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フランク・オコナー短篇集 岩波文庫
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フランク・オコナー短篇集 岩波文庫

フランク・オコナー(著者), 阿部公彦(訳者)

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フランク・オコナー短篇集 岩波文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2008/09/19
JAN 9784003229910

フランク・オコナー短篇集

¥330

商品レビュー

3.4

6件のお客様レビュー

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2022/08/14

アイルランドの作家フランク・オコナーの珠玉の短編集ですね。 作品は十一篇。 日常の人々の生活をアイルランドの持つ独特の政情と宗教を背景に飾らずユーモアも交えながら、またはミステリアスに描いた作品集ですね。 オコナーは若い頃父親の酒乱のために苦労をして、高等教育を受けること無く成長...

アイルランドの作家フランク・オコナーの珠玉の短編集ですね。 作品は十一篇。 日常の人々の生活をアイルランドの持つ独特の政情と宗教を背景に飾らずユーモアも交えながら、またはミステリアスに描いた作品集ですね。 オコナーは若い頃父親の酒乱のために苦労をして、高等教育を受けること無く成長して、アイルランド独立運動にも関わるなどしたが、その後は教育界に身をおき作家生活に至り、アメリカの大学で教鞭を取るという経歴を持つ。 語り口が柔らかく決して名文では無いけれども、親しみやすく素直な文章でイギリスの詩人イエイツに「アイルランドのチェーホフ」と呼ばれる程の短編の名手です。 日常の謎のファンの私もとても楽しみながら読了しました。

Posted by ブクログ

2019/12/03

素朴な文体で綴られるアイルランド。文学的冒険というものとは無縁に思われる落ち着いた文体で描かれるからこそ、そこに住む人々の姿、時代が顕わになる。著者が作り出した、というよりは、実際に会った光景を神の目で抜き出したような抜き差しならないリアリティがある。 素晴らしいのは、やはり有...

素朴な文体で綴られるアイルランド。文学的冒険というものとは無縁に思われる落ち着いた文体で描かれるからこそ、そこに住む人々の姿、時代が顕わになる。著者が作り出した、というよりは、実際に会った光景を神の目で抜き出したような抜き差しならないリアリティがある。 素晴らしいのは、やはり有名な『国賓』で、これと並べたいのは、アイルランドの事情を鑑みれば『ジャンボの妻』ということになるのだろうけれど、私は『法は何にも勝る』をその隣に置きたい。もう決まってしまったことの中にある人々の、ぎりぎりまで日常に身を置こうとする、そこが日常であると我が身を押し込もうとする哀切。 どれを読んでも優れた短篇集だ。題材の選択も素晴らしいし、それをあくまで落ち着いたトーンで描ききる著者の姿勢も素晴らしい。

Posted by ブクログ

2018/04/23

アイルランドの寂しげで、優しくない、でも温かい話。 様々な作品があったが、どれもどこか寂しい。登場人物の年齢は様々だが、どれにも共通する背景を感じる。それがアイルランド的なものなのかもしれない。あまり今まで意識してアイルランド文学を読んでいたことはないので、断言はできないけれど...

アイルランドの寂しげで、優しくない、でも温かい話。 様々な作品があったが、どれもどこか寂しい。登場人物の年齢は様々だが、どれにも共通する背景を感じる。それがアイルランド的なものなのかもしれない。あまり今まで意識してアイルランド文学を読んでいたことはないので、断言はできないけれども。解説に「ざらつき」ということばが使われていたが、確かに整えた感じのしない、生々しいものを感じる作品集だった。

Posted by ブクログ

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