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格差社会の衝撃 不健康な格差社会を健康にする法 社会科学の冒険26
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 書籍工房早山/図書新聞 |
発売年月日 | 2009/04/18 |
JAN | 9784886115140 |
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格差社会の衝撃
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
格差がストレスを生み、ストレスが寿命を縮める。戦前の日本はひどい格差社会だったが、戦後の改革で格差は縮まり、先進国で類をみない健康な国となった。しかし、格差が広がりつつある今、人々の健康は徐々に失われていると思う。暴力は、人を馬鹿にすることから発生するというのも考え深いが、アジア...
格差がストレスを生み、ストレスが寿命を縮める。戦前の日本はひどい格差社会だったが、戦後の改革で格差は縮まり、先進国で類をみない健康な国となった。しかし、格差が広がりつつある今、人々の健康は徐々に失われていると思う。暴力は、人を馬鹿にすることから発生するというのも考え深いが、アジアの国々へ向ける若者のまなざしが、新しい世界への興味から、いかに自分たちより貧しいかを探すという形にかわっているのは、かなりの衝撃だった。
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2009年(原本04年)刊。著者はノッティンガム大学名誉教授。 現代の厚生経済学や社会学(福祉社会学)を少しでも齧っていれば、本書の内容に驚くべきものはないだろう。 経済的格差が広ければ広いほど、社会における害悪、例えば暴力蔓延、構成員の死亡率を高め、また健康の度合を低めてしまう(=社会全体の支出増を招来)。本書はこの事実を統計データや先行研究を用い解説していくものだ。しかも、こういう観点の書の嚆矢とも見うる書で、福祉・教育・経済・税配分に携わる人に広く読んでもらいたい。 第一に、フランス革命の理念「自由・平等・博愛」に重要な指針を見いだせる指摘に首肯。 また、経済的格差の是正(方法は累進課税を軸とする、税での所得再分配)の程度も、高所得者層平均の22%(米)から32%(カナダレベル)に低所得者層平均を上昇させるだけでも十分な効果があると示唆する点は意義深い。これだけで低所得者層の収入(≒可処分所得)は45%改善(詳細は本書に)する指摘も含め、この程度なら、自由な努力による高所得獲得を否定するとまでは言えない。 こういう印象の残る著作である。 もちろん、価値の一方で、本書に問題もある。 ① 本書は、崩壊直前の80年代ソ連・東欧諸国の健康レベルの低下を指摘する。 その一方、所得格差拡大の事実は明示されない。 ② 小さい集団(著者曰く郡レベル)では、所得格差拡大と健康レベルの低下の相関が観察出来ず、州・国レベルと違いが生じる理由が不明(不利な情報も正直に開陳する点は◎)。 ③ 類人猿分析を安易にヒトに妥当させる件。 確かに、ボノボが性的手法で、社会的対立を軽減させ寛容化するのは事実。が、現生人類までにはアウストラロピテクス類、ホモ・ハビリス、ホモ・エレクトス、ネアンデルタール等種々の変遷と社会構造の変異ある霊長類が存在。かつチンパンジーにつき劣位雄の繁殖可能性を否定するかの如き誤記もある(この点の専門書引用あるが、劣位雄も弱者の戦略を遂行し子孫を相当残す見解もあって不正確だ)。 加えて、抑々類人猿や古人類学の議論を、現代の社会制度の是非について当てはめるのは極めて問題だ。例えば、性的2型が表象する一夫多妻制は、ハーレム形成のゴリラ程ではないが、ヒトにも若干妥当。乱婚制が睾丸の大小で議論される(例チンパンジー)観察結果から見て、ヒトは緩やかな乱婚制。結果、一夫一婦制は不適だ。類人猿の議論をそのまま当てはめると、先のような議論を是としなければならなくなり、理性を前提とする現代の社会制度にそのまま当てはめられない。 また経済力が近似レベルの場合、欧米日、格差の広狭が種々の問題と相関するのは確かだ。しかし、極貧国が経済発展した場合に死亡率などが改善するのも確かなよう。 では、これらの分水嶺がどこにあるか。死亡率や健康指標の改善が頭打ちになる絶対的な具体的数値如何は本書では未決なままである。もちろんこの議論は分水嶺をすでに超えた先進国日本には妥当せず、日本の問題の分析・解決に入用というわけではないが…。
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[ 内容 ] 格差社会では、貧しい者も富める者も共に健康を害する! 経済史学から医学者に転じ「不平等はなぜ不健康を生むか」をパイオニアとして追究してきた著者30年の確かな論証。 [ 目次 ] 第1章 豊かな社会―経済的成功と社会的失敗 第2章 不平等―敵意に満ち、反社交的な社会...
[ 内容 ] 格差社会では、貧しい者も富める者も共に健康を害する! 経済史学から医学者に転じ「不平等はなぜ不健康を生むか」をパイオニアとして追究してきた著者30年の確かな論証。 [ 目次 ] 第1章 豊かな社会―経済的成功と社会的失敗 第2章 不平等―敵意に満ち、反社交的な社会 第3章 不安と危険―他人の目 第4章 健康と不平等―ストレスに満ちた短い人生 第5章 暴力と不平等―地位・汚名・尊敬 第6章 協力か対立か―不平等がゲームの名前を決める 第7章 ジェンダー・人種・不平等―蹴落とす 第8章 社会戦略の進化―相互性と優位性 第9章 自由・平等・博愛―経済民主主義 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
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