かれたところが心に残りました。

Posted byブクログ

2023/07/10

第一部と第二部は好みでした。第三部はうーん・・・・・・なんか凄かった。 [○]穂村弘「愛の暴走族」(怖っ!) [○]蜂飼耳「ほたるいかに触る」(「食べないでください」という題名でもよかったかも? ストレートすぎるか。) [△]川上弘美「運命の恋人」(何? これ。) [○]塚本邦...

第一部と第二部は好みでした。第三部はうーん・・・・・・なんか凄かった。 [○]穂村弘「愛の暴走族」(怖っ!) [○]蜂飼耳「ほたるいかに触る」(「食べないでください」という題名でもよかったかも? ストレートすぎるか。) [△]川上弘美「運命の恋人」(何? これ。) [○]塚本邦雄「壹越/いちこつ」(怖っ!) [○]飯田茂実「一文物語集」より「0~108」(この手のは好きです。全体にむなしさがただよう。) [△]戸板康二「酒井妙子のリボン」(最後の一言が・・・。「婦系図」とリアルが重なるような。) [▽]深沢七郎「絢爛の椅子」(・・・・・・。) [△]深沢七郎「報酬」(魔と報酬。深沢七郎さんの文章は常に独特で読んでるとどこかに連れていかれてしまいます。一種の呪いかと。) [△]松本清張「電筆」(日本の速記の始祖、田鎖綱紀の生涯。中高生の頃読んでた学習雑誌に早稲田速記の広告がよく載ってて気になってました。いまでも興味はあります。) [△]大岡昇平「サッコとヴァンゼッティ」(僕は知らないけど有名らしい冤罪事件について。結局のところ事実がどうだったのかはわからないけど、フィクションで人を死刑にできることがわかります。ラストのセリフがいい、凄い。) [△]岡田睦「悪魔」(・・・・・・怖。) [△]北杜夫「異形」(豊穣な表現となにか醜く崩れたような感覚と。) ■簡単なメモ 元恋人たちは成仏できない幽霊のようだと思う。(愛の暴走族p.13) 人間って奴はしばらく見ないでいると妙な具合に目に映るものだな。(異形p.311)

Posted byブクログ

2021/05/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

北村薫、宮部みゆき共編による名短編シリーズ第三弾。他に、名短編ここにあり、名短編さらにあり、名短編ほりだしもの、読まずにいられぬ名短編、教えたくなる名短編がある。 ゴールデンウイークの娯楽として県立図書館で借りた。三部構成で12作品が収録されている。一文物語集(飯田茂実)は超短編というか、ネタ帳のメモ書きというか、お話のエッセンスを一文にまとめ、それを108文集めている。映画の予告で予告編集をまとめて見たような気持ち。新しい試みだと思う。 全体的に読者へのサービス精神が旺盛で、あっと驚く場面が数多く盛り込まれていた。 愛の暴走族(穂村弘)は、恋愛感情が暴走してしまったときの人間の奇行を集めた作品。携帯電話のああああというメッセージは、お化け話の最後にワッと驚かされたような気分。 ほたるいかに触る(蜂飼耳)は、正直ピンとこなかった。 運命の恋人(川上弘美)は河童?の恋人と孫が千人いる女性とのファンタジー。テーマ設定や文章表現が女性的だなぁと思った。河童?に変幻しても、長い年月が過ぎても淡々と会社に勤める男性が面白い。 壱越(いちこつ)純白(塚本邦雄)は、サスペンスドラマを凝縮した筋書き。やられるゾと思わせつつ、やっぱりという展開。作者は作品ごとにテーマとなる色を設定する方のようで凝っているな〜と思った。個人的には南国生まれなので雪や氷の場面に憧れてしまう。ちなみに、壱越とは、日本音楽の十二律の一つとのこと。 酒井妙子のリボン(戸板康二)は、男色の夫と離婚したばかりの女優という伏線を最後に回収する鮮やかさが印象的。おじさんは意地悪な生き物なのだ。解説を読むと、雅楽シリーズの一つだそうだ。機会があれば読んでみたい。 絢爛の椅子(深沢七郎)は、良い刑事と酷い刑事が逆だったと言う落ち。この辺はサービス精神だよね。悪になりきれない主人公と父親。貧困と犯罪について思うと後味が悪い。SDGsで誰も取り残さない社会を構築しようと思った。 報酬(深沢七郎)は、禍々しいエピソードがいくつか絡みあった作品。通り魔的な魔物がテーマだと思うが、つながりが正直、よくわからない。安全、無事は大事。 電筆(松本清張)は、速記者の第一人者が中央から外されていくストーリー。テーマ設定が清張らしく、客観的文体が寂しさを引き立てる。 サッコとヴァンゼッテイ(大岡昇平)は1920年代、レッドパージの話。高校時代ヤングジャンプでレッドパージの話をよんだような。外国の話は登場人物の名前や単位(フィート、ポンド)がイメージしにくく読むのに時間がかかってしまった。 悪魔(岡田睦)は、庄田君の気持ち悪さが際立っていた。解説で、北村薫の「最後の三行は無い方が良い」という指摘は的を射ている。 異形(北村薫)は、ラストが印象的。連休中どこも行けないので登山を背景とした小説は非日常を想起させて気分転換にちょうどよい。12、3年前の富士登山を思い出した。

