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蝶花嬉遊図 講談社文庫
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蝶花嬉遊図 講談社文庫

田辺聖子【著】

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蝶花嬉遊図 講談社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2010/02/13
JAN 9784062765831

蝶花嬉遊図

¥220

商品レビュー

3.3

7件のお客様レビュー

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2019/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

売れっ子脚本家だったモリ。50代の妻子持ち、レオと出会って仕事を減らし、彼との生活に没頭する。 この生活がまったりとしていて楽しげでゆるやかで、思わず「かくありたい」と思わせるところがお見事。 自分の価値観、彼の価値観、それがぴったりと一致して、二人の暮らしは桃源郷のようだ。 けれどもそれが崩れ始める。 物書きとしてのモリの欲求、認められたいという思い。 レオとの仲は軋み、不穏な空気が漂い始めたところで物語は唐突に終わる。 実際に「カモカのおっちゃん」との暮らしを大切にしていた著者にとって、それ以上は書けなかったというのが本当のところかもしれない。書いたら現実になってしまう、つるかめつるかめ、と背中を丸めて指に息を吹きかける、少女のような著者の姿が目に浮かぶ。けれどもその小さな体の中には、「書きたい」という欲求が、とめようもなくあふれていたのではないだろうか。

Posted by ブクログ

2016/06/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

田辺聖子さんの作品『蝶花嬉遊図』を読了。田辺さんの作品が多くあるのは知ってはいたが実はいままで一作品も読んだ事がなかった。お年を召してからの作品と思われるが、全然古さを感じなかった。いわゆるいけない関係の50代男性と30代女性のカップルのお話なのだが、何を大事にして生きて行くかという事を少しばかり考えさせられる作品だ。読む人のそれまでの一生き方、経験で読み取れる思いは大きく違うだろうとも思った。そのあたりを上手に解説した角田光代さんの解説文も秀逸で、小説本体と解説で完璧な一冊になっているのでは。そのような一見不真面目な遊び人だが、よく知ると芯のあるまじめな人物であるような作品を読む BGMに選んだのはBob JamesとEarl Klughの作品"One On One".これも古くささを感じさせない音楽だ。

Posted by ブクログ

2014/12/01

何度か読んでる田辺聖子さんの一冊。 20才年上の妻子持ちの男の人と共棲みして3年、元売れっ子ライター33才のモリ。男性の好み通りに(自分もそうしたいと思って)仕事もセーブして出来るだけシンプルな暮らしを堪能していたのに、ムクムクと仕事欲というか人から評価されたい、外の世界を意識し...

何度か読んでる田辺聖子さんの一冊。 20才年上の妻子持ちの男の人と共棲みして3年、元売れっ子ライター33才のモリ。男性の好み通りに(自分もそうしたいと思って)仕事もセーブして出来るだけシンプルな暮らしを堪能していたのに、ムクムクと仕事欲というか人から評価されたい、外の世界を意識しだした途端、二人だけの強固だと思ってた世界が崩れてしまう。 隠者のような愉悦な暮らしが3年経ったのと、モリがまだ33才というのと。仕方ないことなんだろうなぁ。

Posted by ブクログ

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