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青い野を歩く エクス・リブリス
定価 ¥2,420
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 白水社 |
| 発売年月日 | 2009/12/20 |
| JAN | 9784560090060 |
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青い野を歩く
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商品レビュー
4.1
20件のお客様レビュー
短編集。情景がものすごく細やかに描かれているがなかなか頭に入ってこなくて自分には良さがわからなかった。半分も読まず挫折。
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人の性(さが)を透かして見るかのような冷静な観察眼と、簡潔でありながら抒情的で少しばかりのセンチメンタルさを湛えた自然描写が溶け合い、心揺さぶられる物語が立ち上がってくる。 これからなんども、ふとしたときに本書の情景が甦るだろう。忘れがたい小説がまた一つ増えた。 土地の所有者で...
人の性(さが)を透かして見るかのような冷静な観察眼と、簡潔でありながら抒情的で少しばかりのセンチメンタルさを湛えた自然描写が溶け合い、心揺さぶられる物語が立ち上がってくる。 これからなんども、ふとしたときに本書の情景が甦るだろう。忘れがたい小説がまた一つ増えた。 土地の所有者である男たちと、土地へ/男たちの世界へと含まれてゆく女たちというテーマが、どの短編にも通底音としてそっと流れている。 家父長制が脈々と受け継がれ、祖先伝来の土地を遺産として所有することへの男たちの愛着と執着が、アイルランドの郊外に広がる農村地域を舞台に描かれる。 ここで男たちがステレオタイプに描かれてはいないことは、クレア・キーガンの眼の確かさの現れだろう。 女性/世俗から離れて自然の中に神を想う神父の生き方、妻に去られた小作農の男、成金の継父を苦々しく思う息子、女性を知らず半分引きこもりのようなヤギと暮らす中年男、そして娘や妻を支配するまたは農場の生活の一部とみなすような男たちのそれぞれに、くっきりと存在感がある。 葛藤や逡巡、当然のものとして受け継いできた価値観への変わらぬ忠誠と幾分かの揺らぎがリアリティを持って感じられるのだ。 登場するすべての男たちは皆、知らず知らずにどこか深いところで女性を恐れているのではないだろうか。性的に支配すること、家庭の役割に縛りつけること、矮小化して蔑視すること、美しい過去に封印することもまた、女性がうちに秘めた生命力に箍(たが)を嵌め、自分の理解できる範囲に抑え込もうとする行為だ。 土地の相続権がない不平等な社会や、保守的で因習に満ちた共同体で生きる女性たちの多くは、苦しみの中にある。 だが、クレア・キーガンは土地に縛られないある種の自由もまた、可能性として女性の中に見いだしていると思うのだ。 表題作の『青い野を歩く』は構成も文章も素晴らしい傑作だけれども、本書の冒頭と最後を飾る『別れの贈り物』と『クイックン・ツリーの夜』が見事に対を成していることには着目すべきだろう。 両編の主人公である女性たちにとって、望んで選んだ人生ではないかもしれない。それでも自らの人生に抗って未来へと進む強さが、二つの作品には描かれている。 そしてクレア・キーガンは、苦難の旅であれ新しい門出を、慈しみの眼差しでみつめている。 亡くなられて久しいが、岩本正恵さんの翻訳についても書いておきたい。本書の簡潔で端正な、そして瑞々しい文章の魅力は、岩本正恵さんの翻訳スタイルに負うところが大きいと思う。 鴻巣友季子さんの訳で『Foster』が、今年10月刊行という。こちらも楽しみだ。
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「別れの贈りもの」「青い野を歩く」「長く苦しい死」「褐色の馬」「森番の娘」「波打ち際で」「降伏(マクガハンにならって)」「クイックン・ツリーの夜」の8編。こういうの好き。
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