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隣りの女 新装版 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2010/11/09 |
JAN | 9784167277222 |
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隣りの女 新装版
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最後の短編「春が来た」はテレビドラマで観たのを覚えてました。 桃井かおりさんがヒロインで、最初の喫茶店でコーヒーに砂糖を入れたあと、そのスプーンを舐める仕草がなんだか話してる内容と合わないぞと思ってたら、それがミエであったわけで……なるほど、そのためのスプーン舐めなのか?とすごく...
最後の短編「春が来た」はテレビドラマで観たのを覚えてました。 桃井かおりさんがヒロインで、最初の喫茶店でコーヒーに砂糖を入れたあと、そのスプーンを舐める仕草がなんだか話してる内容と合わないぞと思ってたら、それがミエであったわけで……なるほど、そのためのスプーン舐めなのか?とすごく納得したのでおよそ40年以上も前のドラマを今でも覚えてました。あとのディテールはすっかり忘れてて、とっても良き確認となりました。 それにしても「父の詫び状」とはテイストの違う内容に驚きつつも、何を書いても上手な方だなぁと感心しきりでした。
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文章はとても読みやすかったです。ただ、内容がちょっと苦しくて……おすすめできるかというと、微妙かなぁと思ってしまいました。 エッセイを買ってみたので、そちらに期待しています。 20代後半〜30代前半の主人公たち。このあたりの年齢に、作者さんは何か思い入れがあるのかなぁ……と思い...
文章はとても読みやすかったです。ただ、内容がちょっと苦しくて……おすすめできるかというと、微妙かなぁと思ってしまいました。 エッセイを買ってみたので、そちらに期待しています。 20代後半〜30代前半の主人公たち。このあたりの年齢に、作者さんは何か思い入れがあるのかなぁ……と思いました。 ただ、時代が違うので、結婚してそこそこ経っている方もいました。いずれにせよ、人生にちょっと疲れてしまっている方が多かったです。 どの物語も苦しかったり切なかったりして、悲しくなりました。 「世間的には、そばにいると苦しくなる男性から離れたほうがしあわせかもしれないけれど、その苦しさが生きていることだと思う」……みたいな主張をしている主人公のひとりに、心がぐさぐさ刺されました。それでも、わたしは、「苦しくない人がこの世には存在するんだよ」と伝えたくなります。 本人が良いのなら良いのですけれど……見ていて、とても、つらいです。 (以下、読みながら書いた感想) 2023/09/19 p.8-170 p.12 “三十前に第一子を、と実家の両親にも言われ、” 二十代後半でしょうか。27とか? 引用してみて気づいたのですけれど、“にも”ということは、別の方からも同じことを言われたのですね。パートナーさんか、義両親か、ご友人か……。そのプレッシャーは現代よりもつらいでしょうね……。 p.12 “化粧をしないせいか二十八にしては正気がない” お。年齢の予想はおおよそ当たっていました。 p.17 “「負け」という字が、チラついた。” 人生に勝ち負けはないです。意識し始めたらあるのでしょうけれど、そんな勝負に乗らなければ、自分の人生は何であれ自分に価値あるものとなります。 p.58 “「のぼるより、もどるほうが勇気がいると言われたよ」” (中略) “「そのはなしは、七十か八十になったらしようじゃないか」” 戻ってくれたのは、あちらだったのかなぁ……と過去を思い出しました。 人間関係は1人で成り立つものではないので、どちらか一方が完全な悪になることはないのでしょう。お互いに、良いところも悪いところもあります。 ところでこの方、一生そばにいると考えているのですね。それはすてきだなぁと思いました。 p.62 “二十七の年までまじめに洋裁店のお針子をして来た。” (中略) p.63 “鏡には、年よりも老けた暗い顔が映っていた。” 先程の物語の主人公は28歳。27、28あたりの疲れてしまっている女性をえがくのが好きなのでしょうか? p.97 “ 「そういうことあるな。でもね」 立ち止まって、 「それじゃ、幸福は掴めないよ」 ” これを、友人に言えたら、どんなにいいでしょう。 p.99 “ 「気持ってやつは見えないから」 「見えなきゃ判んないか」 ” わからないなら、きちんと向き合って話し合ってください。逃げないでください。 p.100 “ それから、叩きつけるように叫んだ。 「あんたは男のクズ!」 もっと大きな声で、もう一回どなった。 「オレも男のカス!」 ” なんだかテンポが良くて、笑っちゃいます。笑ってはいけないのでしょうけれど。 p.102 “ 姉の心とからだがまだ澄んでいる男のそばで苦しみ澱(よど)むより、川の流れではないが、海へ出て、別な世界で生きるほうが、世間で言うしあわせかも知れない。 しかし、握り返してくる数夫の指の力を信じて、もうすこし、ここに居たいと素子は思った。苦しい毎日だったが、苦しいときのほうが、泣いたり恨んだりした日のほうが、生きている実感があった。 これも幸福ではないのか。 ” 友人の声で再生されました……。 あなたが良いのなら、良いのですけれど……。 どんな状況でも、本人が「しあわせ」と思うなら「しあわせ」です。第三者があれこれ言う権利はありません。わかっています。わかっていますけれど……。 見ていて、とても、つらいです。 p.104 “桃子のひとつ下だから二十九歳の花嫁だった。” 今度は三十歳の方が主人公なのですね。二十代後半〜三十代をえがくのが得意な方? p.156 “口やかましいが、女の苦労だけはかけたことのない人だった。女としてあたしほど幸せ者はいない。” 浮気の心配がない人ほど、信頼できる人はいないです。個人的な考えですけれど。 ……一方で、世の中には知らないほうが良いこともありますよね。 2023/09/20 p.170-222 p.178 “片思いが二つ三つあっただけで二十七になってしまった。” また、このあたりの年齢の女性が主人公なのですね。強い思い入れがあるのでしょうか。
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女と男は性別ではない 女という生物がいた 現実的な表層の裏にある醜さ 論理的に、倫理的に、常識では理解できない行動 恋に、愛に、家族に、見栄に、 ふりまわさる哀れな女ではなかった どこか自分から望んで落ちていくような 作者が捉える女性を創作として再構築し、現実の女をありの...
女と男は性別ではない 女という生物がいた 現実的な表層の裏にある醜さ 論理的に、倫理的に、常識では理解できない行動 恋に、愛に、家族に、見栄に、 ふりまわさる哀れな女ではなかった どこか自分から望んで落ちていくような 作者が捉える女性を創作として再構築し、現実の女をありのまま表していた
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