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放課後探偵団 書き下ろし学園ミステリ・アンソロジー 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 2010/11/29 |
JAN | 9784488400552 |
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商品レビュー
3.6
85件のお客様レビュー
『放課後探偵団2』がよかったので1もと手にとってみたが。梓崎優「スプリング・ハズ・カム」が秀逸。正直オチは冒頭早々によめたけれどそれでもなお読ませる甘酸っぱさと寂寥感が実にうまい。他の著作も読みたい。他方で他の作品は学園もの設定ということだけど日常の謎中心で謎も謎解きも全体的にパ...
『放課後探偵団2』がよかったので1もと手にとってみたが。梓崎優「スプリング・ハズ・カム」が秀逸。正直オチは冒頭早々によめたけれどそれでもなお読ませる甘酸っぱさと寂寥感が実にうまい。他の著作も読みたい。他方で他の作品は学園もの設定ということだけど日常の謎中心で謎も謎解きも全体的にパンチが弱い
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※このレビューにはネタバレを含みます
5人の若きミステリ作家の共演です(´・ω・`) タイトルは誤解を招く、高校生の放課後を イメージさせてはいるものの、一作は大学 生だし、もうひとつは15年後の同窓会に おける謎解き
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※このレビューにはネタバレを含みます
「お届け先には不思議を添えて」は、学校らしい日常の謎と言えた。ただ手の込み具合は尋常じゃないけども、それでも結局どうでもいいことみたいなオチはむしろリアリティがある。謎って呼ぶから変な期待度があがっちゃうのかもしれないけど、高校生の日常っておそらくそんなもん。恋に恋して、謎に恋するみたいな。 「ボールがない」は、これまた学校らしい日常の謎と言えた。ここまで暴君な先生がいるのかはわからんけど。ボールがなくなるなんておそらくアホほど起こることで、それを謎って呼んじゃうところに、恋に恋して、謎に恋するみたいな高校生らしさがあるのでないだろうか。そして最後の最後でもう1つのボールが出てくるところに、この作品の一番の高校生らしさがある気がした。 「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」は、本編を読んだことがある作品なので、登場人物たちの関係性は知っている。長編の方では、主たる登場人物たちのキャラクターがどうも歪というかゾワゾワっとする幼さが前面にでてるというか、そのあたりでひっかりを覚えてしまって、行動や心情に理解が追いつかなかったのだけれど、今回のはそういう描写がそんなに多くなかったからか、素直に読めた。そして今回の謎は恋に恋して、そして秘するが花的な謎の甘美さを恋に被せましたってな感じの高校生らしさがあるのでないだろうか。 「横槍ワイン」は、言い得て妙、なのかもしれない。何をもって横やりとするのかということをピタゴラスイッチ的にあれがこうなってそれがどうなってなのでここにワインが来るたっていう、伝言ゲームみたいに考えさせられる。じっくり推理して次の一手を決めるゲームというより、トランプのスピードみたいな出しては返されてみたいな銃撃戦の先に、なんだ味方かよみたいなオチは、スピード感があるから受け入れられるものかなと思う。恋に恋して、盲目になったが故の乱打戦。 「スプリング・ハズ・カム」は、この本の中で一番印象深い。自分としては、いわゆるSF的な要素をミステリーの世界にはそんなに求めてない。ただ、それはトリックにはという意味でということに今更ながら気付かされたのがこの作品だった。いつもなら「なんだSFかよ」ってなるところなんだけども、あぁそうか幽霊かって違和感なく読み終えた。それはトリックにそれが使われたわけではなく、ある種のワトソン的な存在で単なる記憶を想起するトリガーに過ぎなかったからだろう。自分にとって読書範囲がちょっと広がるかもしれないなぁ。 そして英雄譚に悲劇性はつきものだとしても、やはり悲しいなと思った。
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