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テロルの決算 新装版 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2008/11/06 |
| JAN | 9784167209148 |

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テロルの決算 新装版
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商品レビュー
4.1
82件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
右派であるとか左派であるとかは関係なく、大声で人を恫喝する人や暴力で言うことを聞かせようとする人が苦手です。 そういう人の話を聞くのもちょっと無理。 なので、テロリストのノンフィクションというのは、わたしには少しハードルが高いものでした。 それでも、レッテルを貼って知った気になってはいけないと自分を鼓舞して読みました。 読んでよかった。 殺された浅沼稲次郎も殺した山口二矢も、損得で行動する人ではありませんでした。 なんとなく流されるということのない二人は、どちらも人付き合いが不器用です。 ある意味、信念に基づいて行動する、聞く耳持たない人の方が始末に負えないのかもしれません。 浅沼は年の功というか、大勢の人の中で損な役割を押し付けられても鷹揚に受け流すことが出来ても、二矢の潔癖な青臭さは妥協を許すことが出来なかったのだろうと思いました。 「政治家になりたい」と親に言ったら、「財産を減らすだけだからやめろ」と言われるような時代があったんですねえ。 浅沼稲次郎のエピソードですが、今の時代とは大違い。 んで、二矢の、というか多くの日本人の、強烈な反共感情。 過剰なほどに平等主義なのに、なぜ共産主義が嫌いなのかが、私にはよくわからないのですが、多分天皇制に対する意見の相違が大きいのかな。 二矢にとっての天皇は神聖にして犯すべからざる存在で、浅沼にとっての天皇は、個人的には崇拝の対象でありながら、政治家としては庶民の生活を守ることが大切だった。 譲れぬことは譲れぬとして、人は寛容が大事だと私は思っているので、浅沼の生き方には大変感銘を受けました。 ”重大な案件が選挙のさいには国民の信を問わない。そのときには何も主張しないで、一たび選挙で多数をとったら、政権についたら、選挙のとき公約しないことを平気で多数の力で押し付けようというところに、大きな課題があるといわねばならぬと思うのであります” 歴史に学ぶって、ものすごく大事。
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鮮烈なルポルタージュ 『テロルの決算』 1.概要 沢木耕太郎氏の『テロルの決算』は、1960年の「浅沼稲次郎暗殺事件」という戦後史の暗部を抉り出した、魂を揺さぶるノンフィクションの金字塔です。 単なる事件の記録ではなく、その裏に隠された一人の17歳の少年の孤独な思想と、彼を取...
鮮烈なルポルタージュ 『テロルの決算』 1.概要 沢木耕太郎氏の『テロルの決算』は、1960年の「浅沼稲次郎暗殺事件」という戦後史の暗部を抉り出した、魂を揺さぶるノンフィクションの金字塔です。 単なる事件の記録ではなく、その裏に隠された一人の17歳の少年の孤独な思想と、彼を取り巻く時代の空気が、読者に重くのしかかります。 2.事件の真相 事件の発端は、社会党・浅沼委員長が中国訪問で語った「アメリカ帝国主義は、日中共同の敵」という強烈なスピーチでした。 この言葉は当時の右翼勢力に激しい怒りの火をつけ、事件の引き金となります。 これに触発された少年、山口二矢の思考が、本書の核心です。彼は、右翼の政治スピーチに感化されながらも、右翼組織の行動や思想に徐々に幻滅を感じていきます。 書物を通じて天皇崇拝の念を強めた彼は、組織に頼らず、自らの手で「成敗はみずから」と決断を下しました。 この17歳の若さで、世界と対峙し、自らの命を賭して「決算」をつけようとした孤独なテロルの論理が、生々しく描かれます。 3.まさに映像なり。 犯行当日、日比谷公会堂の警備体制は万全とは言えませんでした。 沢木氏の筆致は、事件が起きる直前の静寂から、警備の隙を突いて山口少年が壇上に駆け上がり、浅沼氏を脇差のような刃物で刺突する発生の瞬間までを、まさに映像のように切り取ります。 あの衝撃の瞬間を捉えた写真がピュリツァー賞を受賞したことからも、その凄まじさが伝わってきます。 この緊迫感あふれる描写は、ノンフィクションの醍醐味です。 4.敬意/20代の情熱と胆力への驚嘆 何よりも衝撃的なのは、本書が沢木氏が20代で、足掛け7年間もの歳月をかけて大成させたという事実です。 「声を持たぬ者の声を聴こうとする。それがノンフィクションの書き手のひとつの役割だとするなら、虐げられた者たち、少数派たらざるをえなかった者たち、歴史に置き去りにされた者たちを描こうとすることは、ある意味で当然のことといえる。」 という後書きは、彼の取材と執筆に対する徹底した姿勢を物語っています。 生い立ちから思想、そして独房での自決に至るまで、山口二矢という一人の人間の内面を深く掘り下げたその取材力と構成力、そして書き手の胆力には、ただただ驚嘆するしかありません。 5.読みおえて 事件の社会的背景だけでなく、テロリストの人間性を描くことで、私たち自身の「政治と暴力」への意識を改めて問い直す傑作といえると考えます。 ぜひ手に取って、この重厚なルポルタージュを体験してください。
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自分が生まれる前、まだ思想の熱量が高かった時代の日本。 彼は、本懐を遂げ満足だったのかもしれない。 けど、正しくはないよなあ。
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