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いのちとは何か 幸福・ゲノム・病
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いのちとは何か 幸福・ゲノム・病

本庶佑【著】

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いのちとは何か 幸福・ゲノム・病

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2009/12/17
JAN 9784000050586

いのちとは何か

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2025/05/25

私が本庶佑(ほんじょたすく)先生を強く意識したのは、『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』を読んだとき。平尾さんが若くして癌にかかっていることを山中さんが知り、平尾さんに癌治療法として勧めたいと考えたのが、当時治験が広がり始め、有効な臨床結果も出始めてきた免疫療法だった。 ...

私が本庶佑(ほんじょたすく)先生を強く意識したのは、『友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」』を読んだとき。平尾さんが若くして癌にかかっていることを山中さんが知り、平尾さんに癌治療法として勧めたいと考えたのが、当時治験が広がり始め、有効な臨床結果も出始めてきた免疫療法だった。 -「僕(=山中さん)が平尾さんの治療法として考えていたのは、癌細胞がかけたブレーキを解除する「免疫抑制阻害療法」というものでした。この治療に使われる薬は、「免疫チェックポイント阻害剤」と総称され、いくつかの薬が開発されています。僕の専門は癌ではありませんが、癌の専門家はたくさん知っているので、いろいろな方から意見を聞きました。」「ニボルマブという免疫チェックポイント阻害剤を開発された京都大学医学部の本庶佑先生にも、平尾誠二という名前はいっさい出さずに、話を伺いに行きました。」- 本庶先生に関して私はそれ以外の知識がなかった。だがこの本を読んで改めて、優秀な科学者って、まるで優秀な指揮者のようだと思った。なぜかというと、本庶先生の指揮によって生命科学というオーケストラが冒頭に重厚な合奏を聞かせていたかと思うと、先生がぱっと免疫学のほうを向いてタクトを振れば、楽団員である免疫学がそれに応えて細かい音符のニュアンスを奏でているみたいだから。 もちろん内容は難しい。高等学校の授業で生物を学んだ程度では太刀打ちできない。しかし全体を流れる本庶先生の“哲学”が感じられるだけでも私はいいと思っている。私がこの本でわかったことは、私たち人間を含めた生き物は畢竟、ゲノム(遺伝子)で太古からその生き方が語り伝えられて、今を生きているということ。そのゲノム情報の突然変異と、それを生体が取り込み柔軟に活用することで、生き物としての多様性が生み出されてきたこと。その多種多様な生き物に共通する法則を見出すというのが生命科学の根本だということ。なるほどこうやって書いていると、ますます哲学に近づいてくる。 その本庶先生の生物学者としての“哲学”が顕著に見えるのが、後段に掲載された物理学者の米沢富美子先生との対談だ。本庶先生は「生命科学は物理学や化学の原理に反するものではないが、生命科学が用いる原理は、物理学や化学から演繹的に導かれるものではない」と書く。つまり生命体の仕組は進化過程の「偶然性」に依存しており、進化の方向性は予想ができない。必然では説明不能であり偶然と考えるほうが合理的なのだ。 一方で物理学の世界では、すべての現象は法則にのっとって必然であり、偶然に見えるものは法則が未だ発見されていないものであり、その法則を探究する学問が物理学だと考えられている。偶然に見える現象は実は必然だと物理学者として主張する米沢先生に対して、本庶先生は「待ってました」と言わんばかりに食ってかかる(笑い)。もちろん本庶先生は本気で喧嘩するつもりはない。本庶先生は、物質が生命体になった途端に偶然に支配されるようになる不思議さと、物理学ですら手に負えない未解明の領域が生命科学には存在し、それゆえの生命科学研究の面白さを提起しているのだ。 なお、この本の初版発行は2009年。本庶先生がノーベル賞(生理学・医学部門)を受賞したのは2018年だから、ノーベル賞受賞前の出版だ。この本でも先生の研究の中核となる「ゲノムに刻まれる免疫系の〈記憶〉」と題された、抗原を抗体分子上に記憶するしくみが第5章で解説されている。出版時以降の研究の進展は未記述なのだが、研究論文はもちろんWikipediaですら文章が長くて理解が難しいと思った人にとって、この本ではたった10ページで概要がまとめられていてありがたい。

Posted by ブクログ

2023/03/21

ノーベル生理学・医学賞受賞した分子生物学者による生命科学の今後の指標 現代の生命科学がやや易しく解説されながら、 未来の学問の在り方について書かれている

Posted by ブクログ

2018/10/18

 ノーベル賞の受賞が決まった著者の本を、偶然見かけ、読了。生命科学の革命的進歩をもとに、”人間とは何か”という問いの答えに、我々を誘う。自身の研究の成果に関しての控えみな発表が微笑ましい。一般のタブーを打ち壊すためにも、著者のような”権威”を持った発言が望まれます。

Posted by ブクログ

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