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2020/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーん、、、コレは、、、ごめんなさい。あんま、ピンときませんでした。ほとんどどの短編も、「こ、こりゃあオモロい!すっごい!こらすごい!教えてくれてありがとう!!」とは、ならなんだ。すまんです。 いかに北村薫さんと宮部みゆきさんが薦めてくれたとつぃても、どうしても、どないでも、あくまでも、好みには、あわないものは、あわないんだなあ、、、という事が、良く分かった。という意味では、読んだ甲斐はあった、というものだ。ものか?あった、と思う。うん。思う。 でもまあ、こういう、アンソロジーもの?というのでしょうか、編集もの、というのでしょうか。この書物を手に取らなかったならば、一生読むことはなかったであろう物語に出会う事ができた、というのは、面白いものですよね。全然ピンと来ない作品ばかりでしたけど、「別に出会わなくても良かったね」って感じですけど、でも、それでも、出会うという事は、面白いなあ、って思うんですよねえ。 その根っこの所は、北村さんと宮部さんに対する、信頼があるわけです。「このお二人が薦めるものならば、きっとなにか、グッとくるものが、あるんじゃろうて」って思う事の出来るハッピーさよ、ってことですよね。別に結果、、僕にとっては全然おもろなくても、「それはそれで、紹介してくれて、ありがとう。ピンとこなかったけども」って言う事の出来る幸せさよ、って感じでしょうか。

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2020/01/10

最近、体調もほどほどに回復、そうなると時間どおりのんびりはもったいない。朝のウォーキングは別として、一日気分的には駆け足で過ごす。朝がきたと思えばすぐ夕方が来る。秋の昼間は慌しく、息継ぎのようなゆったりとした黄昏がきて日が沈む。 ほっとして、よくやったと自分を誉めつつ夜の部に入る...

最近、体調もほどほどに回復、そうなると時間どおりのんびりはもったいない。朝のウォーキングは別として、一日気分的には駆け足で過ごす。朝がきたと思えばすぐ夕方が来る。秋の昼間は慌しく、息継ぎのようなゆったりとした黄昏がきて日が沈む。 ほっとして、よくやったと自分を誉めつつ夜の部に入る。エンジンも程よく冷えたところには、明日も何とかなるだろうと焦りを沈め、本を開いたり、溜まった録画を消化したりする。 やり残しや、心残りを読点で締めていないけれど、あれやこれやはひとまず明日回し。何もかもいちにちで済まそうとするほどの若さとは、とっくの昔にお別れして、明日は明日、なんとかなるさ、というのは「風とともに去りぬ」の受け売りかな。 名作の一文は、軽い文章でも味わいがあるものだ。 そこで「とっておき名短編」 短編を避けていた時期が長かったが、長編のつもりで買った短編集が面白かった。それから短編のよさや手軽さに気がついたのだから遅い。 これはまず題名どおり面白かったし、長編で馴染みの作家の、珍しい作品を紹介され世界が広がった。もちろん編者のおふたりに勧められた12編は、一気に読んでしまえるくらい面白かった。 特に、初めて知り、目を見張るほど驚いたのは、特に世界でマルチに活躍していると言う「飯田茂美」さんの「一文物語集」 読点で収まる一文の中に。ホラー、SF その他、様々な要素の含まれた大きな背景を想像させる一文物語の面白さはバツグンだった。 108編の中から少し引用してみる。 4 夜警の警備員をしながら、彼はいくつもの古典悲劇を暗誦したが、この何十年かのあいだ、口から出す言葉といえば、「こんばんは」「お疲れ様でした」など、いくつかの挨拶だけだった。 15 深海魚に会おうとした揚羽蝶が、海面にへばりついている。 21 教室中の机が青く透明になってゆき、授業中だというのに床から一斉に浮かび上がって、窓から次々と抜け出していった。 31 きっぱりと断られたのにも挫けず、なんとか弟子にしてもらおうと数年間その老人のあとを尾っけ回して山奥へ踏み入り、ふたたび平伏して入門を願ったところ、青年のほうではじめから人違いをしていたことが判明した。 62 師匠のいえから預かってきた巨石の重みで、1歩1歩沼地へ足がはまっていって身動きが取れなくなり、せめて自分よりも送れて沈むように石を頭上に掲げ持っている。 63 盗賊の首領が、ある晩洞窟の奥で宝石をちゃらつかせながら、突然、幼いころ自分が盗賊になろうと思い至った理由を想い出し、がばっと立ち上がるや単身馬を駆って、郷里へ砂糖菓子を買いにいった。 71 わたしが愛しているのはあなたの囲いこんでいるものじゃなくって、あなたっていう薄っぺらな膜なの、と水溜りに浮かんでいるあぶくが隣りのあぶくに耳打ちした。 84 街を見おろす塔の頂上に据えつけられた彫像は、数百年間人間の群れを眺め続けているうちに、だんだん虚ろな目つきになっていった。 88 奴隷として売られていく夫の足にすがりついて妻が泣きじゃくっているうちに夫は連れされれてしまい、片足だけが残った。 98 二本並んだ切り株が、かって見はるかした遠景や、集まってきた様々な鳥たちの思い出を、愉しげに語り合っている。 101 一本の腕が地面から突きだしており、周囲の土をどんなに深く掘っても、なかなか腕につながる胴体が現れない。 まだまだ挙げきれないが「e本の本」から「一文物語集」として出版されているそうだ。 ほかに「ほたるいかに触る」 蜂飼耳 「運命の恋人」 川上弘美 「絢爛の椅子」 深沢七郎 「異形」 北杜夫 さすがにお二人の選ばれたものはどれも甲乙つけがたい、ただ単に好みに偏するが、上の4編が意表を突かれてというか新しい発見があって読んでよかった。

