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生誕の災厄
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生誕の災厄

E.M.シオラン(著者), 出口裕弘(著者)

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生誕の災厄

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 紀伊國屋書店出版部
発売年月日 2009/05/01
JAN 9784314001472

生誕の災厄

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商品レビュー

4.7

10件のお客様レビュー

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2025/06/22

生きることとは何らかの事象に執着することであり、その執着は周りにまわって他者へ、世界へ悪影響を及ぼすものであるからにして、そもそも生まれてくることは災いである。という主張をしたニヒリスト、シオランのアフォリズム集。いわゆる反出生主義の本で、非常に強い言葉で生誕に対する否定がつらつ...

生きることとは何らかの事象に執着することであり、その執着は周りにまわって他者へ、世界へ悪影響を及ぼすものであるからにして、そもそも生まれてくることは災いである。という主張をしたニヒリスト、シオランのアフォリズム集。いわゆる反出生主義の本で、非常に強い言葉で生誕に対する否定がつらつらと綴られており中々に強烈。あまりに強い言葉なので中学生くらいの頃読んでたら悪い影響受けてたかもなあと少し恐ろしくなる。生まれてきたことを当然のように肯定し、素晴らしいことだとする価値観に真っ向から立ち向かうその姿勢には見るべき点があると思うし、単純に文章がかっこいいのでスラスラ読めちゃうのだけど、シオラン自身が反出生主義の呪縛に囚われているように見えて、言葉を尽くせば尽くすほど、強い言葉を使えば使うほど、何かいたたまれないような、傷ついた者の叫びを聞いているような気がしてしまい痛かった。

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2025/05/01

シルヴィー・ジョドーの『シオラン あるいは最後の人間』 (叢書・ウニベルシタス 593)という本がある。シオランの著書からの引用が網羅され、熱気を帯びた緻密なシオラン論が展開されている。私の頭のレベルでは、ジョドーの本を読み通すことがとても難しいが、いつの日にか読むために大切に保...

シルヴィー・ジョドーの『シオラン あるいは最後の人間』 (叢書・ウニベルシタス 593)という本がある。シオランの著書からの引用が網羅され、熱気を帯びた緻密なシオラン論が展開されている。私の頭のレベルでは、ジョドーの本を読み通すことがとても難しいが、いつの日にか読むために大切に保管しておきたいと思う。 それがどうしたというのか?ここで私が伝えたいことは、ジョドーの本に収録されているシオランとジョドーによる 『対談』の末尾で、シオランが『生誕の災厄』『苦渋の三段論法』『時間への失墜』の三冊に愛着があること、そして「以上の三冊の本で、たぶん充分だったでしよう。ためらわず繰り返しますが、私は書き過ぎました」と語っていること。 シオランは、「『生誕の災厄』のどの言葉も、私とは切っても切れないものです。この本はどの頁からでも読める。ただし、全部は読む必要はない」と語っている。もちろん、読む人の勝手である。 私は『生誕の災厄』を、ジョドーの本と同様、いつの日にか読むために大切に保管したいと思う。 【参考】 ●『対談』(シオラン/ジョドー)の末尾の部分 <ジョドー:特に愛着をおもちの本はありますか。 シオラン:もちろん、『生誕の災厄』です。この本のどの言葉も、私とは切っても切れないものです。この本はどの頁からでも読める。ただし、全部は読む必要はない。 私はまた、『苦渋の三段論法』にも愛着をもっています。理由は単純で、みんながこの本をくさしたから。この本を書いて、私は評判を落としたといわれました。この本が出たとき、正しい判断をしたのはジャック・ロスタンだけでしたね。「この本は理解されないだろう」といっていましたから。 でも、私がことのほか愛着をもっているのは、『時間への失墜』の最後の7頁です。これは私が書いたもっとも真剣なものです。7頁を書くのにえらく苦労しましたが、概して理解されませんでした。この本は、私からすればもっとも個人的なもので、私にとって最大の関心事を書いたものなのに、さっぱり話題にされなかった。実際、時間からの失墜にまさる重大な劇があるあるでしようか。残念ながら、この私の思想の本質的側面に気づいた読者はいなかった。 以上の三冊の本で、たぶん充分だったでしよう。ためらわず繰り返しますが、私は書き過ぎました。 ジョドー:それがあなたの最後の言葉ですか。 シオラン:そうです。  > ●シルヴィー・ジョドーのプロフィール 1951年生まれのフランスの女流文筆家。20代後半から30代のはじめにかけて、おもに雑誌『オラクル』に拠って文学活動を行なってきたが、やがて関心を文学から、神秘思想を含む広義の宗教、とくに仏教に移す。30代の半ばにシオランと出会い、「精神の歩みの上で一段階」を画する決定的な影響を受ける。現在の主要な関心の対象はトランスパーソナル心理学であるという。『シオラン あるいは最後の人間』(1990)と同時に、シオランとの対談を収めた小冊子『対談』が刊行されている。

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2021/01/16

2021Jan.16th 反出生主義という言葉をたまたま見つけて、それについて調べてゆく中でシオランを知った。記憶をたどると、自分は遅くとも10代の中頃くらいからその思想を持っている。この本はタイトルの通り、生まれたことの不都合について書かれた本である。読む人によってはネガティブ...

2021Jan.16th 反出生主義という言葉をたまたま見つけて、それについて調べてゆく中でシオランを知った。記憶をたどると、自分は遅くとも10代の中頃くらいからその思想を持っている。この本はタイトルの通り、生まれたことの不都合について書かれた本である。読む人によってはネガティブ、あるいは虚無主義的に見えるかもしれないが、自分にとってこの本はよいものとして作用した。最初の文を読んだ瞬間に読むことをやめられなくなってしまって、休むことなくすべて読んでしまった。陰鬱なテキストを読みながら、どんどん活力を増してゆく自分が愉快で仕方がなかった。散文調で書かれており、本の分厚さとは裏腹にすいすい読むことができた。反出生主義は少なくとも親に主張するべきではないと思うし、他者の共感を簡単に得られるとも思わない。ただ、この本があるだけで救われたような気持ちになった。唯一共感できなかったのは言語についての主張。母語以外の言語を使うことに対して否定的な作家は珍しいと感じた。ルーマニア語とフランス語の間での葛藤があったのかもしれない。この本はこれからも何度も読むと思う。

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