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アスパンの恋文 岩波文庫
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アスパンの恋文 岩波文庫

ヘンリー・ジェイムズ(著者), 行方昭夫(著者)

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アスパンの恋文 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 1998/05/20
JAN 9784003231388

アスパンの恋文

¥550

商品レビュー

4

7件のお客様レビュー

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2025/05/24

ヘンリー・ジェイムズは初めて読みましたが、とても読みやすく面白かったです。傑作だと思うのですが、何故か絶版。古本に放出してくれた前の購入者に感謝ですね。 あらすじ: アメリカの偉大な詩人であった、ジェフリー・アスパンの研究をしている「わたし」は、その彼から恋人だったミス・ボルド...

ヘンリー・ジェイムズは初めて読みましたが、とても読みやすく面白かったです。傑作だと思うのですが、何故か絶版。古本に放出してくれた前の購入者に感謝ですね。 あらすじ: アメリカの偉大な詩人であった、ジェフリー・アスパンの研究をしている「わたし」は、その彼から恋人だったミス・ボルドローに送った恋文を入手するため、ヴェニスを訪れます。まるで世捨て人のように人目を避けて生活している彼女に近づくため、「わたし」は懇意にしているプレスト夫人の助言により、彼女の住む邸宅に偽名を使って下宿人として住み込むことに成功します。しかし、ミス・ボルドローに取り入って遺品の手がかりを得ようにも、用心深く奸智に長けて貪欲な彼女の攻略は容易ではありません。そこで「わたし」は、姪のティータに接近し、彼女の純真さを利用して目的を遂げようとしますが……。 「わたし」を除いて心理面の描写は乏しいですが、それを補って余りあるストーリー仕立てに、読み進める推進力が加速度的に早まります。そもそも恋文自体が本当にあるのか不明な段階から始まる捜索劇のような要素に、ちょっとしたユーモアも交えながら、大部分が「わたし」の目的を達成するための巧妙で執着に満ちた駆引きの数々が加味された文章は、まさにページを繰る手が止まらなくなる面白さでした。ただ、姪のティータのことを思うと複雑な気持ちも残ります。読み手の性別や年齢によって思うところが変わるかも知れないですね。 それにしても、歴史のためとは言え、やはり他人のプライバシーに関しては、当事者が開示したくないと言う意見は尊重するべきですよね。特に当事者の一人が生きているので、「わたし」は物を手に入れるより懇意になって話しを積極的に聞くべきでしょう。ただ、それでは小説にならないので、これはこれでいいと思いますが。 ところで、解説に夏目漱石と平田禿木(とくぼく)が「ジェイムズはむずかしくて手に負えぬと嘆いた」理由が書かれていました。それは、晩年に書かれた精緻・複雑・難解な描写がされた『使者たち』『鳩の翼』『黄金の盃』の長篇三部作を読んでのことのようです。対して本作は、訳者の行方昭夫いわく「この作品くらい、読み出したら、やめられない作品は、ジェイムズには本当に珍しい。」とのこと。たしかに、傑作と思える面白さでしたが、ヘンリー・ジェイムズは初めてなので、そう書かれると他はどうなんだろうと心配にもなりますね。とりあえず、同著者の絶版で積読中の『ワシントン・スクエア』が気になるところです。

Posted by ブクログ

2021/06/06

淡々とした筋だが、最後の数十ページで印象がガラリと変わる。ティータは魂は売らなかったのだな。愛を別なもので買わなかった。それは老いという現実を真正面から見ることに通じる。

Posted by ブクログ

2015/08/14

一見主人公である「わたし」が、ミス・ボルドローやティータに翻弄されているように見える。が、振り回されているのは「わたし」ではなく、「わたし」の視点からしか物語に入り込めない私たちなのだ。 軽い目眩を覚えるような、それでいてクセになるような、愉快な一冊。

Posted by ブクログ