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時の地図(下) ハヤカワ文庫NV
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2010/10/15 |
JAN | 9784150412289 |
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商品レビュー
3.9
34件のお客様レビュー
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☆4.4 1896年ロンドンにて、アンドリューは切り裂きジャックに殺された恋人を忘れられず命を絶とうとしていた。 その時、2000年へのタイムトラベルを提供する旅行会社の存在を知る。 過去へ行けば恋人を救えるとかすかな希望を持つが、旅行社を訪ね時間を遡りたいと掛け合っても得られ...
☆4.4 1896年ロンドンにて、アンドリューは切り裂きジャックに殺された恋人を忘れられず命を絶とうとしていた。 その時、2000年へのタイムトラベルを提供する旅行会社の存在を知る。 過去へ行けば恋人を救えるとかすかな希望を持つが、旅行社を訪ね時間を遡りたいと掛け合っても得られた答えは否。 このツアーのタイムトラベルの方法では指定の過去へは行けないらしいのだ。 そこで、世に話題となった小説「タイム・マシン」を発表した作家H・G・ウエルズならその方法を持っているかもしれないと、協力を求めることにしたのだが… というのがまずは第一部のあらすじ。 この第一部だけでも、ロンドンの夜の肌にまとわりつくような不穏な空気や、アンドリューのある意味人間味が溢れすぎる若き恋、タイムトラベルにまつわるあれこれと、読みどころがたくさん。 第二部ではテイストの違う恋愛のかたちが読めるのもとても良い。 上流階級の令嬢クレアがタイムトラベルツアー先で出会ってしまった未来の男との刹那の恋は、とても即物的で不純なのに実は観念的で純粋で。 思わぬほどに心震わせてくれる。 第三部になると殺人事件が起こる急展開。 話をつなぐ存在だったウエルズが、自らの過去と持っていた秘密に向き合うこととなる。 全編通して面白いなと感じたのは、ひとりひとりに"見えているもの"が違うこと。 登場人物同士はもちろん、読者である自分も、狂言回しな創作者も。 そのすれ違いが生み出すものがドラマになっている。 思惑が絡んで転がるその先がどうなるか、気持ちよく振り回されて読んだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
過去も未来も自由自在に超えられるタイムマシンがここに。 2000年の世界に残ることはできなかったクレアだが、向こうの世界で出会ったシャクルトン将軍が、置き忘れてきた日傘を返すためにタイムトラベルしてきたことから、クレアの運命の恋が進みだす——。 限られたタイムトラベル、たった一度の愛、交わす手紙、未来と過去でつながる言葉。シャクルトン将軍を演じたトムの視点によって読者にはマリー時間旅行社のカラクリが明らかにされるが、クレアはそんなことは知らない。そしてクレアを利用するつもりだけだったトムが、真剣にクレアに演技を続けようとして、頼ったのがまたウェルズである。トムの代わりに手紙を代筆するウェルズと、クレアの愛情が向いているのはクレアではないかと疑い出すトム、そして愛に正直なクレアの奇妙な三角関係は、予め示されていた終わりを迎える。トムが恐れていた通り、ギリアムの手が彼に伸びてきたが、仲間たちがこれを助け、トムとクレアの物語は誰も知らない未来へ続いていく。 コリン・ギャレットが担当する死体は、まさにタイムトラベル・ツアーで見てきた未来の武器で殺されていた。捜査への協力を申し出たウェルズは、自作の小説を持って訪ねてきたギリアムを冷たくあしらったことから始まった時間旅行社のことを思う。タイムマシンに座ったウェルズは、2000年の世界でギリアムと対峙し、3つの殺人事件の共通点と謎の手紙に導かれ、タイムトラベラーに会う。〈真実の図書館〉の司書マーカス・リースはタイムトラベラーがウェルズたち作家を狙っていると言うのだが——。 第一部、第二部とタイムトラベルを信じる者の幸せな結末を描いてきた。第三部でとうとう本当にタイムトラベルは可能なのではないかと思ってしまう。そのアイデアを世に広めたのに、タイムトラベルをずっと否定してきたウェルズの前に差し出された、時間を超えた大きな陰謀と、未来にいるH.G.ウェルズからの手紙によって。しかし、やはり物語は物語なのだ。まったく新しい物語を想像したつもりで、もしかしたらどこかのパラレルワールドについて語っているのかもしれない。タイムトラベルができる世界もあるのかもしれない。タイムトラベラーは近くにいるかもしれない。そういうことを考えるのは楽しい。パラレルワールドの自分がまた違う形の幸せを手にしていることに思いを馳せられるから、想像力は人の命を救うのだ。 大変幸せなSF。すべてがつながっていくところが気持ち良い。そして何より物語を紡ぐ嬉しさと楽しさと力に満ちている。
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