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プロメテウスの涙
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プロメテウスの涙

乾ルカ【著】

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プロメテウスの涙

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2009/04/25
JAN 9784163281704

プロメテウスの涙

¥220

商品レビュー

3.4

36件のお客様レビュー

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2023/12/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切ない話。展開はどんでん返しではなくて、一つ一つを紐解いていくストーリーであり、その世界にグイグイ引き込まれる。 そして、個人的には罪・罰・赦しについて考える本だった。 【以下考えたこと】 本作の問題はキャリー達側の方である。10歳を超えて生きることをしなかったのは、「他人の生を預かって、本来の年齢を超えた生を、生きることができなかった、または赦されなかった。それは誰に?  そもそも、キャリーズは誰もトーマスを探そうとしていなかった。あや香の代で運良く涼子と裕美によって繋がることとなったが、国も性別も異なる魂の流転の中で、虚空に向かって赦しを叫ぶだけ、そして死、輪廻である。  まるで、キャリーの魂が輪廻を続けながら、「赦しを伝える」という『罰』を受け続けるようである。  もはや呪いではないか。赦しとは、呪いである。赦す方の呪いである。  トーマス=赦される方は、そもそも赦しを求めてすらいなかった。  もし、トーマスの不死が、キャリーによるのもではないとしたら?それは筋が合わない。キャリーの輪廻は死の日に始まった。つまりその時からキャリーの呪いは始まった。トーマスはキャリーを強殺したことの罰として、不死の苦役を受けた?  逆だ。キャリーが「トーマスを赦すことを伝える」という『願いを達成させるため』に、神がトーマスを生かしたのだ。病魔に侵されたのはただの自然の摂理だ。健やかな余生を送っていたとしてもキャリーの目的は果たせる。こう考えた時、トーマスは『被害者』となる。赦しを伝えるという呪いが達成されるまで、生という責め苦を永劫受け続ける。しかしこれは、「トーマスの犯した罪」に対する「罰」ではない。キャリーが赦しを伝えることを求めたが故に生まれた呪いだ。  悲願は達成し、トーマスは満たされた。キャリーも満たされたかもしれない。では死んだ4人は?真実を知れば、キャリーを恨むだろう。あや香が死んでいたら、小百合はキャリーとトーマス、どちらを恨んでいただろうか。

Posted by ブクログ

2023/10/06

今まで読んだことのない作家さんの作品を…と思い、図書館で、いつもの通り直感で、借りて来た本。表紙画に、最初に目がいってたら借りてないだろうな〜内容も、グロいとこがあったりしたけど、先が気になり、一気に読んでしまいました。

Posted by ブクログ

2022/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「彼女は私が知る限り、一番こういう結論を許さない人間です。でも、彼女も現在はこの仮説に基づいて行動をしています。信念として受け入れ難かろうが、データの方向がすべてそちらを指している以上、割り切るだけの柔軟性も彼女は持っています」

Posted by ブクログ

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