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パーマー・エルドリッチの三つの聖痕 ハヤカワ文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 1992/03/31 |
JAN | 9784150105907 |
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パーマー・エルドリッチの三つの聖痕
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パーマー・エルドリッチの三つの聖痕
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商品レビュー
4.1
15件のお客様レビュー
中盤以降、継ぎ目なくスムーズに描写される、現実と虚構の絡み合う混沌とした世界に目眩がしそうでした。 地球は温暖化が進み、ニューヨークでは摂氏82℃を記録するほどの過酷な環境。地球滅亡に備えるために、人々は国連によって火星などの外惑星に強制移住させられはじめていました。しかし、移...
中盤以降、継ぎ目なくスムーズに描写される、現実と虚構の絡み合う混沌とした世界に目眩がしそうでした。 地球は温暖化が進み、ニューヨークでは摂氏82℃を記録するほどの過酷な環境。地球滅亡に備えるために、人々は国連によって火星などの外惑星に強制移住させられはじめていました。しかし、移住した人々を待っているのは、不毛な土地を開墾する退屈な日々。唯一の楽しみは、ドラック「キャンD」を使ってパーキー・パット人形を介在して体現する幻想世界に溺れることでした。 そんなある日、プロキシマ星系から星間実業家のパーマー・エルドリッチが、新種のドラック「チューZ」を携えて太陽系に帰還します。パーキー・パット人形と「キャンD」を独占販売しているP.P.レイアウト社の社長レオ・ビュレロは、市場を駆逐されかねない事態に恐れを抱き、社の予知能力者(プレコグ)であるバーニイ・メイヤスンとその助手ロニにパーマー・エルドリッチの居場所を探らせて、自ら敵地に乗り込みます…。 この後、「チューZ」を服用して見せられる混沌とした幻覚の世界が、なんだか悪夢そのものという感じで描かれるのですが、比べると「キャンD」の方は天国かな。終盤は、徐々にパーマー・エルドリッチが世界に偏在して広まっていくところが不気味でした。 ただ、最後まで読んで最初のレオ・ビュレロの言葉に戻ると、それでも希望が持てる物語として読むことができて良かったです。これは、解説でディックが「最初のパラグラフこそが小説で、あとは付け足しの、全てのいきさつのフラッシュバックに過ぎない」というようなことを書いてあったので、戻って読みなおして感じたことなんですけどね。 万人向けではないですが、何作かディック作品を読んだ人にはおすすめかな。
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温暖化が進み、過酷な環境となった未来世界。火星へ強制移住させられた人々は、ドラッグと模型によって、過去の地球を再現した仮想空間へダイブすることで心を支えている。やがて遥か遠い星系からもたらされた新種ドラッグが現実崩壊の恐怖を引き起こすが……。 現実と幻想の狭間を描く、ディックの真...
温暖化が進み、過酷な環境となった未来世界。火星へ強制移住させられた人々は、ドラッグと模型によって、過去の地球を再現した仮想空間へダイブすることで心を支えている。やがて遥か遠い星系からもたらされた新種ドラッグが現実崩壊の恐怖を引き起こすが……。 現実と幻想の狭間を描く、ディックの真骨頂。今はどっちの世界にいるんだっけ?という感覚を本書でも味わえる。ラスボスのような圧倒的な力を持った存在との対峙。人間くさい登場人物の意外な決断。全編通して読ませる力が強く、面白かった。ラスト付近は意図的にわかりにくくしているのか、読んでいる方も混乱してきて、トリップを疑似体験しているかのようだった。 毎回ディック作品には魅力的な女性が登場するが、今回は特に恋愛や性描写も色濃く、パンクしそうな急展開の連続に華を添えてくれた。 しかしこの作家はドラッグと壺が好きだな。
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いや〜めくるめくディックの世界を堪能した。特に終盤は「幻影か現実か」「エルドリッチかメイヤスンか」で、エンドレスなマトリョーシカ状態。短編の方も読んでみたい。
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