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一九八四年[新訳版] ハヤカワepi文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2009/07/21 |
JAN | 9784151200533 |
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一九八四年[新訳版]
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商品レビュー
4.2
786件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最近になってもう一度読みたい ディストピアとみんなそれに慣れてる感じの世界観がいい(思想警察、愛情省とかのネーミングも皮肉っぽくて良い) 今でこそ情報規制とかそれによる洗脳世界みたいな分野はフィクションでたくさんあるし、一般人も陰謀論的に物を語るけど、当時読んだ人とかどんな感想だったのか気になる。
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主人公のウィンストンが監房に入れられてからの描写で、人間は肉体に閉じ込められており、体の痛みの前では無力であり精神だけがその外側にいけるんだと思わされた。 党中枢のただただ権力を求める(常に自分が優位な立場にいたい)という凄くシンプルなディストピアたる理由はある種人間の本能なの...
主人公のウィンストンが監房に入れられてからの描写で、人間は肉体に閉じ込められており、体の痛みの前では無力であり精神だけがその外側にいけるんだと思わされた。 党中枢のただただ権力を求める(常に自分が優位な立場にいたい)という凄くシンプルなディストピアたる理由はある種人間の本能なのかもしれないと思った。 読む前まではディストピアと化した国が舞台なのかと思ったら、かなり歴史が変わっており地球全体がどうしようもないディストピアだった。 勝利を目的としない戦争、余剰物資を生まないための貧困、技術革新のための科学も表現のための芸術も捨て、思考をコントロールするために言葉を減らし、世界情勢は3つに分かれて核兵器を保有し均衡している…。 革命が起こる気配が全くしないグローバル超管理停滞社会で本当にもうどうしようもなくて驚いた。 ある意味理性的で達観しすぎてる国家観でここまで来たら人間社会ももう終末期だろうと思った。 権力に支配されて、自由も(勝利以外の)喜びも悲しみも不満もなーんにもなく、ただ道具みたいに生きていくだけの世界で生きていく意味はあるのだろうかと素朴な疑問が浮かんでしまう。 最後のウィンストンの描写で、服従こそが最大の幸せで、この世界ではプロールとしてビッグ・ブラザーを愛して生きるのが最善なんだろうと思わされた。
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