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在日一世の記憶 集英社新書
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在日一世の記憶 集英社新書

小熊英二, 姜尚中【編】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2008/10/22
JAN 9784087204643

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商品レビュー

4.3

4件のお客様レビュー

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2022/10/09
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※このレビューにはネタバレを含みます

在日、語りの群れ  -2009.02.24記 有名無名のさまざま52人の在日第一世代の証言を集めた本書は新書版ながら781頁という大部のオーラル.ヒストリー。 序において姜尚中が、「在日一世たちの証言-その肉声は、<観念の嘴>から滑らかに押し出される声ではない。それは、うめきや叫び、嘆息や怒り、悲しみや喜びに満ちた、全身を痙攣させるように絞り出される肉声である。ここに収められた彼らの証言には、饒舌なおしゃべりとは正反対の、言葉のいのちが宿っている。たとえ、それが彼らの経験が脳に刻み込んだ一般的偏見を免れていないとしても。」と記しているように、一人一人の語り手、その言霊は肉の重さをもってひしひしと伝わってくる。 歴史に向かうあるべき精神を、姜尚中流に「歴史の痕跡を示す証言に問いかける包容力」といってみるならば、本書もまたよくこれを鍛え打ってくれる書であり、この列島の近現代における実相を照射してやまぬ良書の一つとして、渡辺京二の「逝きし世の面影」や宮本常一らの監修になる「日本残酷物語」-5巻本-に、本書を加えておきたいと思う。

Posted by ブクログ

2019/07/13

1911年から1941年のあいだに生まれた在日一世52人のライフ・ヒストリーを紹介している本です。52人のなかには、詩人の金時鐘のような著名人も含まれますが、多くは無名の人びとで、彼らによって語られた歴史の多様性を知ることができます。 在日コリアンの人びとは、日本と祖国、解放前...

1911年から1941年のあいだに生まれた在日一世52人のライフ・ヒストリーを紹介している本です。52人のなかには、詩人の金時鐘のような著名人も含まれますが、多くは無名の人びとで、彼らによって語られた歴史の多様性を知ることができます。 在日コリアンの人びとは、日本と祖国、解放前と解放後、北と南といったいくつもの対立軸が織り成す複雑な歴史的条件のなかを生きてきましたが、一人ひとりがそれぞれの人生を振り返ることばのなかには、それらの対立軸の交差によっては説明することのできない多様性が含まれています。本書は、けっして一枚岩の「史実」として語られることのない、多様な偏差をうちに孕む「語りのなかの歴史」を提示しています。 もちろん、52人の語る歴史は、多様性へ向かって発散していくばかりではなく、日本社会のなかで彼らがおなじ時代を歩んできたことによる、同一方向へと収斂していくヴェクトルも見られます。読者は、本書に示された「語りのなかの歴史」を、そうした力学によってかたちづくられたものとして受け取る必要があるように思います。

Posted by ブクログ

2010/05/08

[ 内容 ] 朝鮮半島に生を受けながらも日本の植民地政策に起因して渡日し、そのまま残留せざるを得なくなった人々、およびその子孫-在日。 二〇〇三年秋、かれら第一世代の体験談を記録するプロジェクトが始まった。 それから五年。 民族団体の活動家、文学者、ハングルソフトの開発者、サハリ...

[ 内容 ] 朝鮮半島に生を受けながらも日本の植民地政策に起因して渡日し、そのまま残留せざるを得なくなった人々、およびその子孫-在日。 二〇〇三年秋、かれら第一世代の体験談を記録するプロジェクトが始まった。 それから五年。 民族団体の活動家、文学者、ハングルソフトの開発者、サハリンからの引き揚げ者、被爆者、歴史学者、音楽家、画家、海女、焼肉屋、教会関係者等々、本書に収められた有名無名の五二人の人生は、既存の「戦後/解放後」史のフレームには嵌らない、圧倒的な独自性を有している。 東アジアの狭間の時空を力強く生き抜いた魂の証言集。 [ 目次 ] 植民地の『恨』を「アリラン」に託し、語り継ぐ 朝鮮での暮らしと日本での暮らし 映画化された海女の半生 何がなんでも自分の国が一番美しいよ 騙されて北海道の炭鉱に強制連行 三つの協会を建築した牧師の師母 働いて、働いて、働いて 強制連行同胞の遺骨収集し、納骨堂完成 突然、倉庫に入れられて北海道へ 家族を守って〔ほか〕 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted by ブクログ