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小説帝銀事件 新装版
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小説帝銀事件 新装版
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商品レビュー
3.7
21件のお客様レビュー
人生初の松本清張。 風邪ひいてた時にアマプラでNHKの「未解決事件」を見漁っていて、その中に帝銀事件を扱ったものがあった。ただ帝銀事件について描くんじゃなくて、あれは何かおかしかった、と真相に迫ろうとする松本清張の視点から描いていたもので、ゾクゾクする面白さがあって、そこでこの本...
人生初の松本清張。 風邪ひいてた時にアマプラでNHKの「未解決事件」を見漁っていて、その中に帝銀事件を扱ったものがあった。ただ帝銀事件について描くんじゃなくて、あれは何かおかしかった、と真相に迫ろうとする松本清張の視点から描いていたもので、ゾクゾクする面白さがあって、そこでこの本を知った。 ドラマを観ていたせいかもしれないけど、小説というよりもほとんど松本清張のルポルタージュのようで、主人公のジャーナリストはほとんど松本清張本人だ。小説とは言いつつ、出てくるものは(たぶん)全部実名で、松本清張がこれが真実なんだと伝えたい一心で書いているのが分かる小説だった。調べ尽くして、最後の一手には辿り着けなかったけど、憤りに貫かれた本だった。 帝銀事件は、今回こうして踏み込んで知るまでは自分にとってはいわくつきの、得体の知れない怖い話的なイメージ(どちらかというと金田一的なイメージ)があったけど、ある程度の輪郭を知ると、市井の人がいきなり訳もわからず毒殺されてしまった悲しい事件で、その周りには冤罪(かもしれない)や、真実に辿り着けなくされる圧力や、日本軍部の闇がまとわりついていたりして、亡くなってしまったみなさんも、平沢さんも、大きな何かに巻き込まれてしまった時代のうねりのようなものを感じる印象に変わった。 そのあたり、「日本の黒い霧」に書かれていそうなので、いつかそれも読んでみようと思う。
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あくまでも「小説」として書くしかなかった松本清張の思いは、いかばかりだったか。平沢が犯人に仕立てられていった経緯、平沢自身の病気や性格なども綿密に記されているが、警察が調べを進めていたであろう731部隊や軍関係については、ほとんど記載されていない。この後、松本清張は『日本の黒い霧...
あくまでも「小説」として書くしかなかった松本清張の思いは、いかばかりだったか。平沢が犯人に仕立てられていった経緯、平沢自身の病気や性格なども綿密に記されているが、警察が調べを進めていたであろう731部隊や軍関係については、ほとんど記載されていない。この後、松本清張は『日本の黒い霧』を執筆することになる。
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どのようにして犯人に仕立てられていくのか、平沢が本当に犯人なのか?疑問が残る実際にあった事件を記者の目線から書かれた小説。事件についての真相はわからず、作者も想像するしかなかった。戦後、GHQ、細菌部隊、がキーワード。
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