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2019/01/17

評価が難しい。意外と(失礼!)面白かったのは穂村弘と蜂飼耳、川上弘美に飯田茂実。特に飯田は圧巻で、既に『世界は蜜でみたされる』を読んでいたにも関わらず読み耽ってしまった。逆に言えば他の作品はさほど感心しなかった。深沢七郎は期待して読んだのだけど、期待し過ぎたのだろうか。選者と私の...

評価が難しい。意外と(失礼!)面白かったのは穂村弘と蜂飼耳、川上弘美に飯田茂実。特に飯田は圧巻で、既に『世界は蜜でみたされる』を読んでいたにも関わらず読み耽ってしまった。逆に言えば他の作品はさほど感心しなかった。深沢七郎は期待して読んだのだけど、期待し過ぎたのだろうか。選者と私のセンスが合わないことから来る問題なのかもしれない。私自身この選者たちの作品を読んだことがないので……旨味のある短編を読みたいと思い、他のアンソロジーに手を伸ばしてみようかと思う。あるいは穂村作品に手を伸ばしてみるのも悪くないのかも

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2018/02/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

有名な方なのか?自分にとっては馴染みのない作家さんばかりで無垢のまま読めるのが逆に有難い。 そして、やはり巻末の二人の感想が面白い。 宮部さん、いつも割とストレートな反応で、あ、やっぱそうなんだ、と一緒なのが嬉しい。  北村さんは 行間とか、ラスト3文は。。とか、講師の方みたいで、それもタメになる。 穂村弘「愛の暴走族」 蜂飼耳「ほたるいかに触る」 川上弘美「運命の恋人」 塚本邦雄「壹越」 →それぞれとても短いのにインパクト大。 何のお題でも作品はうまれるのだろうなぁ。。 飯田茂実「一文物語集」より「0~108」 →一気に読まず、一日一個読みたい。 戸板康二「酒井妙子のリボン」 →こじらせたファンの話?? すっごい嫌だ、と思ってしまうが、小さい意地悪くらいならしてしまっているのかも。。 多分、ずっと忘れないオチ。 深沢七郎「絢爛の椅子」 →辛い。。動機って、こんなものなのだろうか。。。 主人公の経験不足による幼さがまた。。 「報酬」 →タイトルが。。?? 交通事故の、実際こんな感じなのだろうか。日常が壊れるの、恐い。。 松本清張「電筆」 →宮部氏も速記に関わる短編あったような。。『~へようこそ』みたいな。 今は与えられたものを駆使するばかりなので、開拓してくれた人々には感謝。。 大岡昇平「サッコとヴァンゼッティ」 →実話??もっと知識があればより楽しめるのだろうか。 岡田睦「悪魔」 →『告白』や『悪の教典』を思い出した。女性教師の閉塞感、味方がいない状況はホラーっぽく描けそう。 男子小学生が逆に無垢すぎるとしたら、悲しいけれど。 北杜夫「異形」 →タイトルからどんな禍々しい。。。と思ったがそうでもなく、しかしオチを読んで、タイトルを見返して、ナルホド、と。 現代だったらググる、とか、体験する前にどんどん情報を得られるけれど、昔の人はほぼ実体験により情報を得ていくわけで。。。 北村氏の解釈を読んで納得。

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2016/02/18

穂村弘「愛の暴走族」嫉妬や別れた恋人たちの、愛の暴走。愛が、重い…ともちょっと違うけど、そんな感じ。穂村さんの軽妙な文章でさらさらと読んでいたら、最後の3行にびくっとさせられた。 蜂飼耳「ほたるいかに触る」注意書きの「食べないでください」は面白すぎる。 川上弘美「運命の恋人」恋人...

