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機関銃要塞の少年たち 児童図書館・文学の部屋
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 評論社 |
発売年月日 | 1980/12/20 |
JAN | 9784566012042 |
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機関銃要塞の少年たち
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商品レビュー
3.9
7件のお客様レビュー
前回読んだ「弟の戦争」も印象的だった、イギリスの児童文学作家、ロバート・ウェストールのデビュー作(1975年)は、戦争の引き起こす心の病や狂気性を描きながらも、テーマは当事者で無ければ想像もつかないような、私にとっては思いも寄らぬものであった事が、強く心に焼き付けられた。 ...
前回読んだ「弟の戦争」も印象的だった、イギリスの児童文学作家、ロバート・ウェストールのデビュー作(1975年)は、戦争の引き起こす心の病や狂気性を描きながらも、テーマは当事者で無ければ想像もつかないような、私にとっては思いも寄らぬものであった事が、強く心に焼き付けられた。 物語は、第二次大戦下のイギリスのタインマスをモデルとした「ガーマス」を舞台とし、ドイツ軍による空襲警報で防空壕に入らなければならないような状況の中、戦争コレクションに没頭する少年「チャス」は、墜落したドイツ爆撃機の尾部から機銃を、冷徹な程の知恵を活用して持ち出してしまい、やがては、仲間たちと共に、それを中心とした自分たちの要塞を作り上げてしまう。 上記だけだと、なんて愚かなことをと思うかもしれないが、本書で問い掛けていたのは、当時の戦時下に於いて子どもたちが抱いていた親への不信感であったことに、単純に善悪の区別が付けづらいような、これまでの価値観を揺らがせるものもあって、そこには確かに敵とはいえ、死体をそのままにして盗む行為には倫理観を疑わせるものがあるが、その一方で、彼らは傷ついたドイツ兵に親以上の信頼感を寄せたりする、そんな彼らを、そのドイツ兵は『あまりにしかつめらしく、あまりにもおとなびている』と感じながらもそれを気に入り、『両親にも、隣近所にも、フューラー(総統)にだって、おれのことなどこんりんざいわかるもんか』と、改めてこれまでの現実に疑問を抱き、新たな未来を見ようとする思いを内に抱いたのは、おそらく彼らの影響が大きいのだろうと思わせるものがあった。 かといって、親たちが全面的に悪いとも私は思えず、全ては戦争さえ無かったらと言ってしまえば、最早それまでなのだけれど、そうした事を考えさせてくれただけでも本書は読む価値があると感じ、仮に本書の設定が、全く知らない世界で起こっているファンタジーなのだとしたら、スリルがあって面白いかもと思ってしまいそうな怖さもある、だからこそ余計に戦争の愚かさを実感させてくれた、そんなリアルな物語はウェストールの、『この作品の生みの親でもあった わたしの父と母に』という献辞からも十分に感じられた。 そして物語の終わり方に、ヒリヒリとした諦観めいた哀愁を感じられたことには、その時点でまだ彼らは、戦争に終結があることを知らなかっただけに切ないものがあり、確かに彼らのやっていたことは、ふざけているように思われたのかもしれないが、彼らは彼らなりの大人とは違った真剣さで、戦争を終わらせたい気持ちや、こんな世界に生まれてきてしまったことへのささやかな抵抗感があったのではないかと、私には思われた、そんな少年たちの狂おしい葛藤は決して馬鹿にはできない真摯さがあることから、児童文学としても考えさせられた内容に、改めてこのようなテーマをデビュー作とした、ウェストールの凄みを感じられたのである。
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「0080の元ネタだ」というツイートと「言うほどでもなかろう」というやりとりを目にして読んで見る気になった。 少年たちが敵国の兵士と交流し……という点において似ているかもしれない。テイストの共通点として「はだしのゲン」が感じられ、少年愚連隊の冒険物語という印象がある。
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ナチス・ドイツとの戦時下、イギリスの少年マッギスが、ドイツの墜落戦闘機に載っていた機関銃を拾う。 仲間と機関銃を隠すため、隠れ家を作り上げていく... 機関銃と仲間と、敵であったルーディとの短いでも大事な一時。
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