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銃口(下) 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2009/08/24 |
| JAN | 9784041437261 |
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銃口(下)
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商品レビュー
3.9
11件のお客様レビュー
上巻最後のすぐ続きから始まり、物語は戦争一色へと一気に姿を変えていく。 無慈悲に竜太に襲いかかる悪夢のような現実に、映画「私は貝になりたい」を観ているときのような、逃げ場のない不吉さと息苦しさを思い出した。 けれど、嫌だな、嫌だなと思いながらも、不思議と頁をめくる手は止まらず、...
上巻最後のすぐ続きから始まり、物語は戦争一色へと一気に姿を変えていく。 無慈悲に竜太に襲いかかる悪夢のような現実に、映画「私は貝になりたい」を観ているときのような、逃げ場のない不吉さと息苦しさを思い出した。 けれど、嫌だな、嫌だなと思いながらも、不思議と頁をめくる手は止まらず、むしろ上巻以上に走り抜けるように読み進めた。 散々と言うほどの理不尽に苛まれ、こんなことがあっていいのかと思うような現状があるのに、どういう訳かそこに完全なる絶望がないからかもしれない。 作中、坂部先生が竜太に「竜太、人間が人間として生きるというのは、実に大変なことだなあ」と言うシーンがある。 無実でありながら、正しくありながら、捕らえられ拷問され、誰もがなぜと非難したくなる場面で紡がれたこの一言に、私は「ああ、そうか」と妙に納得させられた。 坂部先生は上巻から一貫して“この世界“では特異な存在だった。けれど彼は、何か特別なことをしていた訳ではない。壊れていたのはむしろ世界の方で、坂部先生はただ、人間が人間として生きていただけだったのだ。 「人間が人間らしく生きる」というのは、この作品のテーマのひとつだと思う。同時に「戦争は人間を人間でなくす」というメッセージも同じくらい強く訴えられている。 その中に隠れるように(けれど本質としてずっと存在している)、「潜在的な人の善と悪」、そして「救い」がある。 人は脆い。脆く、愚かで、弱く恐ろしい。 確かな悪(罪)がそこに存在していて、ともすれば何が原動力なのかと問いかけたくなるような善もまた存在している。 そのような不完全さがあるから、その不完全さに気づいた竜太は、自分が、人が、いかに確たるものを何も持たずに、闇の中を生きているかを思ったのだ。 そして話はそこで終わらず、確かな光があることも示されている。竜太や山田曹長が人ならざるものの存在を覚え、祈りを求めるところに、この物語の救いがある。人の救いがある。 三浦綾子の小説は、氷点に然り、塩狩峠に然り、他に道はなかったのかと思うような最後が多い。本作でのバットエンドも正直覚悟していた。最悪、曹長も竜太も無惨な死を遂げることになるかもしれないと。 むろん多くの死と悲しみはあったが、この二人が生き続ける未来が描かれたことが、読者にとっての何よりの救いだろう。 また暗く苦しみのあるこの物語を、止めることなく希望を持って読み切ることができたのは、主人公竜太の清らかで真っ直ぐな性格と、彼に与えられる幾人かの人格的な師や上司、金俊明、そして家族と妻芳子の存在にある。 竜太の半生を通して、その一人一人が彼を介し、私たちに多くのことを語っている。 物語の最後の最後に、「尾を引いているようだ」と年老いた竜太が歯切れ悪く口にする。綺麗さっぱりハッピーエンドじゃないところがやはり三浦綾子だなぁと思う。 この物語が書かれたのは1994年のことだが、それから30年以上たった今、彼女の警鐘は確かに現実のものとなって現れているように感じる。 あとがきで「昭和時代が終わっても、なお終わらぬものに目を外すことなく、生きつづけるものでありたいと願いつつ」と書かれている。 平成が終わり、令和が始まり、またあの時代が思い起こされるようになった現代で、この銃口に書かれたかつての現実から、そして三浦綾子が感じた"今なお終わらぬもの"から、私たちは目を外すことなく生きているだろうか。 私はむしろ、終わらぬものどころか、何があったかすら正しく認識していなかったように思う。 かつての日本がどうであったか、今どこに向かっているのか、終わらぬものとして何があるのか。 それを正しく知り、三浦綾子のように目を外すことなく生きていきたいと思う。 歴史が繰り返されることのないようにと、ただ神に祈りつつ。
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#読了 #三浦綾子 史実の綴方教育連盟事件に巻き込まれる竜太。その場で共産思想の本に赤線を引かせ、後から証拠にするとか嘘やろと。でも本当にあったんだと思うと恐ろしすぎる。逆さ釣りとかもはや拷問。昔の人はこれを耐えてたのは凄すぎる。奉安殿や教育勅語。知らない事実を小説で教えてもら...
#読了 #三浦綾子 史実の綴方教育連盟事件に巻き込まれる竜太。その場で共産思想の本に赤線を引かせ、後から証拠にするとか嘘やろと。でも本当にあったんだと思うと恐ろしすぎる。逆さ釣りとかもはや拷問。昔の人はこれを耐えてたのは凄すぎる。奉安殿や教育勅語。知らない事実を小説で教えてもらえて、少し前のも色々読んだ方がいいと痛感。 他にも名作がたくさんあるのでまた読みます。
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上巻は竜太が先生を目指す希望のある内容だったが、下巻はひたすら戦争に翻弄されていく姿が描かれている。戦時中の不条理はこんなものではなかったのだと思う。最後には希望があるが、こんな戦争を繰り返してはならない。
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