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ミステリーの人間学 英国古典探偵小説を読む 岩波新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
| 発売年月日 | 2009/05/20 |
| JAN | 9784004311874 |

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ミステリーの人間学
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商品レビュー
3.6
17件のお客様レビュー
ありがとうヴィクトリア というわけで先日読んだ『批評理論入門』があまりに面白かったイギリス文学の研究者として名高い廣野由美子さんおかわりであーる 今回は「探偵小説」 うんうん、それはわいの得意分野でもある いや、違う ごめんちょっと見栄はった 得意っていうかただ好きなだけ ...
ありがとうヴィクトリア というわけで先日読んだ『批評理論入門』があまりに面白かったイギリス文学の研究者として名高い廣野由美子さんおかわりであーる 今回は「探偵小説」 うんうん、それはわいの得意分野でもある いや、違う ごめんちょっと見栄はった 得意っていうかただ好きなだけ だがしかーし! 常々思っていたことを廣野由美子さんが明確に言葉にしてくれたので、大満足の一冊であった そう、良き「探偵小説」とは人間を描いたものということ もちろん、誰も見たことのないトリックを探偵と競いながら解き明かすことこそ「探偵小説」の醍醐味だという意見を否定するつもりはない いやむしろ全くその通りと諸手を上げて賛成する でも、それだけで終わってしまっては、かなりもったいないと言いたい そして本書で登場し、廣野由美子さんがその人間描写の巧みさを解き明かしてくれたディケンズ、コリンズ、ドイル、チェスタートン、クリスティーなどの英国古典探偵小説の名手たちの作品を読むときには、やはり人間とは何かというところ、犯罪に際して暴かれる人間の深みみたいなところを楽しみたいし、それが「小説」を読む意味なのじゃなかろうかと主張したい まだまだ廣野由美子さんの脳髄がしびれる論評を読みたいが、そのためにはもっともっと古典英文学を読まないと!いや楽しまないと!
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廣野先生の文学批評だから、もっとテクニカルなものと思っていたけど、作品に描かれた「人間」を深掘りする。近代英文学史をミステリーに特化して概観してるので、元々造詣が深い人には納得しながら読めるかも。ドイルとクリスティーだけしか読んでない人にはちょっと厳しそう(自分がそうだった)。 ...
廣野先生の文学批評だから、もっとテクニカルなものと思っていたけど、作品に描かれた「人間」を深掘りする。近代英文学史をミステリーに特化して概観してるので、元々造詣が深い人には納得しながら読めるかも。ドイルとクリスティーだけしか読んでない人にはちょっと厳しそう(自分がそうだった)。 英ミステリーの古典(文学史的には近代なのに、ミステリー史としては古典なのは不思議)を幅広く読みたいと思ってる人には、最適な読書案内かも。
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著者は、NHK Eテレ「100分de名著」、シャーロック・ホームズスペシャルで解説者として登場した。 本人の解説が面白かったので、テレビの画面にうつっていた著作を読むことにした。 ミステリーとは「人間の描写」であると著者はいう。 特に面白いのは、コナン・ドイル、そしてアガサ・ク...
著者は、NHK Eテレ「100分de名著」、シャーロック・ホームズスペシャルで解説者として登場した。 本人の解説が面白かったので、テレビの画面にうつっていた著作を読むことにした。 ミステリーとは「人間の描写」であると著者はいう。 特に面白いのは、コナン・ドイル、そしてアガサ・クリスティ。 私はそこまで古典のミステリーに詳しいわけではないが、一般常識程度には知っている。 この二人は作品や人柄、キャラクターなど非常に多く語られている。 人間の描写という視点から見てみると、ただミステリーを読んで面白い、ではなかったことに気付く。 その面白いという感覚が何なのかという深い考察に至ることができる。 「英国ミステリーのその後」では、ドラマでもお馴染み、主任刑事モースも挙げられている。 モースは、ドラマでしか見たことがない(しかも、endeavorなどスピンオフの方が好き)。 人間という点に視点を置いて見てみると、インテリという設定があることで、彼の言葉の端端にあるイギリス文学の香りを楽しむことができる。 また、時代設定を現代にすることで現代の人間についても深く感じさせる。 ミステリーとは、人間。 トリックだけがミステリーの面白さではない。 そのことがよりミステリーの面白さを引き立てるのだ。
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