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大気を変える錬金術 ハーバー、ボッシュと化学の世紀
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大気を変える錬金術 ハーバー、ボッシュと化学の世紀

トーマスヘイガー(著者), 渡会圭子(訳者), 白川英樹

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大気を変える錬金術 ハーバー、ボッシュと化学の世紀

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 みすず書房
発売年月日 2010/05/20
JAN 9784622075363

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商品レビュー

4.5

12件のお客様レビュー

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2024/07/23

化学肥料によって農業生産量を増大させる技術である窒素固定ハーバー・ボッシュ法を発明したハーバーとボッシュ。本書は、その数奇な運命を辿る。第一次から第二次世界大戦における悲運も重なり、人類の人口増加に多大な貢献をした発明でありながら、壮絶なスケールのドラマだ。食い入るように読んだ。...

化学肥料によって農業生産量を増大させる技術である窒素固定ハーバー・ボッシュ法を発明したハーバーとボッシュ。本書は、その数奇な運命を辿る。第一次から第二次世界大戦における悲運も重なり、人類の人口増加に多大な貢献をした発明でありながら、壮絶なスケールのドラマだ。食い入るように読んだ。 ハーバーはユダヤ人だ。そのアイデンティティを持ちながら、敢えてドイツ軍に貢献しようと振る舞う。その科学技術は、爆薬や毒ガスへの研究に向けられる。人類の救世主となる技術が、多大な人命を奪う技術となり、ハーバーは理解しながらそちらの世界に踏み出していく。また、家族がその悲運に巻き込まれる。 第一次世界大戦後も運命が浮沈する。戦争によって、化学におけるドイツの優位性は失われた。戦時中はドイツから染料や化学物質が入らなかったため、アメリカやイギリスは自国の産業を育てなくてはならなかったため、戦争が終わったときには、他国もドイツに追いつこうとしていた。ハーバーは多額のドイツの賠償金に対して、海水から金を精製する研究を開始。ボッシュは、石炭からガソリンを作る研究を。合成ガソリンによって燃料をドイツが自給自足することが可能となるという着眼点だった。 ハーバーとボッシュ、それぞれの人生のあゆみについては、本書を読む楽しみが減るのでここには詳しく記載しないが、第一級の頭脳ゆえ、振れ幅の大きさが凄まじい。いや、研究者に限らず、戦時は人間ドラマの振れ幅が大きい時代だったとも言えるのかもしれない。 また、ハーバー・ボッシュ法自体もある意味では数奇な運命をたどり、ドイツから広がっていく。イギリスはライセンス料を払わず、ハーバー・ボッシュ法の盗んだ設計図でアンモニアの生産を開始。アメリカはドイツから技術者を引き抜いて生産を開始。1972年ニクソンの北京訪問後、最初に中国が注文したのは、世界最大級最新式のハーバー、ボッシュ法による窒素生産工場。今や、中国は世界一の化学肥料生産国であり、世界一の消費国でもある。環境影響は懸念される。 こうした人類を大きく変える技術、出来事、そこに関わった人物のドラマを読めるのは勉強にもなるし、その時代や心理を想像しながら、人生の深みを味わう気分だ。良い本だった。

Posted by ブクログ

2019/06/14

現在、ハーバー・ボッシュ法によってつくられる固定窒素の量は、自然に作られる量に匹敵する。畑にまいた化学肥料のうち、半分は作物の栄養になり、残りのほとんどは雨水や灌漑用水に溶けて水系に入る。ミシシッピ川の硝酸塩濃度は、1900年の4倍、ライン川はミシシッピ川の2倍になっている。汚染...

現在、ハーバー・ボッシュ法によってつくられる固定窒素の量は、自然に作られる量に匹敵する。畑にまいた化学肥料のうち、半分は作物の栄養になり、残りのほとんどは雨水や灌漑用水に溶けて水系に入る。ミシシッピ川の硝酸塩濃度は、1900年の4倍、ライン川はミシシッピ川の2倍になっている。汚染水に含まれる窒素は藻類や海草の成長を促し、それが進むと日光を遮って深部に生息する生物が死んでしまう。植物が死んで腐ると、水中の酸素が消費され、酸素濃度が下がると、水底に生息する動物が死んでしまう。バルト海のタラ漁は、1990年代に崩壊した。メキシコ湾の硝酸塩濃度は、過去40年で倍になった。ルイジアナ州沖のデッドゾーンでは水中植物が繁茂し、カニや魚が逃げ出し、すべての生態系が変化してしまった。世界中で150もの小さなデッドゾーンが見つかっている。大気汚染の原因となっている二酸化窒素の15~50%は、直接・間接を問わず、ハーバー・ボッシュ法の生成工場で発生している。大気中の窒素酸化物によって、酸性雨も生み出されれる。

Posted by ブクログ

2017/09/30

人類を食糧難から救ったと言われるハーバー・ボッシュ法。 いや、ハーバー・ボッシュ法がなかったら、戦争はもっと早く終わったとも。 空気中の窒素を無理矢理取り出したから土壌が汚染されているとも。 自然を利用して人類は発展したのか、未来の破滅を自分たちで早めているのか。

Posted by ブクログ

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