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戦艦武蔵 新潮文庫
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戦艦武蔵 新潮文庫

吉村昭【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2009/11/01
JAN 9784101117010

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商品レビュー

4

110件のお客様レビュー

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2025/12/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

 長崎から棕櫚が消えた。何かが起こっている。冒頭の不気味さ。その棕櫚のすだれに隠された港で造られていたものは。。。  いやあ、もう悔しいというか怒りというか、時代遅れの巨大戦艦を造るまでの異常なまでの秘密主義に翻弄された人々と、ほとんど成果を上げることなくあえなく海中に沈んだ戦艦の乗組員たちが哀れでなりません。  それにしても淡々と事実を積み上げてその狂気を描く吉村氏にはますます敬意を払いたい。素晴らしい作家です。現代でこのようなことができるのは。。。。小川哲さんぐらいでしょうか。まだ吉村氏の読んでない作品がたくさんあるので、これからも読んでいきたいです。

Posted by ブクログ

2025/11/21

猪口艦長が私の地元の出身なので、なんとなくの興味で読んでみました。 戦艦武蔵については名前を知っている程度で、建造の経緯や実像については全くと言っていいほど知りませんでした。 本書を読んで、想像をはるかに超える壮絶な歴史に今は少し放心です。 特に驚かされたのは、現在では誰もが...

猪口艦長が私の地元の出身なので、なんとなくの興味で読んでみました。 戦艦武蔵については名前を知っている程度で、建造の経緯や実像については全くと言っていいほど知りませんでした。 本書を読んで、想像をはるかに超える壮絶な歴史に今は少し放心です。 特に驚かされたのは、現在では誰もが一度は耳にしたことのある武蔵や大和が、当時は終戦までその存在すら徹底的に秘匿されていたという事実。図面の管理や建造現場の目隠しはもちろん、実際に建造に携わる人でさえ全貌を知らされないという徹底ぶりは、考えられないほど厳格で、当時の緊張感がそのまま伝わってくるようです。 後半、武蔵が戦場へ赴き、最期を迎えるまでの展開は息つく間もなく、一気に読み進めました。 敵機からの集中攻撃、戦火の中での判断と猪口艦長の決意、そして沈没へと至るまでの描写は胸に迫り、ページをめくる手を止めることができませんでした。 名前しか知らなかった武蔵に、「実在した巨大な艦」としての姿と、そこに関わった人々の熱い思いが重なって見えました。 だけど、決して美談ではない。膨大な人と労力を費やしてまで建造した武蔵とは何だったのか。。。 少し重たい、読了後の余韻が続いています。

Posted by ブクログ

2025/08/24

吉村昭は信頼している作家であり好きな作家の一人である。 本作も期待を裏切らなかった。 記録文学というらしいが、かなり綿密に調べてあり、フィクションというよりほぼノンフィクションの趣である。 武蔵が完成するまでが作品のおよそ七割を占め、残りの三割が実際の戦争での記録になる。この...

吉村昭は信頼している作家であり好きな作家の一人である。 本作も期待を裏切らなかった。 記録文学というらしいが、かなり綿密に調べてあり、フィクションというよりほぼノンフィクションの趣である。 武蔵が完成するまでが作品のおよそ七割を占め、残りの三割が実際の戦争での記録になる。この配分がポイントの一つであり、武蔵の完成までは正に「プロジェクトX」の趣きである。日本人の一つのことに取り組む粘り強さと緻密さがよく描かれ、職工たちの平均的な質の高さがよく分かる。 実際の戦争に投入されてからは、割とあっさり書かれている。 海軍上層部が船の諸元性能の情報が漏れるのを恐れるあまり、船を戦闘に積極的には投入せず、ただ停泊させていたり、出撃してもすぐ撤退させてしまう様は滑稽でもある。レイテでの最初で最後になる戦いも一方的にやられるばかりでほぼ役立たずのまま、戦前の国家プロジェクトは終わってしまう。その後の武蔵の艦員の最後も記されているがなんとも無残なものである。 続けて「戦艦武蔵ノート」も読もうと思う。

Posted by ブクログ