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倍音 音・ことば・身体の文化誌
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倍音 音・ことば・身体の文化誌

中村明一【著】

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倍音 音・ことば・身体の文化誌

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 春秋社
発売年月日 2010/10/30
JAN 9784393957042

倍音

¥550

商品レビュー

4

19件のお客様レビュー

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2019/06/19

倍音という言葉は、楽器をやっている人には馴染み深いものです。 たとえばある楽器でド、という基音を出したとすると、そこにはソ、ド、ミ、ソ、シ♭…など高次の音も微妙に含まれていて、その多寡や強さによって音色が形作られている…というアレですね。 でも話はそれどころでは終わらない、と...

倍音という言葉は、楽器をやっている人には馴染み深いものです。 たとえばある楽器でド、という基音を出したとすると、そこにはソ、ド、ミ、ソ、シ♭…など高次の音も微妙に含まれていて、その多寡や強さによって音色が形作られている…というアレですね。 でも話はそれどころでは終わらない、というのがこの本の出発点。 人間の可聴音域は、だいたい20~20,000Hzと言われています。CDなどのデジタル機器や西洋音楽は、それ以外の周波数や雑音に分類される倍音成分をスポイルすることで合理化され発展したとも言えますが、人間は本来、耳だけでなく皮膚感覚などによってもっと広い領域を感じる能力も持っています。 森林の中の何者かの気配。雑踏や喧噪の中でも耳に入ってくる特定の音や言葉。暗やみの中での自分の位置。家族がふと漏らした吐息の意味。そうした意識下・無意識下で感じる何かが実は、音ならぬ音、すなわち倍音をかぎわけるチカラによってもたらされている。そしてコミュニケーションにとって重要なのは、むしろ明確化された音声よりもそっちなのではないか。本書は、その辺を強く示唆して行きます。 特に日本人においては、家屋が木や紙でできているせいもあり(音が反響しにくいので倍音がよく耳に届く)、また虫の声や草イキレなど自然の音が周囲に満ちているせいもあり、倍音に対する感受性が非常に研ぎ澄まされているといいます。 デジタル機器が全盛のいま、世の中には無機質な電子音ばかりが溢れている。それらは、日本人の鋭敏な感受性をスポイルしてはいないか。 西洋の純化された平明な音楽ばかりではなく、心の陰影を多く含んだ日本古来の盆踊りや民謡や歌謡曲のたぐいをもっと大事にしないとダメなんじゃないか。 そんな「日本人力の危機」みたいなことを漠然と考えていたんだけど、この危機意識に、これまで思ってもいなかった方向から鮮やかに切り込んでくれる良書でありました。

Posted by ブクログ

2019/05/30

倍音は意識と深く繋がっている。 無意識に声のトーンを使い分けたり、生活様式によって発声法が変化したり。

Posted by ブクログ

2017/10/25

作者は工学部卒の尺八奏者。読み始めは倍音ピンポイントな本が珍しくて、どんなにマニアックな話なんだろうと思ったら、ハーモニクスから芸能人の声まで裾野がどんどん広がる。最終的に尺八の話。尺八吹きの友人に勧めました。

Posted by ブクログ

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