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安徳天皇漂海記 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2009/01/25 |
JAN | 9784122051058 |
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安徳天皇漂海記
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安徳天皇漂海記
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商品レビュー
3.9
21件のお客様レビュー
久々に一気読みの面白さ…! 伝承、歴史、それらの共通項、これらをパズルのピースのようにパチリパチリと当てはめつつ、幻想譚に仕立て上げた、なんとも豊潤な作品! 個人的なアレだけれども、以前に平家物語·安徳天皇の伝承や、神仏習合の信仰や龍蛇伝承を調べていて、平家物語ゆかりの壇ノ浦や...
久々に一気読みの面白さ…! 伝承、歴史、それらの共通項、これらをパズルのピースのようにパチリパチリと当てはめつつ、幻想譚に仕立て上げた、なんとも豊潤な作品! 個人的なアレだけれども、以前に平家物語·安徳天皇の伝承や、神仏習合の信仰や龍蛇伝承を調べていて、平家物語ゆかりの壇ノ浦や宮島、源氏の鎌倉に行ったことがあったので、それらで得たものがダイレクトに響いた読書体験になった。 (壇ノ浦と門司にはまた行きたいなぁ…) その立場からすると、第一章で大満足だったのだが、それを第二章で本来関わりあいがない異国人をおいたうえでの結末はまた良かった。 他者との関わりあい、滅亡の悲劇は、国や時代に関係なく人々、漂泊の安徳天皇を襲う。 しかし、日本を一度出ることで狭い地域の濃厚な恩讐からは少し離れることで、救いの道につながる。 海におわす恐るべき御霊から、年相応の童(もしくは長い年月を強いられた老年、日本版さまよえるオランダ人)、流された蛭子と様々な姿を見せる安徳天皇。 平家物語の悲劇の幼帝、諸星大二郎のアレ、いろいろな安徳天皇がおられるが、この作品の描き方はすごく良かった。
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大河ドラマで源実朝が気になって、実朝が出るから読んだのだけど、面白すぎて作者天才か?と思っている。 あくまでもファンタジーではあるものの、表に出てる史実と辻褄が合うようなストーリー、至る所に散りばめられた伏線を見事に回収していく様は天晴れとしか言いようがない。 1部に関しては和歌の使い方がとても良い。和歌は場面によって様々な解釈ができると思ってるのだが、ストーリーの流れにあった和歌を持ってくるのがうますぎた。和歌があるおかげで感情移入しやすくなってる感じがする。 2部は1部とのつながり、そして元ネタとなっている『高丘親王航海記』とヒルコを出してくるのが最高に震えた。 私は中国の歴史にはあまり詳しくなく、まさか南宋で壇ノ浦とほぼ同じことが起こってるなんて知らなかったので、史実なのか検索して鳥肌立つくらいびっくりした。この二つを繋げたのが本当に天才だと思う。 そして蜜の沼は『高丘親王航海記』を読んでたらそういうことねーーー!となるし、1部の流れはほぼ太宰治の『右大臣実朝』なので、どちらも読んでいるととても面白い。(高丘親王の方は本書のあとに読みましたが) かなりファンタジー要素が強いので万人にお勧めできるわけではないけど、好きな人はかなり好きだと思う。
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檀ノ浦に沈んだ安徳天皇が琥珀の珠内に眠ってて、板東まで運んで源実朝に引き合わせ。江ノ島の洞窟に一旦隠し置いて。公暁に殺害された実朝の首を忠臣が運んでいったら、あろうことか、珠内から御手が伸びてきて、首を抱き取ってご満悦…なんというイマジネーション!しかし私、スミマセン、第一部でリタイアします(汗)
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