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賜物 池澤夏樹=個人編集 世界文学全集Ⅱ-10
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2010/04/30 |
JAN | 9784309709628 |
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賜物
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商品レビュー
3.9
7件のお客様レビュー
221014*読了 いろいろあって、この本を読み終わるのには長い時間がかかってしまった。 「巨匠とマルガリータ」にしろ、ロシア文学って奇抜な作品が多いのか?と思わせられました。 主人公フョードルの妄想なのか、現実なのか分からない場面は出てくるし、日本人にはなかなか分かり得ないロ...
221014*読了 いろいろあって、この本を読み終わるのには長い時間がかかってしまった。 「巨匠とマルガリータ」にしろ、ロシア文学って奇抜な作品が多いのか?と思わせられました。 主人公フョードルの妄想なのか、現実なのか分からない場面は出てくるし、日本人にはなかなか分かり得ないロシアの詩とその呼称(四脚ヤンプなど)が出てくるし。韻を踏んでいるところも、日本語にしてしまうと分からないから、ルビを振ることで伝えてくれていて、本当に翻訳者さんは大変だったろうなと思います。 亡くなったと思われる鱗翅類を求めて探検をしていた父の立場になっての想像と、第四章を丸々使ったフョードル作の小説と…本当に独特。 つまらないわけでは全くなく、おもしろいんだけれども理解が追いつかないというか。 とにかく個性がたっぷりでした。 また、この小説はナボコフさん自身と関連づいてる面もいくつかあるらしい。 そして、「ロリータ」はいつか読んでみたいなぁ。
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難解だけれども、とても壮大で美しい小説。 この小説は、時間、あるいは記憶が主題となっている。 ロシア革命でドイツに亡命し、小説家、詩人として自らの作品を世に問いつつあるロシア人青年フョードルが主人公。 フョードルが詩人としてはじめて出版した詩集に描かれている幼年時代の記憶。 フョードルの知人である夫妻のひとり息子で、自らベルリンの公園の森で命を絶ったヤーシャの記憶。 探検家であり昆虫学者であるフョードルの父の記憶を題材にした未完の小説と、そのなかに描かれる異国の蝶の美しさ (ナボコフ自身、蝶類の学者だそうだ!)。 世界そのものの真の美しさに目を向けようとせず、抽象的な理論に終始する19世紀ロシアの唯物論者チェルヌィシェフスキー批判の小説。(こういう時代背景があってドストエフスキー「罪と罰」も生まれたんだなぁ。) 主人公は、時間にしばられた有限な存在としての人間の記憶に、あらたに言葉の音楽を吹き込んで作品とすることで、円環としての人間の営みを超越することを願望する。 「このすべてがそんな風に閉ざされ、魂の物置の片隅で失われてしまっていいものか、そんな風にはさせたくない、このすべてを自分に、自分の永遠と自分の真実に適用し、それが新たに成長するのを助けたいという、居ても立ってもいられないような狂おしい願望に彼はとらわれた。方法はあるーーただ一つの方法が。」 「そして非対称性や不平等に向かおうとする衝動から、ぼくには本当の自由を求める叫びが聞こえる、それは円環から脱出したいという願望であって…」 そして時間のかなたへと飛翔するのだ。 「さらば、本よ!」
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面白かった。 ジーナかわいいよジーナ しかし私が学生のとき読んだ『賜物』はこんな話じゃなかった ・主人公は文学青年 ・国境を越えて旅に出る ・そのまま生死不明 ・まあバッドエンド こんな感じだった じゃあこの記憶は別の小説のものなのか! どういうことなの!
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