空色勾玉 徳間文庫

荻原規子【著】

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2010/06/03
• JAN: 9784198931667

商品レビュー

2023/03/28

弥生時代

[ほんよみ]

がっかりです。
作者は古事記や日本書紀など平安時代、奈良時代の読み物に精通していて､
これはその頃の文化風習が色濃く､
衣装や髪型こそ弥生時代初期の物ですが､采女や祭司の仕方、建物は全く平安時代です。
ただし表現力は作者がスケッチのように、文章で見たままを表現する練習をしていただけあって、秀逸です。
解説が何もかも中国、韓国から伝来したと書いていましたが､全くでたらめなのは遺跡を見たら明らかです。たとえ良い作品でもこんな解説では作品が台無しです。

2024/11/01

空色勾玉を持つ水の乙女狭也(闇)と大蛇の剣を守る風の若子稚羽矢(輝)の物語｡敵対する輝と闇,輝は善,闇は悪ではない複雑な構造｡黄泉行きや,不死を捨て去る事から,稚羽矢の狭也への気持ちは本物と感じた｡

2024/10/17

神様〈輝〉と人間〈闇〉が暮らす豊葦原が舞台となり古事記とか日本書紀とかがベースになる物語。不死の輝勢力と死んでも記憶を継承していく闇勢力の戦いの中で、闇の狭也と輝の稚羽矢が出会い、物語を紡いでいく。私が日本神話に明るくないため、「結局水の乙女って？」など疑問が残る部分はあるものの、それでも充分以上に楽しめた。内容が盛り沢山すぎて粗筋も書ききれない。とにかく続編は絶対読む！そして奈津女一家が黄泉の国で再会出来ていることを願うばかり。