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この世界の片隅に(アクションC)(下) アクションC
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この世界の片隅に(アクションC)(下) アクションC

こうの史代(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 双葉社
発売年月日 2009/04/28
JAN 9784575942231

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商品レビュー

4.5

121件のお客様レビュー

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2022/08/28

死と復活

厳しくなる生活の中でも工夫しながら、生きて行く。これまで、犠牲者が出ていなかったのが、家族を失うこととなる。そして原爆。 失うものが多い戦争が終わって直ぐに来る台風。「一か月遅れの神風」と皮肉も効いている。広島市内で出会った戦災孤児を引き取った夫婦。死と復活の息吹きが明るい...

厳しくなる生活の中でも工夫しながら、生きて行く。これまで、犠牲者が出ていなかったのが、家族を失うこととなる。そして原爆。 失うものが多い戦争が終わって直ぐに来る台風。「一か月遅れの神風」と皮肉も効いている。広島市内で出会った戦災孤児を引き取った夫婦。死と復活の息吹きが明るい未来を示している。

ユスト

2024/09/21

戦火の日本。 自分は、すずやその周りの人たちのように、強く生きていく自信がない。 世界中の人々が、平穏に暮らせる世の中であれば良いと切に願う。

Posted by ブクログ

2024/08/12

最終巻。 戦争の空気というには、不謹慎ながらゆるさを感じていたすずさんの暮らしにも災厄は降りかかる。 爆弾で右手を失い姪っ子を失い、故郷は空襲で焼け野原に。 これまでの自分を支えてきたもの、表紙の笑顔を生み出してきた源が容赦なく失われてゆく。 周りの優しさは虚しく、夫の愛情も疎...

最終巻。 戦争の空気というには、不謹慎ながらゆるさを感じていたすずさんの暮らしにも災厄は降りかかる。 爆弾で右手を失い姪っ子を失い、故郷は空襲で焼け野原に。 これまでの自分を支えてきたもの、表紙の笑顔を生み出してきた源が容赦なく失われてゆく。 周りの優しさは虚しく、夫の愛情も疎ましく、自らの価値をなくすために今の場所から逃げ出そうとしているすずさんを見るのは、本当に辛い。 読者であるこちら側も、これまですずさんの笑顔とはずれた調子に救われてきたのだと気づかされ、読み進めるのが辛い。 終戦の日。信じてきたものに裏切られてしまったと憤慨するすずさん。これまでの彼女の言動から強烈な愛国心を感じなかったすずさんでさえ、大日本帝国というものを疑わず信じていたということに、驚きを隠せない。この怒りは、ただただ生き残ってしまったという罪悪感、無力感みたいなものから来てるようにも感じます。 帝国主義がどうとか大東亜共栄圏がどうとか、そういうことではなく、ただただ生まれ育った国を、そこにあるからというだけで信じてきた。そのある意味で無邪気さが、これまでの自分を許せなくなってしまったのではないか、と思います。 終戦後の暮らし。日々を過ごすことに精一杯で、精一杯にしていることで、少しずつ戦争の記憶を薄めていこうとしているのか。立ち止まると、暗闇から逃れることはできないから、あの時のように。 広島で出会った戦災孤児を新たな家族に迎え、すずさんたちは未来へと歩みだします。その前から、笑顔は増えてきている様子は伺えますが、この出会いは新生活の象徴。 「この世界の片隅に」 誰もが皆、世界の片隅に生きていて、それぞれの世界の中心。 喜び怒り悲しみ笑う日常を過ごしている。理不尽な苦しみは襲いかかることもあるし、望外な奇跡が訪れることもある。 そんな小さな日常の繰り返しが、どれだけ幸福にあふれていることで、失ってはいけないことかを教えてくれる漫画でした。

Posted by ブクログ

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