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ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影

定価 ¥1,650
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2010/12/18 |
JAN | 9784334976347 |
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ニッポンの穴紀行
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
筆者の余計な推測や勝手な決め付けが若干うざいものの、近代史としてかなり面白く読んだ。 北海道の山の中で、実際に電車を猛スピードで走らせて、わざと脱線させる実験をしていたとか!考えたこともなかったけど、確かに、コンピューターシミュレーションがなければやるしかないだろう・・・けど、す...
筆者の余計な推測や勝手な決め付けが若干うざいものの、近代史としてかなり面白く読んだ。 北海道の山の中で、実際に電車を猛スピードで走らせて、わざと脱線させる実験をしていたとか!考えたこともなかったけど、確かに、コンピューターシミュレーションがなければやるしかないだろう・・・けど、すごいなぁ。今じゃ絶対無理だよな。。。 タコ部屋、の本当の意味を知り、土木工事でどれだけの人が軽く死んでいったのかを知った。過酷な奴隷労働や人柱の末に実験線を作って、電車の安全を確かめる実験をしていたのだ! 人の命が軽かった時代・・・ラディカルだけど、パワーにあふれていて、考えられないような大事業が「手作業で」行われ、日本が急速に発展した、その昔。 企業が利益を追い求め、お金が流れなくなれば都合よくポイっとされた街。。。 でもなにか、今はあの時代のパワー的なものは失われて、すっかり停滞している。なんだか、とっても複雑な気持ちになった。
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日本中の産業遺跡や軍事遺跡などの記録。 軍艦島なんかの有名ポイントからうらびれた鉱山跡まで、いろいろ載っています。 昔は人が住んでいたんだって思うと、ものすごく寂しい気分になります。なのにひかれてしまうのは、かつての暮らしぶりを想像するのが楽しいからかもしれません。 だけど行って...
日本中の産業遺跡や軍事遺跡などの記録。 軍艦島なんかの有名ポイントからうらびれた鉱山跡まで、いろいろ載っています。 昔は人が住んでいたんだって思うと、ものすごく寂しい気分になります。なのにひかれてしまうのは、かつての暮らしぶりを想像するのが楽しいからかもしれません。 だけど行ってみるのは怖いから、本を読む(笑)
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ノンフィクションライター西牟田靖氏による興味深い一冊。日本各地の廃墟や歴史的遺構を中心に「穴」という空間に限定した旅の記録である。北は北海道から南は沖縄まで、12か所の「穴」は、いずれもディープさに溢れ、日本の近代史を雄弁に物語る。 ◆本書で紹介されている12か所の「穴」 第一...
ノンフィクションライター西牟田靖氏による興味深い一冊。日本各地の廃墟や歴史的遺構を中心に「穴」という空間に限定した旅の記録である。北は北海道から南は沖縄まで、12か所の「穴」は、いずれもディープさに溢れ、日本の近代史を雄弁に物語る。 ◆本書で紹介されている12か所の「穴」 第一章 軍艦島(長崎県) --------捨てられた集合住宅と穴 第二章 釜石鉱山と東北砕石工場跡(岩手県) --------宮沢賢治ゆかりの穴 第三章 新内隧道と狩勝隧道(北海道) --------開拓の苦闘が印された穴 第四章 国立国会図書館(東京都) --------書庫になっている地下8階までの穴 第五章 滋賀会館地下通路(滋賀県) --------文化施設がコラボする宙ぶらりんの穴 第六章 人形峠夜次南第2号坑(岡山県) --------怪しい光を発する希望の穴 第七章 黒部ダム(富山県) --------高熱隧道とクロヨンの穴 第八章 日韓トンネル(佐賀県) --------全長200キロの穴 第九章 吉見百穴と巌窟ホテル(埼玉県) --------親子3代の夢の穴 第十章 諏訪之瀬島(鹿児島県) --------ヒッピーと巨大資本の抗争史 第十一章 友ヶ島第3砲台跡(和歌山県) --------使われなかった要塞の穴 第十二章 糸数壕と山城本部壕(沖縄県) --------沖縄戦の傷痕が残る穴 いずれの「穴」も人工的に作られたものであり、そこに関わってきた大勢の人々がいる。著者は、その人々の気持ちにもしっかりと寄り添い、何らかの理由で光の当たっていない部分にも、クッキリと光を照らしてくれている。そこに見えるのは、無念さ、古い価値観、虚栄心など思わず目の逸らしたくなるものから、活気、エネルギーへの希求など、実にさまざまである。「穴」の話を読むにつれて見えてくるのは、自分の無知さと、その「穴」に関わった人々の”心の穴”の中である。 多くの「穴」に共通しているのが、人権などという意識が薄かった時代に、多くの人命の犠牲と引き換えに作られたものであるということだ。その当時、”個”は弱いものであったかもしれない。しかし、社会には未来への大きな希望があった。そして、我々は今、その未来の真っ只中にいる。”個”の時代などと言われてはいるが、今の我々の社会は、当時の人たちに胸を張れるようなものなのだろうか。
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