穂村弘「愛の暴走族」嫉妬や別れた恋人たちの、愛の暴走。愛が、重い…ともちょっと違うけど、そんな感じ。穂村さんの軽妙な文章でさらさらと読んでいたら、最後の3行にびくっとさせられた。 蜂飼耳「ほたるいかに触る」注意書きの「食べないでください」は面白すぎる。 川上弘美「運命の恋人」恋人が桜の木のうろに住みつく話。ファンタジア~! 塚本邦雄「壱越」旧字旧仮名で身構えてしまったけど、思いのほか読みやすかった。ま、そうなるよね~! 飯田茂実「0~108」(『一文物語集』より)これはすごい。正に一文物語。ちょっと原本読みたい。 戸板康二「酒井妙子のリボン」まあ、その解釈は私も一番に思いついてしまったけれど、しかしこの竹野という主人公はヤなやつだなー、と思っていたら、解説にてこれは例外だと知り意外な思い。 深沢七郎「絢爛の椅子」うわあ、こ、この主人公は…これぞ嫌なやつ。とにかく浅薄。しかも行動的であるところが手に負えない。 深沢七郎「報酬」この前の話と同じ作者だと気づかないまま読んだけれど、しかし確かにこのなんとも粘着質な感じは同じ作者だなあ。 松本清張「電筆」速記開発者の話。読んだこともなかったけど、松本清張のイメージが変わった。こういうのも書くんだ! 大岡昇平「サッコとヴァンゼッティ」ヴァンゼッティの最後の台詞がカッコよすぎる。 岡田睦「悪魔」これはインパクトあるなあー!うん、「嫌い」じゃなくて「好き」ってのがね、これは…。 北杜夫「異形」ヒエー!女!こわい! 穂村弘、飯田茂実辺り色々読んでみたくなった。

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2015/10/11

北村薫と宮部みゆきチョイスの12篇の短篇アンソロジー・・・ 12個の短篇を1,2,3部に分けた構成・・・ 第一部 穂村弘の「愛の暴走族」 蜂飼耳の「ほたるいかに触る」 川上弘美の「運命の恋人」 塚本邦雄の「壹越」 第二部 飯田茂実の「一文物語集」より「0~108」 第三部 戸板康...

北村薫と宮部みゆきチョイスの12篇の短篇アンソロジー・・・ 12個の短篇を1,2,3部に分けた構成・・・ 第一部 穂村弘の「愛の暴走族」 蜂飼耳の「ほたるいかに触る」 川上弘美の「運命の恋人」 塚本邦雄の「壹越」 第二部 飯田茂実の「一文物語集」より「0~108」 第三部 戸板康二の「酒井妙子のリボン」 深沢七郎の「絢爛の椅子」 同じく深沢七郎の「報酬」 松本清張の「電筆」 大岡昇平の「サッコとヴァンゼッティ」 岡田睦の「悪魔」 北杜夫の「異形」 のラインナップになっております・・・ 北村薫も宮部みゆきもその作品は読んでいないんだけどさ・・・ 撰ばれし短篇たちの優秀さたるや・・・ これは面白い・・・ 読んで損なし・・・ 巻末の対談にて編者ら曰く・・・ しかし、よく書いたよね、こんなものを・・・ とあるけど・・・ ボクからすれば、いや、ボクが言うのもおこがましいですが・・・ さすが、よく撰びましたね、こんなものらを・・・ 何かねー、何か怖いのよ・・・ この本ね、全編何かしらの怖さを感じるの・・・ ハッキリしたものもあるし、そうでないものも・・・ それぞれ怖さは違うのだけど・・・ 何か感じる・・・ 霊的な怖さではないです・・・ ええ・・・ 人間的なヤツです・・・ 最初の「愛の暴走族」からグッと掴まれるけど、第三部からは特に良くて・・・ 個人的に松本清張のだけちょっと劣るけど、それ以外はどれも素晴らしい・・・ その中でも岡田睦の「悪魔」と北杜夫の「異形」は特注・・・ ワケ分からぬ怖さがね・・・ 結局なんだったの?という余韻が残るんです・・・ まさに名短篇たちばかりでオススメ・・・ 繰り返しますが読んで損なし・・・ ああ、まさに秋の夜長の寝る前読書に・・・

Posted byブクログ