ジェネラル・ルージュの凱旋(下) 宝島社文庫

海堂尊【著】

• 内容紹介: 高階病院長の指令で、速水部長の収賄疑惑を調べ始めた田口だったが、倫理問題審査委員会の介入、新人看護師と厚生労働省の「ロジカル・モンスター」の登場によりさらに複雑な事態に巻き込まれる。念願のドクター・ヘリ導入目前に、はたして速水は病院を追われてしまうのか？切り捨てられてゆく不良債権部門・救急医療を守る男の闘いと、医療の理想と現実をダイナミックに描く。さらに最新作の『イノセント・ゲリラの祝祭』もどうぞ！
• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2009/01/07
• JAN: 9784796667692

商品レビュー

2024/01/27

『ナイチンゲールの沈黙』と同じ時間帯で進行。
本書を読むことでナイチンゲールでは分からなかった背景が読み解けてスッキリ。

2023/08/10

主役にしかなれない男、速水晃一。

救急医療に対して本気で取り組んでいるからこそ周りに敵をつくってしまう速水だが、良き理解者である高階病院長や、同期の田口、島津、部下たちは見捨てずその後ろ姿についていくんだろう。
桜宮の医療は速水がいてこそ。3年後戻ってきてほしい。
そして白鳥が出てくると急激にスピードアップする…笑

何度も読み直しているけれど、今回もやはり私の大好きなジェネラルだった。

2023/03/10

バチスタシリーズの2作目の下巻。

救急医療のおかれる環境と倫理(ルール)とリスクと理想の間で繰り広げられるやり取りがかなり秀逸。
委員会での舌戦やこれまでの遺恨などドロドロした争いが理論的に行われる一方で実際に患者を救う現場ではその事すらも空虚であり、矛盾しているのではないかと考えさせられるものであった。

上巻の展開がゆっくりだったが、下巻ははじめからかなりのスピード感で進んで行き、非常に面白かった。