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向田邦子全集 新版(2) 小説2 あ・うん
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/05/22 |
JAN | 9784166416905 |
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向田邦子全集 新版(2)
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商品レビュー
4
9件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
テレビドラマ『あ・うん』の小説版を収録。門倉修造と君子夫婦、仙吉・妻たみ・長女さと子・仙吉の父初太郎から成る水田一家、修造の愛人・禮子らを中心にドラマが描かれる。 収録作品は以下の通り。 「狛犬」 「蝶々」 「青りんご」 「やじろべえ」 「四角い帽子」 「芋俵」 「四人家族」 一触即発とまではいかないがどこか危ういものがある、友人間・家族間であっても簡単に解消できない蟠りがある――作者が生み出すこうした人間の本性や業に驚き呆れ、またつい薄ら笑いを浮かべる自分がいる。さと子の見合い相手の辻村研一郎の出番をもっと増やしてほしかった。
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定期的にやってくる向田さんブーム。今回の『あ・うん』は処分した文庫本で以前読んでいるものの、再読。 というのはほかでもない、「新春ドラマスペシャル」を何本も録画してあるが、こないだ見たドラマに違和感があったので、その違和感を探るための再読。 評判の悪い映画版だが私は嫌いではない。...
定期的にやってくる向田さんブーム。今回の『あ・うん』は処分した文庫本で以前読んでいるものの、再読。 というのはほかでもない、「新春ドラマスペシャル」を何本も録画してあるが、こないだ見たドラマに違和感があったので、その違和感を探るための再読。 評判の悪い映画版だが私は嫌いではない。富司純子がきれいでかわいいからだ。 ドラマ版は何本かあるが、杉浦直樹とフランキー堺はやはりうまい。原作の機微がよく表現されている。 でももう映像化はしてほしくないなぁ。たぶん薄っぺらになるような気がするからだ。あれ? 本の感想じゃなくなったな。ま、いっか。 ちなみに向田さんの本を読むときは向田さんの声を脳内で再生しながら読むと、非常にテンポがよい。
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【水田一家】 水田仙吉 水田たみ 水田さと子 水田初太郎 水田作造 【門倉一家】 門倉修造 門倉君子 【二号親子】 禮子 守 【ちょい役】 辻村研一郎 石川義彦 まり奴 ふみ 庄吉 --- ・仙吉と門倉は二十年来の親友。 ・門倉は、たみが好き。 ・たみは、門倉が好き。 ...
【水田一家】 水田仙吉 水田たみ 水田さと子 水田初太郎 水田作造 【門倉一家】 門倉修造 門倉君子 【二号親子】 禮子 守 【ちょい役】 辻村研一郎 石川義彦 まり奴 ふみ 庄吉 --- ・仙吉と門倉は二十年来の親友。 ・門倉は、たみが好き。 ・たみは、門倉が好き。 ・仙吉は、それを知っている。 …え? ・門倉には、愛人と隠し子がいる。 ・愛人は「二号さん」と呼ばれ、水田家とも親交がある。 ・門倉の妻、君子もそれを知っている。 …ほう。 ・なんなら「三号さん」もいる。 ・「三号さん」は仙吉が惚れた水商売の女で、仙吉がこれ以上惚れ込むとたみが傷付くから、それは見ていられないという理由で門倉が自分の女にした。 ………。 ・全員、全部知っている。 ・でも誰も、全部知っているとは言わない。 ………こわ。この不気味さは、なんだ。 でも、そういう時代だったんだろうなあ。男の人は結婚しても外で女の人を作って、それで精が出て活き活きして、家庭内でもご機嫌で、そういうのも全部ひっくるめて妻の喜び、みたいな?んー、なんか、SF小説みたい。 門倉とたみは、不倫しているんじゃなくて、心だけというのがまた、しんどいというか罪だなあというか。身体の関係だけですっていうよりきつい気がするんだけどなあ。わからん。 いいなって思った会話を一つ、抜粋。 --- 「あれ、なんていったかなあ、ほら、将棋の駒、ぐしゃぐしゃに積んどいて、そっと引っぱるやつ」 ああ、こういうのねと女二人が、積み将棋の手つきになった。 「一枚、こう引っぱると、ザザザザと崩れるんだなあ」 女二人は、そのままの手つきで次のことばを待った。 「おかしな形はおかしな形なりに均衡があって、それがみんなにとってしあわせな形ということも、あるんじゃないかなあ」 君子がたずねた。 「ひとつ脱けたら」 「みんな潰れるんじゃないですか」 君子は黙って夫婦をみた。それから小さく笑い出した。笑いがだんだん大きくなり、笑いながら大粒の涙をこぼした。 (p.106『やじろべえ』内) --- 夫は22歳年上、両親は離婚して父親の顔は一度も見たことがない、祖母は当時大物政治家だった祖父の「二号さん」。ああそうだ、わたし自身、ちょっと何言ってるかわからない、って感じの家族に生まれ育っていたんだった。いびつだからこその愛おしさ。綺麗なまんまるの家族なんてきっとどこにもない。わかってはいるんだけどね。まだわたしの一部がそう完全に認めてしまうことを拒んでいる。お父さんがいて、お母さんがいて、子どもがいて、一軒家に住んで、車があって、家族仲良しで、夕飯は毎日揃そろって食べて、ときどき家族旅行をして、夫は暴言を吐かず、暴力を振るわず、借金も女遊びもせず、家族ぐるみで付き合える友達が近所にいて、同じ家にいても個々で好きなことする時間があって。これ、わたしが中学の頃からずっと描いてきた理想。書いてみたら全部叶ってる。ああ、さっき感じた不気味さの正体はこれか。理想的な綺麗なまんまるだけを見ていたいんだ、わたしは。
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