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私的生活 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2010/10/14 |
JAN | 9784062767767 |
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東神戸にある海の見える豪華なマンションで、剛と一緒に暮らしている乃里子、33歳。 一緒に住むことをあれほど拒否していたのに、剛に素敵なマンションを見せられたとたん、「結婚する!」と叫んでしまったのである。 乃里子は今の生活を金持ちごっこと呼んでいて、剛の親族が集まるパーティーに...
東神戸にある海の見える豪華なマンションで、剛と一緒に暮らしている乃里子、33歳。 一緒に住むことをあれほど拒否していたのに、剛に素敵なマンションを見せられたとたん、「結婚する!」と叫んでしまったのである。 乃里子は今の生活を金持ちごっこと呼んでいて、剛の親族が集まるパーティーにも馴染めないし、剛も乃里子のデザイナーという仕事に関心がなく、何の興味も示さない。 剛との生活は贅沢だけど、本当の自分はどこにあるのかしら。 たまに起こる剛の不機嫌が怖くて、仕方なく「はい」と言ってしまったり、夫婦って、お芝居っ気がないと上手くやっていけないのかしら。 剛には剛の言い分があるし、いちいち逆らっていては溝が深まっていくばかりで切なくなってきます。 男女が一緒に暮らすということは、本当に難しい。 結婚して家におさまっている女性の気持ちを、こんなにも興味深く面白く描いてくださったことに感動し、共感するとともにものすごく勉強になりました。 このような時代をこえた素晴らしい作品に出会えてほんとによかったです。 前向きに生きる乃里子をずっと応援したくなります。
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私の私的生活は、みんな剛に吸収されてしまって、私自身の存在すらなく、剛の私的生活の一部として私が僅かに生き残っているだけだって。 もーうほんとうに面白い。 最初の方、好きな人と暮らすってこんなに幸せなの!?みたいなどきどきワクワクの気持ちで読んでたんだけど、ちょっとした、人に話...
私の私的生活は、みんな剛に吸収されてしまって、私自身の存在すらなく、剛の私的生活の一部として私が僅かに生き残っているだけだって。 もーうほんとうに面白い。 最初の方、好きな人と暮らすってこんなに幸せなの!?みたいなどきどきワクワクの気持ちで読んでたんだけど、ちょっとした、人に話してもわかってもらえないレベルの違和感みたいなの、自分も身に覚えがありすぎて読んでてめちゃくちゃ共感したしその時の苦い気持ちまで蘇ってくるようだった。 ただほんとに、剛っていう人をただただ快活で自信がある男っていうキャラクターにすることもできるのに、人間性のリアルさ、厚みがすごい。豪傑でありながら動物的な鋭さを持ってるところとか。キャラの作りこみが深すぎる。 のりちゃんみたいに面白くて知性があって自由な女の子ってすごい憧れるけど、その賢さゆえに自分が求めてるものは何なのかとか、そういうことを考えてしまって逆に行き詰まってしまったりもするのかもしれない。だって多分だけど、多分大抵のお金持ちと結婚した婦人は不自由を感じたとしても、なんか違うかもと思ったとしても、別れは選ばない。現実は違和感を感じつつもちょいちょい幸せを感じて生きてくものなんじゃないかなー。 剛のことも読んでて結構好きになったけど、最後にのりこの宝物である義母の形見を破壊し始めた時には、お前そーゆーとこだよ!!!となった 豪傑具合といい今時こんなに激しい男っているんだろうか笑
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たぶん誰かの本で紹介されてて、随分前から読みたい本リストに入っていた本。 最近、『姥ざかり』シリーズを読んで田辺聖子さんの本で他にも読みたいのがあったはず…と思い出したので。 最初は、乃里子にも剛にも好感をもてなくて、これはあまり好きでないジャンルかも…と思っていたけど、いつの...
たぶん誰かの本で紹介されてて、随分前から読みたい本リストに入っていた本。 最近、『姥ざかり』シリーズを読んで田辺聖子さんの本で他にも読みたいのがあったはず…と思い出したので。 最初は、乃里子にも剛にも好感をもてなくて、これはあまり好きでないジャンルかも…と思っていたけど、いつの間にか乃里子に感情移入してしまっていて、後半は一気に読んだ。 なんか、悲しいくらいに共感してしまう部分がちらほらとあって、一緒に虚しくなる場面も。 中杉さんは好き。 続編の『苺をつぶしながら』は、気になるような、でも読むのがちょっと怖いような。
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