雑貨屋さんのお作法 付加価値を売るショップの育て方

天沼寿子【著】

• 販売会社／発売会社: 主婦の友社
• 発売年月日: 2010/09/17
• JAN: 9784072741634

商品レビュー

2014/07/09

雑貨屋の経営についての著者の経験をまとめたもの。 やっぱり好きな雑貨に囲まれて仕事したいと淡い夢を抱く女子（私ふくめ）は多いと思うけど、そういう人はこの本を読むと、とてもためになる。 著者には、どういう店が良い店なのかという、明確な理想がある。 あとはそれを作るために、商品の見せ方、スタッフのあり方、配置、数字などなどに注意する。工夫する。やってみる。 おもしろかったのは、著者はスタッフの教育に、マニュアルを作らず、その場その場で注意すること。マニュアルを作らない事の利点が、新鮮だった。 それに、この本を読むと、今度好きな雑貨屋に行ったとき、この雑貨屋の経営者（責任者）はどういう事をしたいのかと考えたり、商品の見せ方はどうか、ラインナップはどうかと見れるし、より楽しさ倍増です。 例えば、 某有名雑貨店で、古いブック型の小物入れがあって、商品だけ個別に見ると素敵なんだけど、どうもそのディスプレイがいただけなくて、買う気にならない。 あれがあの値段で売れないのは、明らかに、仕入れ担当者ではなく、販売員の問題だ。 さらに私がディスプレイ担当だったら……と妄想して、楽しい。 あとこの本は装丁も素敵です。ちょっと飾るにいい感じです。

2012/06/25

なかなかためになる本でした
進行形で？だった部分の謎が解けました(´ω｀)

まだまだお客さんが何を求めているのか、ちゃんとした答えを返してあげられないのできちんと答えられるようになりたいなぁー

お客様の視線がどこで止まったのかを常に意識して
ディスプレイ上手はお片づけ上手
お客様商売というのは、常に人に見られているということを意識して
「…のやつ」、「でかい」という言葉を店の中で絶対に使ってはいけない
商品は最後の１個まで売り切るのが販売員の役目

2011/06/08

デポー39のオーナー天沼さんが良いお店にするためにスタッフに言い続けた「お小言」、ちょっと厳しくて読み終わると良いお店って何からできあがるかがよくわかる本。

先日、マツドさんのセミナーで天沼さんの講座に参加した。3つセットだとお安くなるという構成だったので、じゃあもう一つ参加しとくかーと軽い気持ちで参加したのがそのセミナーだったんだけれど、天沼さんの佇まいと長年の経験からの言葉に圧倒された。
で、遅まきながら著書を購入。

デポー39は残念ながら行った事がないのだけれどきっと素敵なお店だったんだろうな。。。閉店してしまった今、行かなかった事が悔やまれます。
天沼さんは一番いい時期にお店をたたもうとずっと心に決めていたとのこと。
そして今は、ご自身が重ねてきた経験をこれからのお店作りに生かして欲しいと経営の塾をされています。
物言いは優しくはないけれど、強い信念と良くなって欲しい、という愛を感じましたよ。。。

長年リーマンをしているとやっぱり付き合う人もリーマンが多く、そして自分も長く働いてきたということで、そう再々「お小言」をもらう機会がない。
そして、うわーこの人すごい！と思えるようなメンターにも中々出会う機会がない。
いわゆる会社の組織での経営陣は、やっぱり一人で責任を負ってるっていう意識が希薄だと思うんだな。。
うちの会社で、これほど経営についてしっかり筋を通ったものの見方をして実地している人はいないと思う、多分。

雑貨店という特性上の事もかなりあるけれど、普段の仕事においても大変参考になる、ビジネスに対する姿勢だと思った。

数字から物語を読むこと、これはそもそも今でも本業の一部なので、ここは毎日しっかりやろうと思う。
あと、目標と予算とは違うこと。これまた厳しいお言葉なんだけれどごもっともで、ここも今の仕事の範疇でもっと改善できる事があるんじゃないかと思った。とはいっても上から数字って降ってくるもんだからな。。難しいケド。どう改善できるか洗い出すのが仕事って事かな。

キャリアを無駄遣いしない、これも書かれていた事の1つ。
これからどうなるかまだわからないけど、天沼さんみたいな一本筋の入った素敵なマダムになれるといいな。ちょっと遠そうだけど（笑）