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ボヴァリー夫人 河出文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2009/07/20 |
| JAN | 9784309463216 |
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ボヴァリー夫人
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商品レビュー
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1851年9月19日から1856年4月30日にかけて書かれたフローベールの長編。現代小説の先駆けといわれる。 長かった。ボヴァリー夫人のわがままと夢みがちで、金銭感覚ゼロ、母性ゼロの性格、美貌と色気だけで夫をないがしろにして、不幸を人のせいにして、最後には発作的に死を選択するところなど、はっきり言って女性には好まれない人物として描かれる。好人物はひとりも出てこない。重版がかかったのが不思議なくらいの内容だった。 この時代の女性の立場の悪さがよくわかるが。 また、情景描写が事細かに書かれていて、読むのが大変。急いでは読めない。 それでも、よくこれほどわかりやすい訳にした、と翻訳者には尊敬しかない。読後、この女とは絶対仲良くできない、と思えるほどに、読みやすかった。 娘のその後が哀れで、フローベールはなぜこうも意地悪なのか、と思ってしまった。
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この小説を一読して感得したのは、やはり「絶えない欲望は身を滅ぼす」という道徳観だった。 人間の欲望には底がない。エンマは客観的に見れば申し分のない生活を過ごしているのに、今ここにないものを渇望してやまない。それは渇望したものを獲得したとしても変わることがない。外に何かを求める限...
この小説を一読して感得したのは、やはり「絶えない欲望は身を滅ぼす」という道徳観だった。 人間の欲望には底がない。エンマは客観的に見れば申し分のない生活を過ごしているのに、今ここにないものを渇望してやまない。それは渇望したものを獲得したとしても変わることがない。外に何かを求める限り、一定不変に欲望はあり続ける。 文中でも「彼女は幸福ではない、一度として幸福だったことはない。この人生の満ち足りなさは、そして自分がよりかかろうとするすべてのものが一瞬にして腐臭をはなつというこの不幸は、いったいどこからくるのだろう」とある通りだ。 だが、蓮實重彦の解説で、読み取った主題は瓦解する。なんと作者は、主題がない作品を書いたというのだ。 「ぼくにとって美しく思えるもの、ぼくの書きたいもの、それは何についても書かれたのではない小説、外に繋がるものが何もなく、地球が支えられなくても宙に浮かんでいるように、自分の文体の力によってのみ成り立っている小説、出来ることなら、ほとんど主題を持たないか少なくとも主題がほとんど目につかない小説です」 これによって考えさせられることは、小説という形態をとった物語の性質についてだ。 小説を書き始めるときに作家には何の主題も想定せず、ただ文章を書くことだけを目的としたとする。その文章が紡ぎ出すのは純粋なる物語だ。道徳も倫理もない。 ただし、物語には必ず登場人物があり、作家は登場人物の行く末やその心情を読者にとって面白い、続きを読んでいたいと感じさせる必要がある。 多くの場合、作品は不特定多数の人の鑑賞を目的とする、少なくとも意識するものだから。 もっと言うと、作家自身がその作品を書き続ける上でもそれが重要になってくる。小説を書くのには時間がかかる。どこにも面白みを見出せないものに、そんな時間をかけるということはできない。 そういった執筆の過程で起こることは何か。 それは当初想定などしていなかった、作者の哲学や道徳感、美的感覚といったものが自然発生的に内側から湧き上がってくる現象なのかもしれない。 じゃないと、書き上げられないから。 意図せず、まさに呼吸をするように出てきた表象は一言でそれがなんであるかと語ることができないものであって、その複層こそ文学や芸術作品の奥行きであるかもしれない。 この構造は今の商業主義的なインスタントなコンテンツでは全く補えない。 娯楽と芸術の境目なのかもしれない。
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壮美な文章だなあとは思うものの、それが「何についても書いていない」「自身の文体の魅力によってのみ成り立つ小説」たらしめているのかは、ようわからん。 エンマがさすがに情念の世界に生きすぎなのと、シャルルが妻の浮気にまったく気付かない愚鈍で善良なおめでたい寝取られ男として造形されているのとで、好みとは言いづらい。。 詳しい感想メモ https://hiddenstairs.hatenablog.com/entry/2025/03/12/021101
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