世界に乗り遅れないための生物多様性読本

日経エコロジー編(著者)

• 販売会社／発売会社: 日経BP出版センター
• 発売年月日: 2009/07/01
• JAN: 9784822208608

商品レビュー

2018/10/29

昨今、露出が高まっているワード「生物多様性」について、企業人としての建前を読み取りたく、手に取りました。,,よく温暖化懐疑派が、生物多様性に関して、,・なすがままに放置しておけばよいではないか,・自然淘汰に人為的に関与するべきではない,（ブルーギルは、放っておけ！）,などと主張します。,,しかし、企業の建前論としは、,これまで人間の経済活動によって急速に失われている生物多様性の損失は、持続可能な生態系サービス（遺伝子レベルにおいても）の享受が損なわれてしまう等の弊害を世界的に引き起こすため、これをコントロールする取組みが重要,というあたりになるでしょうか。,,制度面は、地球温暖化対策とよくにておりますが、CO2排出と異なり生態系などを経済的価値に換算することはかなり難しいようにも感じます。,また、CO2削減に資する方策が、必ずしも生物多様性には貢献しない（むしろダメージを与える）ことがあることも興味深いです。,,◆キーワード,TEEB　ドイチェ銀行の取締役がリーダー,COP10　2010年に名古屋で開催,BBOP　cf.ミティゲーション バンキング,GDM　 生物多様性版CDM　,RDEE　気候変動枠組み関連の新たなる制度,　　　先進国が途上国で保全すべき木の伐採をやめたことをクレジット化するもの。→生物多様性とリンク,HEP パビタット評価手続き,ABS 遺伝資源へのアクセスと利益の配分,　　　cf.　バイオパイラシー,,図書館で借りました。

2010/03/01

本書も技術士試験に向けた勉強のために図書館で借りたもの。

日経エコロジーで掲載された「生物多様性」に関する記事をまとめて一冊にした本。法体系など概念的な話しから、企業などの実際の取り組みまで大変わかりやすくまとめられている。

「生物多様性」を守っていくという概念は理解されても、それを如何に実践していくか、それが保全されているかをどのように測るかなど、わかりづらい面が多い。生物多様性の保全は国や自治体のみならず、企業活動も生態系に影響を与えているので、企業の取り組みが重要だと思われる。そういった観点から、企業の生態系の保全や生物多様性の保全に関わる様々な実践的な取り組みについて知ることができる。

また、生物多様性について定量的に測る手法として、ＨＥＰ（ハビタット評価手続き）を知ることができたので、別書でさらに知識を深めることとにした。