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江戸の下半身事情 祥伝社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 祥伝社 |
発売年月日 | 2008/10/05 |
JAN | 9784396111274 |
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江戸の下半身事情
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商品レビュー
3
17件のお客様レビュー
三浦しをんさんの『本屋さんで待ち合わせ』で紹介されていて興味を持ったので読んでみました。 江戸時代は娯楽が少ないから性への執着が強かったんですね。
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所謂「近代化」する以前はキリスト教の影響もなくオープンではあったが、かと言って江戸時代は情緒や人情があってよかったと美化するのは間違いであるという内容。 この種のテーマは江戸時代の風俗としてTVでも度々取り上げられるので内容的な目新しさはそれほどないが、TVでは放映できないような...
所謂「近代化」する以前はキリスト教の影響もなくオープンではあったが、かと言って江戸時代は情緒や人情があってよかったと美化するのは間違いであるという内容。 この種のテーマは江戸時代の風俗としてTVでも度々取り上げられるので内容的な目新しさはそれほどないが、TVでは放映できないような事柄まで踏み込んでいるのは書籍ならではという印象。
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※このレビューにはネタバレを含みます
永井義男著『江戸の下半身事情』(祥伝社新書) 2008.10.5発行 2021.7.22読了 著者は作家。1997年、『算学奇人伝』で第6回開高健賞受賞。豊富な史料に裏打ちされた時代小説に定評がある。 本書は、江戸期の見聞録や日記、春本などの史料を基に、江戸の主に遊里の事情について描く。 江戸は、吉原を筆頭にして、違法営業の岡場所、道中奉行公認の江戸四宿、街娼の夜鷹(よだか)、陰間(かげま)と呼ばれる男色専門の男娼など遊興の場に事欠かなかった。江戸時代の性風俗の奔放さはよく耳にするところだが、当時の衛生水準や医療水準は現代と比ぶべくもなく、避妊具はないし、性病の罹患率はほぼ100%だったという。例えば、淋病の治療薬として「女陰毛ミスジ」を黒焼きにしたものを服用するなど迷信の域を出ない医療水準だった。遊女のほとんどは性病に罹患していたので妊娠しにくい体質だったそうだが、仮に妊娠したときは、水銀が入った避妊薬や、女医者と呼ばれる堕胎医が局部に薬品を押し込んで流産させる有様だった。全盛期の花魁は大事をとって出産させることもあったそうだが、そうして生まれた子は里子に出され、女の子は妓楼に売られる運命だった。そもそも遊女は貧農出身者が大半で、中には親兄弟を救うために身売りを申し出る者もいた。吉原の年季は原則10年。江戸の庶民らもそうした事情を知っていたため、遊女は「親孝行な女」と理解され、なまじ武家屋敷の下女奉公をしているよりも世間体が良かった。女郎を買うより、素人の女に手を出す方が糾弾されるのが当時の風潮だった。この辺りの事情は現代と逆転しているように思う。とはいえ、遊女は生理のときさえ鍋墨(鍋の煤)を飲んで三日目から客を取り、自由に外出も出来なかったというのだから、その労働環境は劣悪の極みだ。しかし、265年間の太平の世で、確かに遊里は栄えていた。よく言えば売春に寛容、悪く言えば野放図で罪悪感がない。これが明治維新前の日本の姿だった。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000009606168
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