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いまだ下山せず! 宝島SUGOI文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 宝島社 |
発売年月日 | 2009/08/20 |
JAN | 9784796673204 |
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1987年、厳冬の槍ヶ岳を目指した三人が遭難、彼らを探す山岳仲間の捜索記録。登山ルートを推定し、入山届と下山届から同時期に同じルートを辿った他のパーティを洗い出し、目撃情報、物証、当日の山の天気を推定しながら、三人の足跡を辿るプロセスが迫真の筆で再現されている。警察主導ではないの...
1987年、厳冬の槍ヶ岳を目指した三人が遭難、彼らを探す山岳仲間の捜索記録。登山ルートを推定し、入山届と下山届から同時期に同じルートを辿った他のパーティを洗い出し、目撃情報、物証、当日の山の天気を推定しながら、三人の足跡を辿るプロセスが迫真の筆で再現されている。警察主導ではないのかという驚きから始まり、三人の性格を踏まえた仲間ならではの血の通った推理、最悪の事態を想定する家族、社員救出に動くホンダと日産、地元の人たちのさりげない支援…捜索活動に軽重様々に巻き込まれていく多くの人々の動きも再現されていて一冊に壮大なドラマが仕立てられている。最悪の事態が現実的なものになっていく中でも沸き起こる談笑、抑えきれない北アルプスへの憧れ等、およそ人には気軽に話せない事実も書き込まれていて、それが捜索活動にあたる山岳メンバーの精神状態を一層深く描き出していたように思う。雪崩の恐ろしさ、特に雪が「しまる」ことは勉強にもなった。 携帯が通じるエリアが増えている今となっては入山届下山届の重要性はないような気がしていて、私自身あまり書いたことがない。すれ違うパーティやテント場にいるパーティに気を払うこともない。ただ、この本を読んでみると、入山届や周囲に気を配ること、あるいは日々の天候を正確に記録しておくことが自分ではなく他人を助けることに繋がるのかという学びにもなった。 絶版になっているらしいけど、ぜひ版を重ねて長く読み継いでもらいたい一冊。
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淡々とした話だが、読み応えがあって面白い。 槍とか大天井とか常念とか、あのあたりに行った人なら より深く話に入り込めるであろう。 雪崩ってこんな怖いもんだったのね。
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この本を読んだのは雪山を始めたばかりのころ。 そのリアリティにやられてしまい、まだそんなレベルに達していないにもかかわらず(今もですが)、雪山をやるべきか、けっこうまじめに悩んでしまった。毎週のように山スキーに行っている友達が「それでも今でも雪山やってていいのかと悩む」・・・とい...
この本を読んだのは雪山を始めたばかりのころ。 そのリアリティにやられてしまい、まだそんなレベルに達していないにもかかわらず(今もですが)、雪山をやるべきか、けっこうまじめに悩んでしまった。毎週のように山スキーに行っている友達が「それでも今でも雪山やってていいのかと悩む」・・・という気持ちがよくわかる。 厳冬期の表銀座から槍を目指したパーティーが消息を絶ち、「下山せず」の一報から始まる、捜索側から見た異色の遭難ドキュメンタリー。行方不明のパーティーを思う仲間と家族が、刻一刻と深まる絶望と闘いながら捜索を続け、探偵さながらの推理と調査を重ねて真実に近づいていく。正確な記録をもとに、日を追って描かれる緻密な調査の過程は、まるでミステリー小説のよう。 このレベルの捜索をしてもらえるのは組織あってこそ、でしょうが、雪山登山をするなら読んでおきたいと思う一冊。 読み終えてたどり着く真実の重さとやるせなさを知る時、本を開いた時とは明らかに違うまなざしで表紙を見返すと思います。
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