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料理の四面体 中公文庫
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料理の四面体 中公文庫

玉村豊男【著】

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料理の四面体 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2010/02/25
JAN 9784122052833

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料理の四面体

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商品レビュー

4.1

88件のお客様レビュー

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2026/03/01

本書は料理を構造として捉え直す本だ。 ソースの話から始まる。 料理を少しかじっている身としては、ここは素直に腑に落ちた。肉を焼いたあとのフライパンに残る油脂を、酒や出汁でのばす。その違いが無数のバリエーションを生むだけだという。 そして煮込みも同じだ。最初にリソレし、液体に漬...

本書は料理を構造として捉え直す本だ。 ソースの話から始まる。 料理を少しかじっている身としては、ここは素直に腑に落ちた。肉を焼いたあとのフライパンに残る油脂を、酒や出汁でのばす。その違いが無数のバリエーションを生むだけだという。 そして煮込みも同じだ。最初にリソレし、液体に漬ける。 焼くことは火との距離の問題。揚げ物も衣の付き方で分類できる。 つまり料理はどんどん分解されていく。そして因数分解した最後に「火・空気(生)・水・油」という四面体が提示される。焼くのか、生か、煮るのか、揚げるのか。料理は意外なほど整理できる。 理屈は分かったし、ほとんどの料理がこの枠に収まることも理解できた。 ただ、冒頭のアルジェリアの煮込みの話が頭に残る。 味は再現できても、あの野生的な空気までは再現できなかったという。 筆者も、構造は再現できるが体験は再現できないことを強調している。 ここで一つ、問いが浮かぶ。この構造化はどこへ向かうのだろうか。 もし料理がここまで分解できるなら、次は精度を上げる話になる。 食べる環境、音、光。空間や雰囲気まで含めてモデル化できると考えるのは、自然な流れだ。 その先にあるのは、最適化であり、自動化であり、AIによる設計ではないか。 それは悪いことではない。むしろ技術としては必然なのかもしれない。 一方で、料理は栄養摂取を超えた行為でもあることを、あらためて考えさせられる。 誰とどこで食べるか。その時間そのものを味わうこと。 そこには、生物学的な必要性を超えた人間的なよろこびがある。 もしそうだとすれば、料理はすべてを解き明かし、再現可能にする対象なのだろうか。 料理は、少し説明しきれないままでいてほしい

Posted by ブクログ

2025/12/30

目次はメニュー状態。ズラリと並ぶ料理は馴染みのあるものから想像つかないものまで様々で、眺めているだけでワクワク。 玉村さんは、調理方法って無数にあるように見えるけど、ザックリ分ければどれも「料理の四面体」の方程式にあてはまると言います。 底辺の三角形は「空気」「水」「油」そして四...

目次はメニュー状態。ズラリと並ぶ料理は馴染みのあるものから想像つかないものまで様々で、眺めているだけでワクワク。 玉村さんは、調理方法って無数にあるように見えるけど、ザックリ分ければどれも「料理の四面体」の方程式にあてはまると言います。 底辺の三角形は「空気」「水」「油」そして四面体の頂点は「火」。 例えば、水から火へ伸びる線が「煮る」ことになり、その距離が調理時間になります。 世界中どこでも、調理としてやってる事は大差ないのに、食材や文化の違いでこれだけ多様に進化した事にため息。 四面体の方程式はサササと読みましたが、世界中の料理はじっくりと、想像の中で味わいながら楽しみました。お腹すくー! 中でも一番気になるのはなんといっても冒頭の「アルジェリア式羊肉シチュー」 ぜひぜひ現地の、砂漠近くのオアシスの木陰、小川のほとりで食べてみたい!

Posted by ブクログ

2025/12/24

世界中を旅して、その土地の料理を食してきた著者が「料理の一般原理」を明らかにすることを目指した著作。 1980年刊行。 著者曰く、「地球上にはあらゆる国家・民族・文化が存在するが、こと料理の方法においては、そう違いはない」 これを裏付けるように、いくつかの実体験を紹介する。 ...

世界中を旅して、その土地の料理を食してきた著者が「料理の一般原理」を明らかにすることを目指した著作。 1980年刊行。 著者曰く、「地球上にはあらゆる国家・民族・文化が存在するが、こと料理の方法においては、そう違いはない」 これを裏付けるように、いくつかの実体験を紹介する。 著者が若い頃、アルジェリアの道端で現地の青年に「羊肉シチュー」を作ってもらった。 彼は肉を煮る前に、表面を強火で焦げ目が付くぐらい炙った。これはフランス料理でいうところの「リフレ」という技術であり、彼がフランス人から習ったわけではないだろうから、現地でも同様の手法があるということだ。 アルジェリアの野生味溢れる「アルジェリア式羊肉シチュー」と、フランスの高級レストランで提供される上品で洗練された「コトゥレット・ド・ムトン・ポンパドゥール」の間にあるのは薄皮一枚ほどの差でしかないということだ。 このように世界のあらゆる料理を分解し、比較して、その共通項を見つけていく試みが追体験できる。 一方で、国や文化によって好まれる手法は異なり、位置付けも違う。 例えば、「揚げる」「炒める」を表すのが「fly」の一語である英語に比べて、中国語には遥かに多くのボキャブラリーがある。 炸 ザ たっぷりの油で揚げる。 炒 チャオ 炒める 爆 パオ とくに熱い油を使って手早く炒める 煎 ヂエヌ 油をもっと少なくして材料の両面を煎り焼く 貼 ティエ 材料の片面だけを鍋に貼り付くようにして焦げ目がつくほどパリッと焼く 烙 ラオ 油気なしに煎る これは中国人が油脂料理において豊富なレパートリーを持っていることの証左に他ならない。 一方で、中国人は「ロースト」をまったくしない。 他にも、「cooking」の原語がラテン語の「coquere(火熱を加える)」という意味であるように、欧米人にとっての料理とは加熱することであるが、日本人のコックで一番偉いのは「板前」、つまり、まな板の前に立っていかに魚を切るか?を決めることができる人だ。 このように、文化によって現れる違いが興味深い。 また、「ステーキ」は、火源からの距離によって「グリル」「ロースト」「燻製」と呼び方が変わっていくという話も面白かった。 この意味では「干物」も「ステーキ」である。火源との距離が1.5億キロメートルほど離れているに過ぎない。 (因みに、直火をフライパンで受けると、それは「ソテー」になる) 本書における著者の結論は、頂点を「火」、底の3点を「空気」、「水」、「油」とした「料理の四面体」モデルで料理の一般的原理を示すことができるということだ。 火と空気が介在する料理が「焼きものライン」、火と水が介在する料理が「煮物ライン」、火と油が介在する料理が「揚げもののライン」となる。 そして、それぞれのラインにおいて、火の頂点に近ければ近いほど、三要素の介在の度合いは少ない。空気のラインで火の頂点に最も近いところは炎が肉を直接舐めるような直火焼きだといえる。 反対に、火が全く関知しない底面を「ナマモノの世界」と呼ぶことができる。 この世界のすべての料理は、この四面体のどこかに必ず置くことができる。 そして、ひとつの材料は、四面体を移動することでレパートリーを増やしていくことができる。 50年近く前に書かれた本ではあるので、特有の文体の癖による多少の読み辛さはあるものの、内容はまったく色褪せない。料理というものがいかに成熟した技術であるかをよく表している。 非常に興味深い内容の良書だった。

Posted by ブクログ