放課後探偵団 の商品レビュー
『放課後探偵団2』がよかったので1もと手にとってみたが。梓崎優「スプリング・ハズ・カム」が秀逸。正直オチは冒頭早々によめたけれどそれでもなお読ませる甘酸っぱさと寂寥感が実にうまい。他の著作も読みたい。他方で他の作品は学園もの設定ということだけど日常の謎中心で謎も謎解きも全体的にパ...
『放課後探偵団2』がよかったので1もと手にとってみたが。梓崎優「スプリング・ハズ・カム」が秀逸。正直オチは冒頭早々によめたけれどそれでもなお読ませる甘酸っぱさと寂寥感が実にうまい。他の著作も読みたい。他方で他の作品は学園もの設定ということだけど日常の謎中心で謎も謎解きも全体的にパンチが弱い
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5人の若きミステリ作家の共演です(´・ω・`) タイトルは誤解を招く、高校生の放課後を イメージさせてはいるものの、一作は大学 生だし、もうひとつは15年後の同窓会に おける謎解き
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「お届け先には不思議を添えて」は、学校らしい日常の謎と言えた。ただ手の込み具合は尋常じゃないけども、それでも結局どうでもいいことみたいなオチはむしろリアリティがある。謎って呼ぶから変な期待度があがっちゃうのかもしれないけど、高校生の日常っておそらくそんなもん。恋に恋して、謎に恋するみたいな。 「ボールがない」は、これまた学校らしい日常の謎と言えた。ここまで暴君な先生がいるのかはわからんけど。ボールがなくなるなんておそらくアホほど起こることで、それを謎って呼んじゃうところに、恋に恋して、謎に恋するみたいな高校生らしさがあるのでないだろうか。そして最後の最後でもう1つのボールが出てくるところに、この作品の一番の高校生らしさがある気がした。 「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」は、本編を読んだことがある作品なので、登場人物たちの関係性は知っている。長編の方では、主たる登場人物たちのキャラクターがどうも歪というかゾワゾワっとする幼さが前面にでてるというか、そのあたりでひっかりを覚えてしまって、行動や心情に理解が追いつかなかったのだけれど、今回のはそういう描写がそんなに多くなかったからか、素直に読めた。そして今回の謎は恋に恋して、そして秘するが花的な謎の甘美さを恋に被せましたってな感じの高校生らしさがあるのでないだろうか。 「横槍ワイン」は、言い得て妙、なのかもしれない。何をもって横やりとするのかということをピタゴラスイッチ的にあれがこうなってそれがどうなってなのでここにワインが来るたっていう、伝言ゲームみたいに考えさせられる。じっくり推理して次の一手を決めるゲームというより、トランプのスピードみたいな出しては返されてみたいな銃撃戦の先に、なんだ味方かよみたいなオチは、スピード感があるから受け入れられるものかなと思う。恋に恋して、盲目になったが故の乱打戦。 「スプリング・ハズ・カム」は、この本の中で一番印象深い。自分としては、いわゆるSF的な要素をミステリーの世界にはそんなに求めてない。ただ、それはトリックにはという意味でということに今更ながら気付かされたのがこの作品だった。いつもなら「なんだSFかよ」ってなるところなんだけども、あぁそうか幽霊かって違和感なく読み終えた。それはトリックにそれが使われたわけではなく、ある種のワトソン的な存在で単なる記憶を想起するトリガーに過ぎなかったからだろう。自分にとって読書範囲がちょっと広がるかもしれないなぁ。 そして英雄譚に悲劇性はつきものだとしても、やはり悲しいなと思った。
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偶然にも相沢沙呼さんの小説がバレンタインに関わるストーリーで読み始めた時期とぴったりだったこともあり一気に読み終えました。
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学園探偵物アンソロジー(こういうドラマもっとふえればいいのになぁ~なんて思ったり思わなかったり)。 アンソロだけど一つだけ浮いていたりとかなく、どれも同じくらい良い話でよかった。特に最後の一編、梓崎優「スプリング・ハズ・カム」は……、過去に類似作品を読んだはずなのに。。。作者の掌。そんな僕はきっといい読者なのだろう。面白かったです。
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1980年代生まれの作家5人が書く、学園ミステリー。 物騒な話はなく、なじみのある学校生活というシチュエーションの中で起こった謎が明るく賑やかにほぐされていく。 『お届け先には不思議を添えて』(似鳥鶏)がわちゃわちゃバタバタしていて楽しかった。
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相沢沙呼さん以外は短編集でしか読んだことのない作家さんたちでしたが、どれも面白く、他の作品も読んでみたいと思いました。梓崎優の卒業式の放送ジャック犯人探しが一番好きだったかなぁ。 ボールがないの鵜林伸也は小学生理解可能な内容で、他の作品は小学校でも大丈夫だけど、子どもには面白さが...
相沢沙呼さん以外は短編集でしか読んだことのない作家さんたちでしたが、どれも面白く、他の作品も読んでみたいと思いました。梓崎優の卒業式の放送ジャック犯人探しが一番好きだったかなぁ。 ボールがないの鵜林伸也は小学生理解可能な内容で、他の作品は小学校でも大丈夫だけど、子どもには面白さがわからないかと思った。
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一番面白いと思ったのが横槍ワインだった。どの人物も魅力的で好感が持てるキャラ、聴き屋で相談屋ではないことなどの細かいところなどが良かった。でも一番気持ちが共感できたのはボールがないだった。
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【感想】 ・放課後は推理のお時間。 ・いずれもけっこう楽しめました。 ・名前だけでも知ってる著者が相沢沙呼さん一人だけだった新人作家(当時)たちの競演。全員生き残ってるのかしら? 【内容】 ・似鳥鶏「お届け先には不思議を添えて」。映像研究会から送ったVHSテープの一部がぐちゃぐ...
【感想】 ・放課後は推理のお時間。 ・いずれもけっこう楽しめました。 ・名前だけでも知ってる著者が相沢沙呼さん一人だけだった新人作家(当時)たちの競演。全員生き残ってるのかしら? 【内容】 ・似鳥鶏「お届け先には不思議を添えて」。映像研究会から送ったVHSテープの一部がぐちゃぐちゃになっていたのは何故? 楽しい雰囲気。 ・鵜林伸也「ボールがない」。強豪高校野球部の練習でボールがひとつ紛失しどれだけ探しても見つからない事態をロジックで解決しようとする。シチュエーションがおもしろかった。 ・相沢沙呼「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」。バレンタインチョコはなぜかき集められたのか? 物語としてよかった。 ・市井豊「横槍ワイン」。大学の第三映画研究会の試写会の最中に起こったワインぶっかけ事件の真相は? キャラクタがよかった。 ・梓崎優「スプリング・ハズ・カム」。高校の卒業式で発生した放送室ジャック事件の犯人は? せつなかった。読み始めたとこで、あるいはもしかしたら扉絵を見たときに「あの花」っぽいなと思った。
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知らない作家の作品を読むきっかけになるので、アンソロジーは好きです。梓崎優さん、市井豊さんが気に入りました。
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