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中原の虹(1) 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2010/09/14 |
JAN | 9784062767415 |
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中原の虹(1)
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商品レビュー
4
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満州の張作霖の馬賊の仲間に、春児の兄の春雷がなるところから始まる。 時代は再び西太后の時代に戻った清朝の末期。 満州は張作霖の力を抑えられず途方に暮れていた。
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長らく積読になっていた蒼穹の昴の続編にやっと手を付けました。 蒼穹のラスト、文秀と玲玲が日本に亡命してからの続きかな?と思ったけど、1巻では文秀は出てこず、失踪した春児の兄李春雷(リチュンレイ)と、馬賊の長、白虎張(パイフーチャン)こと張作霖(チャンヅオリン)を主軸に物語が展開し...
長らく積読になっていた蒼穹の昴の続編にやっと手を付けました。 蒼穹のラスト、文秀と玲玲が日本に亡命してからの続きかな?と思ったけど、1巻では文秀は出てこず、失踪した春児の兄李春雷(リチュンレイ)と、馬賊の長、白虎張(パイフーチャン)こと張作霖(チャンヅオリン)を主軸に物語が展開していきます。相変わらず読み方が難しいけど、改頁ごとにちゃんとフリガナ振ってくれてるから助かる。 春雷が幼い春児を置き去りにする回想シーンや文秀とのエピソードに胸が痛んだ。この後春児と春雷兄さんと玲玲の再会はあるのかな。あってほしいな。 馬賊の生きざまは粗野だけど一本気が通っててしびれます。 また、愛新覚羅家の太祖ヌルハチのエピソードが挿入されることで、今までぼんやりしてた漢族とか満州族とかその辺の民族のいざこざや中国という国の生い立ちが少しわかってきて、それを理解した上でもう一度蒼穹を読み返すとさらに楽しめそう。 2巻に続く。
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張作霖が活躍する東北、革命期の中国の下、生き別れになった春児たち兄妹がついに出会う。「蒼穹の昴」シリーズ。 「蒼穹の昴」と「珍妃の井戸」を読んだのがずいぶん前でどんな話か忘れたし、確か時系列は珍妃の井戸の方が後だったような記憶もある。ともあれ重厚な歴史小説だった。 浅田さんがこ...
張作霖が活躍する東北、革命期の中国の下、生き別れになった春児たち兄妹がついに出会う。「蒼穹の昴」シリーズ。 「蒼穹の昴」と「珍妃の井戸」を読んだのがずいぶん前でどんな話か忘れたし、確か時系列は珍妃の井戸の方が後だったような記憶もある。ともあれ重厚な歴史小説だった。 浅田さんがこの革命期の中国にかなりの熱量を持っているのは蒼穹の昴で知ったのだけど、歴史への熱量がすぎて少し読みにくさもあった。歴史の動きを背景にしつつ、登場する歴史上の人物を独自のキャラづけで読ませるのは本当に浅田さんのすごい手腕だと思う。歴史上からは大悪人とされる西太后や袁世凱の行動の裏にある思いやその結果として西洋列強から国を守ることになったこと、そして張作霖や清を打ち立てたダイシャンたちの思い「我が勲は民の平安」という部分が最後にシンクロしていくところなどは胸が熱くなる。 ただ、張作霖が南下するあたりで物語が唐突に終わってしまったので色々「アレ?」と思ってその疑問が解消される気配がない。この気分をどうすればいいのかと思っていると、なんと続編があるらしい(さっき知った)。 ちょっと胃にもたれそうな展開でもあるし、これからの歴史的な動きというのもけっこうな鬱展開なので、この後を読むのはもう少し先にしようかな(その頃にはまたきれいに忘れていそうだが)。 ともあれ、激動の革命期を通して貧困に喘ぐ東北部の民衆とそこから立ち上がる力や、国の形を考える上で為政者は決して民衆を忘れてはならんのだというメッセージ、なによりそこに一人一人のキャラクターを持った人間が生きているということをこれでもかと書き込む浅田さんの想いにはとても共感する。
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