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翳りゆく楽園 外来種vs.在来種の攻防をたどる
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翳りゆく楽園 外来種vs.在来種の攻防をたどる

アランバーディック【著】, 伊藤和子【訳】

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翳りゆく楽園 外来種vs.在来種の攻防をたどる

定価 ¥2,640

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ランダムハウス講談社
発売年月日 2009/09/26
JAN 9784270005323

翳りゆく楽園

¥385

商品レビュー

4.5

5件のお客様レビュー

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2011/12/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

読みました。 ものすごくおもしろい本なんだけれど、まあそれはいいとして、問題はこの表紙ですよ。著者名ですよ。 解説の名前が一番でかいってどういうこと? ジェネレーションギャップ、ってあると思うのだけど。 生物多様性がなぜ重要かといえば、あなたのふるさとの独自性を守るためだ、てな意見が出てくるんですが。今50歳のひとと30歳のひとと10歳のひととじゃ、見てきた風景が全然違うわけで。ただ、誰かが「自分の」故郷のふうけいを守ろうとしない限り、その差は広がり続けるのだろうね。世界中のどこにいっても似通った植物が、動物が蔓延ってしまうのを考えると、たしかにちょっとぞっとする。 ただ、作中でもさんざん論じられている問題ではあるけども、そもそも変化こそが「自然」なのであって。人間という種の繁栄によって、さまざまな種の拡散が急速に起こっていることも、「自然のなりゆき」の一部なのだよね。「人工的な~」という言葉があるけど、人によってつくられたものは自然ではなく、それ以外の「もとからあるもの」が自然であるという考え方は不自然だし、自然というのはむしろ常に失われ続けていく風景そのものなのだと思います。そしてすべてが収束していくのもまた自然のさだめであるのかもしれない。 こういう研究は、たぶん本当にしんどいと思う。事象が複雑すぎて必要なだけのデータを集めることも困難だし、なにかが進行していくことだけはわかっていても、それに対して有効な手段が発見のはつねに事後のことだからね。基礎研究とはまた違った意味で。自分の小ささが身に沁みるというか、生きている、って本当に不思議だなと思う。

Posted by ブクログ

2011/06/24

 ハワイや海洋の生態系について、研究者への取材を行いながら問題点について語っていく紀行文。  ただ単に"生態系を保全しなきゃいけない!"と主張しているわけではなく、"生態系に対しては様々な考え方ができる。どうしていけばいいのだろうか"と問い...

 ハワイや海洋の生態系について、研究者への取材を行いながら問題点について語っていく紀行文。  ただ単に"生態系を保全しなきゃいけない!"と主張しているわけではなく、"生態系に対しては様々な考え方ができる。どうしていけばいいのだろうか"と問いかけを行っており、それにいたるまでのアプローチもとても面白い。  また特定の種についての考察もところどころあり、この本を基点に生物種等の単語を調べていけば、生態系に関してしっかりとした知識を得ることができるだろう。 生態学の入門としてもおすすめできる。完成度の高い本だ。

Posted by ブクログ

2010/08/31

アラン、ある晩、ニューヨーク。メルヴィル『白鯨』を読んでいて、鯨とともに回遊するフジツボにふれたくだりに目をとめる。気になったアランは、研究者カールトンにEメール。鯨はフジツボのほかの生物もはこんでいるのか、メキシコで乗ってマジョルカで降りるといった気ままな旅なのか、鯨も船のよう...

アラン、ある晩、ニューヨーク。メルヴィル『白鯨』を読んでいて、鯨とともに回遊するフジツボにふれたくだりに目をとめる。気になったアランは、研究者カールトンにEメール。鯨はフジツボのほかの生物もはこんでいるのか、メキシコで乗ってマジョルカで降りるといった気ままな旅なのか、鯨も船のように外来種を世界にばらまいているのか、などなど。カールトンの返事のひとつは、メルヴィルは有柄のエボシガイを「海のキャンディ」と呼んだのだろう(あるいはただの文学的修辞かも)、というものだった。(p.326) サイエンス紀行を、読みものとして上質なものに仕上げています。 興味ぶかかったのは、グアムとハワイです。グアムなど行きたいと思ったことはありませんが、この本のおかげでますます行く気にはなれません。鳥のいない島など、悪夢でしかありません。ハワイについてのルポは示唆に富んでおり、歴史の勉強にもなります。 本書の問題意識は、生物の多様性とはなにか、というものです。この多様性のなかに、人間をいれるのかいれないのか、そこが最大の論点になります。欧米人は自然と人間を対立させます。日本人はそのような発想をもちません。感受性豊かなアランですが、まだまだ人間を絶対的に優位なものとして捉えており、私が読んで感じるものたりなさは、そういうところです。 ふじつぼや勇魚がはこぶ世界かな -草芥

Posted by ブクログ

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